月日が経つのは実に早い①
章とかまだまだよく分かっていないので、ある程度書いたら、まとめてみようかと・・・汗
は〜い、みんな〜、元気〜?悟お兄さんは、元気元気〜!・・・ふう、テンション上がって、ついつい教育番組のお兄さんの真似を心の中でしちゃったよ。
さてさて・・俺、大野悟が異世界転生を果たして、早3年の月日が経った。
現在、俺はディアンのタタンさんと本日のウィーク、ナナセさんとコトコさんに先導される形でティアトール城内を急ぎ足で歩いている。最近になって、やっと城内を探索出来るようになったばかりだから、先導してもらわないと迷子になるんだよね。
場内はTHE・お城って感じで、床にはRPG御用達の赤い絨毯が敷かれている為、ちょっとやそっとじゃ足音はしない。他にもステンドグラスの窓や天井の絵画など、興味が尽きないものばかりで溢れているが、俺はそれには目をくれず、とにかく急いでいた。
え、なんで急いでるか?まぁまぁ、その話の前に、俺が3歳になるまでの出来事を聞いてほしい。
まず、俺の新しい名前だが、あの日聞いた名前、シドが俺の名前だったらしい。姓はティアトール、この国、大国ティアトールと同じだ。そう、俺は王族になっていた。ただのリーマンが王族・・・大出世どころの騒ぎじゃないね。
転生したばかりの頃は、そんな事つゆ知らず、俺は赤ん坊って事もあって、見えづらい・動きづらい・聞こえづらい、オマケに誰とも会話出来ないとかで、本当にメンタルが大変だった。
赤ん坊って、こんなに大変だったのかよ。意識があるからわかる、赤ん坊ならではの辛さ・・・うん、俺大きくなったら赤ん坊に優しく接してあげよう。
それから半年、やっと周りがはっきり見えて聞こえるようになった時は本当に嬉しかった。まぁ、すぐに衝撃的事実に直面したけどね!
いやー、赤ちゃん=母親、もしくは若い乳母さんが俺の世話してくれてるって思うじゃん?実際は男性(タタンさん含む)3人の交代制っていうね、ふふ、ふふふ・・・べ、別に、泣いてなんかないんだからね!
目が見えない時から、頻繁に俺を抱っこする腕、えらいカッチコチやでぇとか思ってたけど!でも、世話係が男って、そんな絶望的な事ある!?誰だよ、専属メイドや美人乳母さんがキャッキャウフフで世話してくれるって言った奴!ガッデム!!!
・・・特にオムツ替えの時は、毎回心が死んでいた。だって、俺のお尻とかを屈強な男が優しく拭くんだよ?歩けるようになってから、すぐトイレを覚えたのは言うまでもないね、うん。
んで、目が見えるようになってから分かったんだけど、俺、夢叶って異世界転生してました。
ていうのも、俺を世話するタタンさんの耳がエルフみたいにとんがってたんだよね。で、俺も自分の耳触って見たら、あら!とんがってる!っていうね、感動したよね。
まぁ、耳がエルフみたいだからって、別に顔が整っているってわけじゃなくて、こう、どっちかっていうとハ○リア人ぽいって言った方がピンと来るかも知れない。うん、タタンさんごめん・・・でも俺、嘘つけないからさ。
もちろん、異世界を感じたのはそれだけじゃなくて、緑色の肌をした人や二足歩行の猫人とかもいたりして、俺は終始興奮しまくってしまいましたよ。心の中で、異世界Foooooooo!!って叫ぶくらいの興奮、本当に嬉しかった。異世界バンザイ!
