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異世界転生したくてもさせてもらえない件  作者: 転生希望のブラック会社員
ショートコメディ編
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第5話 電車

「そろそろ慣れてきたんじゃない?」

 この短時間でかなり精神が鍛えられた気はする。


「ちょっと難易度を上げるわよ」

 お手柔らかにお願いします。

 

 扉の向こうに投げられた。



 ガタン、ゴトン……


 電車の中だ。そこそこ人がいる。

 寝てるおじいさん、立ちながらスマホをいじってる学生、新聞を読むサラリーマン、色々だ。

 俺の対面には女子高生がいる。何かを我慢してるようにソワソワしている。そんな時――


 ぷっ


 可愛らしいおならの音がした。女子高生から。

 あ~、我慢してたからソワソワしてたのね。

 女子高生の顔が真っ赤だ。


 近くのギャルやヤンキーがからかいだす。

「なんか臭くね?w」

「くっさ~w」


 女子高生は涙目だ。別の車両に向かうのか、席を立とうとしている。マズイ、このままでは要らぬトラウマになる!


 ここはギャルやヤンキーを注意すればいいのか?

 それとも女子高生を慰めるべき?


 男らしく注意すべきかなぁ、と決意し立ち上がろうと下半身に力を込める。


 ぶっ!


 不意に大きなおならが出た。発生源は俺だ。


 ギャルやヤンキーだけでなく、女子高生や他の乗員まで真顔で俺を見る。……やだ、恥ずかしい!


 俺は逃げるように別車両に向かう。


――視界が暗転する。



「あはははは! まさかそう来るとはねぇ!」

 コスプレ女はご満悦だ。

 生理現象なんだから仕方ないだろ!


「想定とは違うけど、はい、ポイント!」


 面白さが1上がった。

 納得いかん……


【現在のステータス】

 優しさ1、勇気2、面白さ1


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