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異世界転生したくてもさせてもらえない件  作者: 転生希望のブラック会社員
ショートコメディ編
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第11話 異世界転生(お試し) 

「やったぁ! ついに異世界転生だぁ!」

 お試しだけどね。


「浮かれてるわね~、異世界だってつらいことはあるのよ?」


 そうかもしれないけど、リアルよりはマシだろうから気にしない気にしない。


「じゃあちょっと見てくるといいわ」


 扉の向こうに投げられる。


 

「おお、勇者さまじゃ!」

「これで世界は救われる!」


 どうやら俺は勇者みたいだ。悪くないね!


「勇者様、お願いがございます。

 魔王を倒してきてください」


 OK任せろ! 困ってる人は見過ごせないからな!


――勇者様! 村を襲うモンスターを退治してくだされ!

――おお、勇者よ。死んでしまうとは情けない。

――お疲れ。でもそいつ中ボスだから。ラスボスも頼むな?


……あれ? なんか思ってたのと違う。

 

 グギャアァァァァッ!!(強そう)


 え? あんなモンスター無理なんだけど?


「勇者様! 何をぼうっとしてるのです! 出番ですぞ!」

 お前らも少しは働け!


 ふぅ……なんとか倒せたわ。


――よし。ついに魔王のところまで来たぞ!


「今までつらかっただろ? ――わかってるから泣くな。世界の半分をやるから仲良くしないか?」


 魔王からなぐさめられた。

 嬉しくて不覚にも泣いてしまった。

 

 『だから俺は、世界の半分をもらうことにした』


――視界が暗転する。



 あ、もうお試しは終わり?


「ちょっとちょっとちょっと!!」


 ん?


「『ん?』じゃないわよ! 魔王側についちゃダメでしょ!」


「いや、別に異世界転生って正義じゃなくてもいいだろ」


「私は魔王を育ててきたつもりはないわよ!

 異世界に迷惑はかけないこと! いい!?」


 むぅ。別にいいじゃないか。


「じゃなきゃ、もう転生させてあげないからね!」


 今はとりあえず従っておこう。


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