きつねこらじお
ふたま ねこ「みなさんはじめまして、本日から始まりました『きつねこらじお』。メインパーソナリティーを勤めます、『ふたま ねこ』です。それと、もう一人のパーソナリティーの~」
しらおり きつね「神階よりいでし、ジャッジメンツハァンドゥの使い手。そして、みんなのアイドル、『しらおり きつね』でお送りするよ。」
ねこ「オープニングから飛ばし気味のきつさんと、ねこでお送りします~♪」
《この番組は、『みんなでなろう、電波ちゃん。毒電波放送局』、『俺の右目がうずくで、お馴染み。厨二病』、『ペロペロで、世界を救え。ペロリスト』、『処女大好き。ユニコーン』、『かぶりは、即死刑。同担拒否』の提供でお送りします。》
ねこ「これは、中々濃い提供。さて、気を取り直して、初回放送なのにお便りが届いています。」
きつね「え?ヤバい子達にしか受信出来ないこの放送に、お便りきたの?それは、天変地異クラスの大事件だわ。それで、内容は?」
ねこ「物凄く驚いたのに、あっさりした返しね。えっとペンネーム、『エア彼女始めました』さんからのお便りです。[きつさん、ねこさん、こんにゃ~。初めてお便りします。]」
きつね「初回放送だし、今回が初めてじゃなかったから怖いわ。こんにゃ~って、勝手に。それにしても、どこで調べて手紙を送ってきたか、小一時間問い詰めたい。」
ねこ「きつさん、お便り読んでるんですから、妙なツッコミはいれないで。もぉ、続きを読みますね。[先月、いとこの結婚式があり。いとこに、何年かぶりに再会しました。そして、いとこのリア充っぷりに、私は血涙がでました。どうしたら、リア充になれるか教えてください。]。」
きつね「いとこの結婚式で血涙が出るって、周り親族も、かなり引いたでしょうね。」
ねこ「まぁ、普通なら血涙なんて出ませんからね。会場全体で、ドン引きでしょうね。それはいいとして、きつさん『リア充』と言う言葉が出てきましたが、『リア充』についてご存知ですか?」
きつね「ねこ、それは三千歳を超えている、年寄り狐だから知らないと思っていやがる?実に、けしからん!!この、きつ様の千里眼を駆使すれば、そんなの容易く……たやす……たや……た……。」
ねこ「きつさん?もしかして、分からないのですか?」
きつね「み、見えた。『リア充』とは電動リアカー充電中?」
ねこ「え?違います。きつさん、『リア充』と言うものが何なのか、分からないという事ですね。」
きつね「いや~、ブラジルのサンバ衣装があまりに凄かったから、そっちに目を奪われてしまったよ。」
ねこ「きつさん、変な言い訳は不要です。きつさんのようなおばあちゃんでも、分かりやすく『リア充』について説明します。」
きつね「おばあちゃんじゃないけど……。はい、ねこ先生。」
ねこ「『リア充』とは、簡単に言うとリアルが充実しているという事。リアルは、現実世界の事ですね。いとこさんの結婚と言うイベントを『エア彼女始めました』さんは、『リア充』と感じたという事ですね。」
きつね「『リア充』は、人によって違うってことになるのか……。」
ねこ「そうですね。ここで重要なのは『現実世界が充実している』という事。ですから『エア彼女始めました』さんならではの、リア充ライフを送ってみてはどうでしょうか?」
きつね「自分なりのリア充ライフってやつね~。」
ねこ「きつさんは、リア充してますか?」
きつね「急に、何を言うかと思ったら……。きつ様は、いつだってリア充よ。」
ねこ「そんなんだから、きつさんと言う嫁の貰い手がないんですよ。」
きつね「そりゃ、[にゃー]の母親とか、石になった[にゃー]とか見たいに結婚は出来なかったですとも。って、にゃーって何!?」
