第250話 ファティリタス復興編 【第3クール】 次は誰?
【夜】
――森林跡地・家――
「「「いただきます!!」」」
皆で夕食を取り始める。狼男達――ウルガとウルッゾの強い要望もあり、今日も肉料理がふるまわれる。
二人とも、一生懸命コッコ鳥の飼育に取り組んでくれてたしな。その働きに報いねばなるまい。まだ増えるのには時間はかかるだろうがね。
二人とも幸せそうに肉にがっついている。リクエストも受けており、骨付きのまま豪快に焼いたものが食べたいとも聞いていたので、アンリさんがそれも用意してくれていた。みるみるうちに皿が空いていく。
気に入ってくれてなによりではあるが、ちょっと消費が激し過ぎるな……。明日からもしっかりと働いてもらうとしよう。
◆
「次はどんな魔族を呼んでくるんだ?」
「ピクシーかな」
気になってベリアルに聞いてみると、なんと次は妖精だった。
「ほぅ。やっぱり小さいのか?」
「連れてくるのは小さいのになるかな。王様や女王様は僕らと同じくらい大きいけどね」
なんと。王様や女王様がいるのか。
「でも、向こうは向こうで王様達のもとで暮らしてるんじゃないのか?」
こっちに来るのかが気になるところだ。
「森を失って向こうも住むところに困ってるはずだから、希望者は来るんじゃないかな?」
なるほどなぁ。
「では、アルルちゃんと同じで、緑多めの家がよさそうですね」
「そうだね。木が多いところを好むかな」
「じゃあ、アルルの家、――というか果樹園の近くだな」
「アルルちゃんもいい?」
「……ん。にぎやかになる」
アルルも歓迎してくれるなら決まりだな。アルラウネとピクシー。なんとなく、相性も良さそうに思える。勝手な想像だが。
「じゃ、明日はピクシーの家造り頑張りますか」
「うん、よろしく~」
またにぎやかになりそうだ。だんだんとここが発展していくようで、楽しくなるな。




