第二十七話 三つのチームと三つの戦い
「どうしたい?」
僕はそう皆に問いただした。
「別にチームで一緒じゃなくてもいい。王国が攻めて来た時だって、ラットと僕は前衛と後衛に分かれたわけだしな」
「うちは前衛を希望やな。後衛で出来る事はないやろうし」
「私はエマに任せる」
「俺は・・・そうだな。どちらでもいい。希望は特にない」
「俺は奇襲かな。俺のSCには限界があるからな。ラットだって、奇襲班の方がたぶんいいんじゃないかな?」
「奇襲班はあまりいないほうがいいだろう。大人数で行動すれば、行動しずらくなる」
そんな話を聞き、僕は頷いて、
「んじゃさ・・・」
と僕はある提案をした。
「五分経ったが、決まったか?」
「あぁ」
五分がきっちり話し合い、やっと決まった僕らは、奥の部屋から歩いてきて、そう聞いてきたコールスに頷いてそう言った。
「前衛には僕とアカネとラットの三人が、船での奇襲班にはカレンとタクトが行く」
僕がそう言うとそうかそうかと頷いて、また奥の部屋へ歩いて行った。
「そてじゃ、各班のメンバーを紹介する。まず、正面突破を試みる前衛。これにはフウ・カルムさん。アメ・シグマさんの七鬼二人。そして、うちのギルドからは俺、コールス・ウェイクが行く。ちなみに今回のうちのギルド代表の脱落者は二人だ」
「補充はしないのか?」
僕はそう聞くと、コールスは、あぁと頷いて、
「もしまた襲撃があったら、守る主戦力がいなくなるだろ。それは正直困る」
「そっか、わかった」
と僕も頷き返した。
「そして、山吹きミノタロスからはエマ・ドリーム。ラット・カルム。アカネ・クロハだ。以上が前衛のメンバーだ」
「あれ? 黄金の大蛇からはいないんのやな?」
「負傷者三名だ」
アカネの質問に答えたのはマキさんだった。
「残ったのは、私とコルだけだ。他はあの女にやられた」
「そう言えば、フウさんは、あいつの事を知っていましたよね?」
「いや、たぶん別人だ。私の戦ったのは投げナイフを使う、マフラーを付けた奴だった。目だけ見て判断したから、少し曖昧だった」
「なんだ、ただの見間違いか、情けない」
「おい? 今なんかいったか?」
「いや、別に。ただ、山で暮らす山猿は人の顔も覚えられないのかと笑っただけだよ?」
「そのサルがお前より強いってことをここで今証明してやろうか?」
「ほぅ、それはたの・・・」
「ん、んんっ‼」
言い争うマキさんとフウさんに咳払いをして、コールスは止めた。そして、
「作戦の続きを言ってもいいですかね? お二人さん」
と言い、仕方ないと舌打ちして向き直ったのはフウさん。鼻で笑って向き直したのはマキさんだった。
コールスは、はぁとため息をつき、
「次、奇襲班はまず、七鬼マキ・シールロさん。そして、うちのギルドからアルミルド・アルケイ。そして、山吹きミノタロスからタクト・フリーアース。カレン・デュアルだ」
「少なすぎないか?」
とタクトが聞くと、
「いや、ちょうどいい。作戦はマキさんが敵のSCを弱体させ、その範囲から外れた攻撃をアルミルドが盾で守る。そして、タクトが叫んで攻め、負傷した奴をカレンが回復」
「呼び捨てを許した覚えはないのですが?」
「・・・あ~、はいはい。カレンさん、カレンさん。いいですか?」
そう言ってコールスはため息をついた。
「そして、後衛はコル・ソニア。あと、うちのギルドの奴でやるけどいいな?」
「「あ、それなんだけど。うちから一人呼んでいいか?」」
そう揃って言ったのは僕とマキさんだった。
「ほぅ、お主らの所にもいるのか?」
「あ、はい。います、優秀な狙撃手が」
「そうか、そうか。お主が言うのだからそうなんだろうな? それでよいかな?」
そうマキさんに聞かれたコールスは、
「わかりました。増援は助かります」
そう言って、許可した。
「では、準備が整ったら、うちのギルドの前に集合してくれ。これより、三つの決戦が始まる。前衛戦、奇襲戦、後衛戦の三つだ。各自準備するための控室に案内する。ついてこい」
そう言って、コールスは僕たちを控室まで案内し始めた。




