表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/8

展示のあとで

漫画の展示イベントに行ったのは、

それからしばらくしてからだった。


原画や設定資料が並ぶタイプのものだ。

人は多かったが、騒がしすぎるほどではない。


彼女は、展示を一つひとつ丁寧に見ていた。

立ち止まる時間が長いところと、

すっと通り過ぎるところが、はっきりしている。


「ここ、好きそうだと思った」


そう言って指差すと、

「うん、好き」と素直に返ってきた。


感想を言い合うというより、

気になったところを、ぽつぽつ話す。


無理に盛り上げなくても、

時間は自然に進んだ。


展示を見終えて、

外に出ると、もう夕方だった。


そのまま、彼女を駅まで送ることにした。

車に乗るのは、これが初めてだった。


流行っているアニメの曲や、

動画サイトでよく流れている音楽を流すと、

二人とも、少しテンションが上がった。


彼女が、

「懐かしい」とか

「これ、最近ハマってる」

とか言いながら、話し出す。


車は、

彼女が大学生の頃によく通っていた場所の前を通った。


「あ、ここさ」


そう言って、

その頃の話をしてくれる。


知らなかった時間の話を、

運転しながら聞いていた。


駅が近づいてくるのが、

少しだけ早く感じた。


その日は、

それ以上、何もなかった。


でも、

この時間が続くなら、

そろそろ、はっきりさせなければいけない。


そんな考えが、

頭の片隅に残った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