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10、パーティーの仲間達

 案内された教室に行くと、4人掛けだと思われる椅子と大きめの机が並んでいた。私はミアと共に1番前の席に座る。


「それじゃ、先程の続きだ。まず、ここでは主にリナから座学を学ぶ。全コース合同の座学は週に2時間。時間が少ない分、1度に覚えることが多い。気を引き締めるように。そして、今からここにいる間のパーティーメンバーを発表する。俺たちが入学書類をもとに決めたものだ。1年間、連携を学べ。変更は卒業時までできないぞ。各試験にもこのメンバーで臨むことになる」


 各試験、やはり試験があるのか。しかもパーティーごとに受けるもの。1年間変わらないのなら、仲良くなりたいな。


「それではメンバーを書いていく。各自、発表されたら集まって自己紹介をするように」


 先生がボードに名前を書いていく。一つのパーティーにつき4人みたいだ。そして、私は3班に配属されていた。


「3班の人は、ここに集合してください」


誰かが声を上げている。私が向かうと、1人が仕切り始めた。


「これで4人揃いましたね。それでは、自己紹介を始めましょうか。僕の名前はユリウス・フォスター。15歳です。主に剣を扱います。よろしくお願いしますね」


 丁寧な口調で話すからか、大人に見える。そしてすごくかっこいい人だな。


「ユリウスさん、と呼んでも構いませんか?」


「はい。ぜひよろしくお願いしますね。さん、は無くても構いませんよ?」


「それでは遠慮なく、ユリウス。私の名前はイレーネ・ピュリスです。13歳で、治癒を専門にしてます。皆さん、よろしくお願いします!」


「俺の名前はハンス・ラーナーだ。年は15。担当は攻撃系の魔法で、その中でも特に火を操るものが得意だ。よろしく頼む」


「よろしくお願いします。ハンス」


「ああ」


なんだかぶっきらぼうだ。緊張しているのだろうか。


「俺は同じく攻撃魔法を使うベンヤミン・ルーカス。14だ。主に水系の魔法が得意だな」


メガネをかけており、クールそうな人だ。


「それでは、このメンバーで1年間活動するに当たってリーダーを決めましょうか。誰かやりたい人はいますか?」


 私含め誰も返事をしない。それは、明らかに適性のある人が目の前にいるからだろう。


「誰もいないみたいですね。僕がリーダーを務めるということでいいでしょうか」


「はい! 賛成です!」


私がそう言うと、


「賛成する」


「俺もそれで構わない」


ハンスとベンヤミンも賛成の声を上げた。まあ、そうだよな。


「分かりました。それでは皆さん、改めて1年間、よろしくお願いします」


 そうしてパーティーメンバーの自己紹介は終わった。親しくなれるといいな。さて、次はいよいよ初授業だ。

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