第二話 魔王様
学校で書いてます。
魔王城。それは闇の中にそびえ立つ。でもそれは地球での話であって、こっちの世界では違う。
魔族の世界、いわば魔界は他の世界とほとんど変わらない。
空は青いし、鳥はさえずり戯れる。雲も白く、雨も降るし、雪も降る。
紫色の大地なんてないし、むしろ地球よりも緑が多いかもしれない。
え?なんで地球を知ってるかって?まぁ魔族の学校で天文学とってるからかな。
『ネクス。』
は?え?何?僕の名前呼びました?
『これよりあなたを転移させます。』
ふえ?
『3,2,1。。。ドッカーン!!』
いやドッカーンってなに!?
ってなんか場所変わってる!?薄暗いし!?
ちょ、ちょっと待て。落ち着け。整理しよう。
転移させるってことは、転移魔法を使われた。しかも場所指定できる超高度転移魔法。
こんなことできる魔族なんて、魔王直属魔剣士とか、魔王指揮下の指折りの軍団長ぐらいしかできないはず。
「ネクス?」
へい。ネクスです。っておい!ど、どなたですか!?
「そこまで驚くことも無いじゃない。。。ちょっと待って。明かりをつけるわ。」
いやそうじゃなくて!
「私は魔王ウリエル。魔族の王にして魔王の称号を持つもの。」
うん。知ってる。っていやいやそうじゃなくて!
「君が驚くのもわかる。」
え?うん?うん。まぁ魔王さまだから心ぐらいは読めるよね。うん。
「私の美貌は驚くほど美しいでしょ?」
うん。綺麗。ってちがーう!!
「ぼ、僕がお聞きしたいのは、そ、そのなぜここに?」
「あぁーそっちかー。私とユピテル様がここに呼んだのよ。」
質問の答えになっていない気がするけど。。。ユピテル?聞いたことあるようなないような。。。
「ネクス。あなたは【真実の子】なの。つまりは神に選ばれた、私と同等の魔族。」
真実の子?どういうことだろうか?
「ま、魔王様。し、真実の子とはなんでございましょうか?」
「真実の子は、神に選ばれた者のこと。そして真実を見ることができるし、他の者を寄せ付けない力を持つようになるわ。あ、あとそんなに畏まらなくてもいいよ?私と同等ってさっき言ったでしょ?」
えっとーつまりは普通の魔族とは違うってことなのかな?あとユピテルって全能神のユピテル?
「つ、つまり魔王様とユピテル様が僕を選んだってことですか?」
一応敬語で聞く。
「うーん。厳密に言うと、ユピテル様かな。」
神がなんで僕を?
「なぜユピテル様は僕を選んだのでしょうか?」
「それは後々わかるわ。あと半年後と言ったところかしら。それまで力をつけなきゃいけないわ。」
力をつける?半年後?後々わかる?
「さぁそれじゃあいってらっしゃーい!」
いってきまぁーす!ってえっ!?ちょっ!
「3,2,1。。。ドッカーン!!」
なっ!転移魔法!?
―――ズザッ
痛てて。。。
ここはどこだ?
草原のようだけど。。。
『あーネクス君?聞こえるかな?念話で話してまーす。』
はい。聞こえます。ってかなんであなたは僕をこんなところに転移させたんですかっ!?
『おぉー。。ネクス君お怒りかなぁー?』
いやー。。。怒るも何も驚きのほうが強いんですが。。。
『まぁまぁ今から説明するからさ。君がいるのは魔族領、メガルシア島。』
め、メガルシア?
『そうよ。魔物はちっぽけで弱い魔物ばかりよー』
魔物?なんで?
『あら?言わなかったかしら?[力をつけなきゃ]って。』
え?ええ?えええええ!?
『まぁ頑張って!魔族ならそんな弱っちい魔物一撃よ!』
いやそうじゃなくて!僕は魔物と戦うの!?
『当たり前じゃない。他にどうやって力をつけるというのよ。』
いや習い事とかで剣とか魔法とか。
『時間がないのっ!あ、あとそこの環境に適応できるようにしておいたわ。』
あ、それはどうもご親切に。ってちょっと!
『今はあなたはコウモリだけど、進化していくと吸血鬼になってもとの姿に戻るわ。』
へぇー。今はコウモリで吸血鬼にねぇ。。。 ん?
『あとある程度強くなったら私がまた転移魔法で違う島に転移させるからねん。』
ノリノリだな。。。ってちょとまて!僕は今コウモリの魔物!?
『うん。そだよー。』
そだよー。じゃない!!
『あと自分のステータスとかは思考スキルで見えるはずだから。』
思考スキル?
『うん。』
うん。うん?
『じゃあガンバ!ばいばーい!』
いやちょっと―!?!?
次も頑張って書こーっと。