第九話 新たなる敵
いよいよ累計10話!
キャンプなう。
野宿です。結界張ったらしく、魔物は来ないらしいです。
僕は具現魔術をマスター(?)した。
これでみんな見直してくれたはず。
見直してはくれたと思うけど。。。
「ネクスさんって具現魔術ができるんですよね?」
「う、うん。一応できるよ。」
クロスが聞いてきた。
「では、私に防具作ってくれませんか?」
「。。。うん?」
防具?鎧とか盾とか?
「はい。旅において防具は大切かと。」
なるほど?うん。いいよ。考えればいいだけだし。
「わかった。いいよ。作る。」
「ありがとうございます。」
いやいや。仲間だもんな。
「では、魔法無効、強固の付与がかかった防具をお願いします。」
はい?
スキル付与防具?いや無理無理無理。
「付与ってどうやったらいいか。。。」
「先ほどレーヴァテインを作っていませんでしたか?」
「あ、うん。」
あれはただレーヴァテインを考えただけだよ?
「あのようにスキル付与がかかったものをお願いします。」
うーん。できるかわからないけど、やってみるよ。
「頑張る。」
「ありがとうございます。ネクスさん。」
うーん。
かっこいい防具。スキル付与。
うーん。うーん。うーん。
―1時間後。
頑張った。クロスの体格に合うように考えて。
軽量化と防御を考えた。しかもスキル付与してやった。
「クロスー。」
「はい。」
「できたよ。はい。」
僕の横には、黒い龍のような鎧がおいてあった。
「おぉ!ありがとうございます!」
あれ?でもクロスって召喚師だから後ろの方なんじゃ?
「クロスってそれ着るの?」
「いえ。旅の資金調達のため、売ります。」
は?おい。こら。
「これで10000バグ(日本円にして1000万円)調達できます。」
いやいやそうじゃないって。
「みんなのためにしてくださってありがとうございます。」
違う!僕の寝る時間を返せぇぇぇぇぇ!
「おやすみなさい。」
くそぉ!クロスめ!覚えてろ!
「。。。お前が破壊神ネクスとかいう若造か。」
「そうですがなにか?」
うん?誰?え?
「殺戮ノ唄、『死』」
え?ってうおあっ!?下から拳!?
「殺戮ノ唄をかわすとは。中々だ。」
いや待て!お前は誰だ!?
「誰だ!」
「我の名はジーク。殺戮者でもある。」
さ、殺戮者!?
「東方より伝えられし妖刀、村正。奴の魂を喰らいつくせ!」
よ、妖刀!?な、ならば!
「具現化十握剣―覚醒乃時間―!」
「な、なに!?十握剣だと!?まぁいい。」
「ユリカってやつの技だ!くらえっ!」
「覚醒乃時間、か。普通の技にキレが増して威力が上がってる。」
ジークが不気味な笑みを浮かべる。だが、僕は屈しない。
「当り前だ。僕は具現魔術使いだ。」
「ならば。これでどうかな?」
そう言うと、ジークは魔法陣を展開していた。
早い対応。迅速な判断。強い。
「北辰一刀流、奥義、蒼刃ノ雨!」
するとあたりに剣が表れ僕の体めがけて無数に飛んでくる。
やばい。まじでやばい。
落ち着いてるように見えるかもしれないけど、焦りまくってる。
このままだと、死ぬ。
「覇眼魔術、暴食の眼!」
ふぅ。死ぬかと思ったわ!!
暴食の覇眼魔術。それは見えたものを喰らう眼。
そして、喰った後に自分のエネルギーとして変換する。
かなり使えるけど、普通の神には使えない。
ユグドラシルでさえも。僕と創造神にしか使えないらしい。
「な、なに!?我が奥義を打ち破っただと!?」
「ふわぁ。なぁーにこんな夜中に大きな音たててぇー。」
げっ。ユグドラシル!
「くっ。ここは引こう。さらばだ。」
な、待て!おい!こら!逃げるなチキン!
「ネクス?傷だらけじゃない!どうしたの!?」
かなり疲れたわ。初めてまともな戦いした気がする。
「戦い!?誰と!?」
あぁ。なんでもない。眠いから寝ていいですか?
「え、あ、い、いいけど。。。」
「ありがとう。おやすみ。」
「お、おやすみ。。。」
そして僕は深い眠りについた。
―朝
「昨日、戦ったでしょ?」
「え?」
「え?」
「うん。」
上から順に、ユグドラシル、クロス、ユリカ、僕。
「ジークって言ってた。北辰一刀流とかいう魔法使ってた。」
「ほ、北辰一刀流!?」
ユリカがあんまりに驚くもんだから思わず聞いた。
「なにか知ってる?」
「うん。北辰一刀流って、前話したある『革命家』の流派だったの。でも、100年以上前に流滅してると思ってた。」
あぁ。あの星を一刀両断するような怖い技の奴か。
「つまり、あなたを襲ったのは地球人ね。」
ユグドラシルが納得したように言った。
「私も同じ意見です。彼は地球人、それも魔法が使えます。」
クロスも言った。
「ジークの正体がわからない以上、下手に動かないほうが良いわ。」
つまりどういうこと?
「ジークをおびき寄せようなんて思わないでってこと。」
は、はい。
「それじゃあ、気を取り直して、行こうかしら。」
ユグドラシルが立ち上がって言った。
「そうですね。神獣『エヴォル』4体召喚!」
エヴォル。古い文献によると、あらゆる生物と疎通可能で、速さでは一番。
ってか神獣って4体とかいるの!?
「さぁ行くわよ!」
さぁ行こうっ!ってどこへ?
「最強クラスの魔物が巣食う迷宮ハルマゲドンよ。」
え?
「行くわよ!」
いや待て!また僕は死にかける!
「行きましょう!」
「私は準備OKです。」
みんな行く気満々だな。。。行くしかねえか。
「それじゃ、ハルマゲドンへ出発!」
さぁて。3時間ほどエヴォルに走ってもらった。
ようやくハルマゲドンに着きました。
いたって普通の洞窟。見た目はね?入り口が少し大きいぐらい。
ここは上層になるらしい。僕たちは最下層まで行くらしい。
ユグドラシルに理由を聞くと、
「スリルと冒険の為よ!」
だってさ。ふざけるなって感じだな。
さらに僕は前線。剣はレーヴァテイン(闇)。
死ぬわ。ここの魔物ヤバいだろ、絶対。
ここに住み着く魔物はどちらかというと。。。
「龍種、魔物30柱、神獣などね。」
そう。ほらね。かなり凝った魔物ばかり。
勝てるとは思う。力ではね?魔術使えるし。
ってか魔物30柱ってなんだよ。
『神が何の用だ。』
え?念話?なんで?
『我は高き力を誇る龍種ぞ?』
ど、どこから?ってか出てきて?
『よかろう。姿見たときには遅い!』
って龍が言った瞬間あたりがピカッと光った。
まぁ何となく何か分かったけど。
咄嗟に具現魔術で鏡創ったよ。おかげで龍さんはカッチコチ。
「あ、ありがとう。助かったわ。」
どういたしまして。
「ネクス、ナイス。」
「ネクスさん、ナイスです。」
うん。
具現魔術マスターしたと思う。
あ。
経験値また忘れてた。
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『もうここまで来たか。我がしもべを倒すとは。天晴と言おうか。。。!!』
畳みかけるように終わってしまってすみません。
最後の声の主はもうすぐ後に出てきます。