周りの会話が全部日本語だったから、異世界転生って事にすぐに気が付けなかったけど、今思えばこれが俗に言う転生特典ってやつだったんだろうな、うんうん。
服装も元いた世界と違って、タタンさんら護衛は違うけど、他の人はみんな、上は色や模様は違えどデザインはほぼ同じ、太もも近くまであるポンチョの様な見た目の服を着ていて、下は男女関係なくズボンやスカート、スパッツなど様々な物を履いていた。
中には男性がニーハイや網タイツをはいてたりして、なるほど、これが異世界か・・・と悟りを開いたような顔をしたもんだ。うんうん。
あと、俺以外の人はみんな胸や耳にブローチとピアスを付けていたんだけど、それが役職と貴族の位を表す物だって事を後から教えてもらった。
ちなみに護衛の皆々様は統一性皆無の鎧、俺は今でこそ周りと同じポンチョみたいな服だけど、1歳頃までは長袖ミニワンピみたいな服だった。そこ、笑うんじゃねーよ。きっとそれが異世界乳児の服なんだよ。
さて・・・気を取り直して、そんな俺の現在の見た目ですが、まぁ、なんという事でしょう。
ろくに手入れをしていなかった白髪混じりの黒髪は、サラサラのシルバーブロンドに。
死んだ魚のような奥二重の黒目は、見るものを魅力するのでは?って思えるほど美しい、アクアマリンのキラキラ二重に。
カッサカサの血色悪い唇に青髭がうっすら見えてた肌は、桜色の艶やかな唇と陶器のように真っ白スベスベ肌に。
パーフェクト容姿の乳児になっているではありませんか!!!
もうね、本当にこれは感動し過ぎて、しばらく自分自身を鏡で見つめ続けちゃったからね。
ただ、色々なポーズで眺めていたところを、控えていたヴェルディさん(俺の面倒を見てくれるディアンの1人)に全部見られていたって知った時は、もう・・・めちゃくちゃ笑い堪えてた姿は、今でも思い出す度に恥ずかしくなる。
・・・うん、気持ちを切り替えて次にいこう!
で、そんな美幼児に生まれ変わった俺だが、疑問があった。タタンさんもヴェルディさんも俺も同じ種族っぽいのに、なんで目や髪の色が違うのか?ってね。
だから2歳を過ぎてお喋り上手になってからは、子供らしくこれなに攻撃をしまくった。それで分かったんだけど、髪や目の色が違うのは、この世界の属性魔法てやつに関係があるんだってさ。
そう、魔法!異世界王道の魔法だよ、オラワクワクすっぞ!ってなったよね!またしても心の中で異世界Foooooooo!!ですよ。
で、話を戻して・・・まず、俺や周りの人達はみんな色は違えど、全てヒューリアって種族らしい。
ヒューリアには、属性魔法っていうのが存在するらしくて、全部で炎・水・氷・土・風・光の6種類、使える属性魔法は皆生まれた時から既に決まっているそうだ。
属性魔法は、両親のどちらかと同じになる事が一般的だけど、稀に先祖返りで、両親とは全く別の属性魔法を持って生まれてくる子もいるらしい。そんな時はすぐに医者が親子鑑定をするそうだ。
まぁ、母親からしたら不貞疑わてもおかしくないもんね、うんうん、すぐに鑑定してくれるのは親子ともに有難いね。まぁ、これでガチの不貞だったら、立ち会った人みんなオワタってなるだろうけど・・・。
で、その属性魔法が髪や目の色に影響を及ぼしているらしいんよ。炎なら赤や橙、水なら青やまんま水色って感じに、それぞれの属性魔法寄りの色を持って生まれてくるそうだ。
さて、問題!俺は何属性でしょう?
・・・・・だららら〜だんっ!
はい、正解!氷属性でっす!
いやー、王族で、顔整ってて、氷魔法優雅に使っちゃったりして・・・圧倒的勝ち組じゃん。
異世界転生、最高だっっ!神様、ありがとう!
