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異世界転生したくてもさせてもらえない件  作者: 転生希望のブラック会社員
<ファティリタス復興>編 【第3クール】
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第274話 ファティリタス復興編 【第4クール】 字のお勉強

【それから数日後】

――森林跡地・家――



「いい感じじゃないか?」


 みんなそれぞれにやることができ、特に問題なくまわっているように思える。


「集落から来た人達もここに住むことを決めてくれましたしね」


 そうなのだ。あの後、上手くやっていけそうだと思ってもらえたのだろう。五人全員からここで暮らしていきたいとの申し出を受けた。嬉しいことだ。


「魔族の方も上手くやれてるみたいだし、ここまでは問題なさそうだね」


 上手くいきすぎて怖いくらいだ。


「後やっておくべきことは……」


 俺はこの先のことを考えるのだった。



「では、字の読み書きのお勉強をします」

「「「え~……!?」」」


 子供達を読んでそう告げたところ、露骨に嫌な顔をされた。勉強が嫌なのは異世界も共通なのか?


「なんであたし達まで……」


 ちなみに、魔族の小さい子達も呼んである。


「人間の文字、必要ない」

「まぁ、そうだよな……」

「ユウスケさん。ぶれてますよ?」


 アルルがボソッとこぼす不満に思わず賛同してしまったが――


「まぁ、変装して人間の町に行くこともあるかもだし。――なぁ、ベリアル?」

「え? そこ、僕? ――まぁ、確かに潜り込んで食糧とかを魔族に横流ししてたけど……」

「そんなことしないけど……」


 そうだよな。普通はそんなことしないか……。俺も納得しかけてしまう。そんな時――



「絵本、好きな人~?」


 アンリさんがどこからか絵本を取り出して、皆に見えるよう掲げて見せる。


「「「は~い!♪」」」


 子供達や魔族の小さな子から手が上がった。


「字がわかると、この本が読めますよ」


 場がざわついた。なるほど。その手があったか!


「お姉ちゃん」

「わかったわ……はぁ」


 アルルも妹にせがまれて嫌とは言えなくなったようだ。しぶしぶながらも同意してくれた。


「まぁ、自分のペースでいいから少しずつでもやってみようか」



 そうして、まずはやってみようと勉強会を始めるのだった。



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