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異世界転生したくてもさせてもらえない件  作者: 転生希望のブラック会社員
<ファティリタス復興>編 【第3クール】
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第318話 ファティリタス復興編 【第4クール】 そして、ファティリタスを去る

【最終日】

――森林跡地――



「じゃあ、皆、元気でな……」

「帰っちゃやだぁ~~~!!」

「――ごはっ!?」

「エミリー! やめなさい!! そ、そんなことしちゃ……うわぁぁぁ~~~んっ!!」


 子供達は皆、泣いている。エミリーにみぞおちダイブをされ呼吸困難におちいりつつも、俺は皆を抱き締める。普段皆のリーダーでしっかり者のフランもこらえきれなくなったのか、ガン泣きだ。


「みんな、元気でね」

「おねえちゃ~~~んっ!!」


 アンリさんも同様だ。みんな、泣いている。


「すみませんが、後のことは頼みます」

「ああ。任せろ」

「もうここが私達の居場所ですからね」


 ケニーさんとキャシーさんはもともと西の集落からお手伝いで来てくれていたが、永住してくれることになった。二人になら、安心して子供達のことも魔族達のことも任せられる。


 その魔族達はと言うと――



「これ、妹達と作ったの。あげる」

「お、ありがとな、みんな」


 アルルやその妹達から、花で作った冠をもらった。アンリさんもだ。


「帰っちゃやだ……」

「こら、それは言わないって約束したでしょ?」


 アルルの妹達も泣いてくれた。俺は、みんなを抱き締めて「ありがとう」と告げていく。やっぱり、皆泣いていた。


 その後も、他の魔族達とお別れを済ませた。


 そして――



「ルルカ。身体は大丈夫か?」

「うん。平気よ。――ダーリン。あたし、頑張るね?」


 ルルカは最近、体調が悪いと言って寝室にこもりがちだった。心配だが、アンリさんが――


「ルルカさんならだいじょうぶです。――ただ、優しくしてあげてください」


 と太鼓判を押すし、ルルカも俺が顔を見に行くといつも元気そうなので、アンリさんの言う通り、気にせず優しく接している。


 それが嬉しいのか、ルルカは今や俺のことを「ダーリン」呼びだ。――少し気恥ずかしいが、ルルカが嬉しそうなので、特に文句は言わなかった。嬉しくもあったしな。


「アンリも……じゃあね」

「ルルカさんなら、きっと上手くやれます」

「ありがとう。ちょっと不安だけど、頑張るね、あたし」


 ルルカとの別れをおしみつつ、ついにその時がきた。



 午前零時。俺とアンリさんは例の講義室に転送された。


 そうして、俺達の一年におよぶファティリタス復興生活が終わりをむかえるのだった。



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