でもまぁ、魔法はまだ使えてないんだけどね!なんでも、今使ったら身体に負担がかかるらしい。魔力枯渇ってやつですね、分かります。
魔法は7歳から徐々に学んでいくらしいんだけど・・・あと4年かー。長いなー、早く学びたいなー。俺は中身大人だし、別にやり方教わっても勝手にやらないから、教えて欲しいなー。
・・・え、やらないよ?本当にやらないってば、ハハ。
・・・多分。
はい!この話はおしまいっ!おしまいったらおしまい!
そ、そうだ、最初にちょっと触れたディアンとウィークに関して話そう!べ、別に話を逸らしたいわけじゃないんだからね!
えー、まずディアンって言うのは、俺の専属守護者、つまり護衛みたいなもんだ。ディアンになるには、まず王妃が身ごもった際に16〜26歳までの貴族だけでなく、平民を含む男女に募集をかける事から始まる。
一件、平民に不利な感じがするけど、この国ではどの領地にも必ず、剣術や体術とか習える場所、訓練所みたいな施設の設置が義務づけられていて、平民でもそこに通っていればそれなりに強いらしい。
ディアンに抜擢されれば名誉はもちろん、爵位と多額の給金まで保証されるので、毎回かなりの人数が集まるそうだ。まぁ、平民は人生が劇的に変わるから、参加しとけってなって当然か。
その後、各地でふるいをかけた後に、ティアトールでトーナメントを開いて、勝ち上がった上位3名をディアンに任命するって仕組みらしい。うむ、実にシンプルですな。
ちなみにディアンに必要なものは、忠誠心と強さの2つ。あとは、多少の教養も必要みたいだけど、それは後からしっかり学べば良いらしい。
強さはトーナメントで分かったとして、忠誠心に関しても、確実な方法で調べられるらしいんだけど、その方法についてはまだ秘密って言われた。なんで秘密?って思ったけど、まぁ何か言えない理由があるんだろう。
教養については平民と貴族じゃ差があって当然だから、後から学ぶっていうのも納得だけど、それでもスタート地点がだいぶ違うから、ぶっちゃけ平民には務まらないんじゃ・・・とか、正直思ってた。
でも実際、俺にディアンの説明をしてくれた、もう1人のディアンのマーロンさんは、タタンさんやヴェルディさんと違って、平民だったらしい。今までの物腰や喋りを聞く限り、勝手に貴族出身だと思っていた俺は、凄く驚いたもんだ。
マーロンさんはなんて事ないように、俺が生まれてくるまでの間、ひたすら勉学に励んだ賜物ですよと言って笑っていたけど、励んだって言っても俺が生まれるまで1年も無かっただろうに・・・本当に尊敬する。
そんな選ばれたディアンの人達がするのが、護衛はもちろん、生まれてきた護衛対象の世話も全て担当するというから驚きだ。
でも、生まれてすぐに俺の世話をしたわけじゃないらしい。最初の1ヶ月は、それぞれ子守りのベテランさんの指導のもと、ミルクはもちろん、湯浴みやオムツ替え、寝かしつけなど子育てに関する事を学び、少しずつ実践していったそうだ。
目が見えなかったからあれだけど、話を聞いてる限り護衛と言うよりも新米パパみたいで、俺は思わず笑ってしまった。
こんな感じで、幼い頃から面倒を見る事によって、互いの信頼関係などを構築させるって意図があるらしいけど・・・ぶっちゃけそこはメイドさんや乳母さんで良いと俺は思う。でもまぁ確かに、3人の事はだいぶ信頼してるけどね。
けど、トーナメントで戦ってディアンを選ぶなら、力のない女性は絶対無理じゃね?って話をしたら、きょとんとした感じで、シド・リウス以外の王族には女性のディアンいますよってマーロンさんに言われた俺が、心の中で叫んだのは言うまでもない。
せめて2ページぐらいでまとめたいなぁ。あと考えるのが面倒だったので、安直にガーディアンとウィークデーから取りました(何
ディアンとウィーク以外に実はまだいるのですが、シドはまだその存在を知りません。