ねこ「何!?って、それは自主規制音ですよ。さすがに、名前は出しちゃ駄目ですから。ちなみに、自主規制音はねこの声を事前に録音したものです。」
きつね「え?きつ様は、そんなの録ってないけど。」
ねこ「番組スタッフが、かわいらしさ重視の音声が欲しいとの事でしたので……。きつさん、あきらめてください。」
きつね「見た目は、10歳。中身は、三千歳越えの妖狐。見た目や声で言えば、セーフじゃない?」
ねこ「いや、アウトでしょ。」
きつね「辛辣。」
ねこ「さて、話題は変わりますが、ねこやきつさんの存在は、ある種特別じゃないですか。そこで『自分は、ここに困った。』と言う事、きつさんはありましたか?」
きつね「ここに困ったねぇ~。しいて言うなら、見た目かな。」
ねこ「きつさんは、見た目を変えられないんですか?」
きつね「変えられないし、変えたいと思わない。」
ねこ「つまり、その姿を気に入っているってことですよね。」
きつね「そうなんだけど、この姿だと出来ない事あるの。」
ねこ「見た目が未成年ですから、お酒など買えませんね。」
きつね「ちょっと前なら『お嬢ちゃん、おつかいなの?』で済んだのに、今は買えないから。」
ねこ「これを機に、禁酒したらいいんじゃないですか?」
きつね「お酒は、労働のご褒美だからやめられない。」
ねこ「そうなんですね。」
きつね「あ、興味ない感じね。それで、ねこはどうなの?困った事とかは、ないの?」
ねこ「そうですね・・・。あえて言うなら、三味線が苦手です。」
きつね「三味線……、あ~。たしか少し前は、猫の皮が使われていた事があるから、皮肉もこめての三味線?」
ねこ「皮肉と言うか、弔いですかね。三味線を奏でて、亡き同族への鎮魂歌をたまに歌っています。ねこ周辺の猫又達の間では、良く行われている事なんですよ。」
きつね「へ~。それは、知らなかった。」
ねこ「もちろん、地域によって違いはありますけど、ねこのいた所ではそれが当たり前だったんです。」
きつね「なるほど。それで、三味線が苦手とはどう言う事?」
ねこ「言葉通りなのですが、ねこはかなり不器用なので、どうしても三味線がうまく奏でられないのです。三味線の先生もビックリするレベルで、三味線の才能がなかったんです。」
きつね「あぁ……それは、なんとも……ご愁傷さま。」
ねこ「行事で三味線弾かなきゃいけない時は、三味線を弾いてるふりしないといけないから、つらいのです。」
きつね「ねこが三味線弾いたら、不協和音で折角の行事がぶち壊しになるから仕方ない。けど、それはきついわ。」
ねこ「弾けないねこが悪いので、仕方のない事ですけど。」
きつね「その行事やイベントに、出ない事は出来ないの?」
ねこ「それが出来れば、苦労しないんですよ。」
きつね「それは、ご愁傷様。ねこ、そろそろ時間だから、〆よろしく。」
ねこ「え!?み、皆さん『きつねこらじお』お楽しみいただけたでしょうか?この番組では、ほんの些細な疑問や悩みのお便りをお待ちしています。」
きつね「ちなみに今回のお便りは番組スタッフAでした。」
ねこ「あ、きつさんネタばらしは駄目ですよ。」
きつね「身内の犯行乙。」
ねこ「それでは、バイにゃ~♪」
きつね「え、なにそのかわいいの。」
《この番組は、『みんなでなろう、電波ちゃん。毒電波放送局』、『俺の右目がうずくで、お馴染み。厨二病』、『ペロペロで、世界を救え。ペロリスト』、『処女大好き。ユニコーン』、『かぶりは、即死刑。同担拒否』の提供でお送りいたしました。》
ねこ「提供読み上げは、ねこが担当しました。」
きつね「次の放送は未定だぁ。」
《この放送は、特殊な訓練をされた人のみが受信できる放送になります。次の放送が、受信できるかはあなた次第。もし受信可能であれば、次回の放送を楽しみにしてください。》