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妻のいる天国かと思ったら異世界でした  作者: 鈴月桜
第21.5章 マワ・ケス家の真実(20年前の真実)
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双子の誕生

早朝4時  


フケスが破水する。


お腹の羊水が体外に出て来てしまった。


赤ちゃんが窒息しない様に、早目に分娩をするため屋敷は騒然としながら分娩に備えた。


個室で陣痛に苦しむフケスの横にデケスが見守る様に立っている。


「私が付きますので、中には誰も入れないで下さい。」

タタンは家のメイドに指示をする。


「では赤ちゃんを出しますね」


「赤ちゃんを出す?」


タタンがお腹を触ると、赤ちゃんが臍帯を付けたまま、タタンの腕に出てきた。

臍帯を触れると切り離され、鼻や口を触ると羊水が体外に出てきた。


「おぎゃー」


赤ちゃんの第一声にデケスもフケスも安堵の表情を浮かべる。

一人目は男の子



「もう一人・・・」


タタンは同じ様にフケスのお腹に触れ、赤ちゃんを取り出した。


二人目はタタンが言っていた通り、女の子が生まれた。


タタンは、男の子を軽く触れる。

「この子は能力を引き継いでいる子よ。」


タタンはもう一人の女の子を抱きながら、

「この子をイトナ様の所に連れて行くわよ。この子の名前は?」


デケスが答える

「実は一人しか考えていませんでしたが、モケスと名付けようとしていたので、この子をモケスと名付けます。」


「では、モケスと一緒にデケスも私と一緒に来てくれますか?」


隠し扉から、タタンとデケスとモケスが部屋を出た。


「取り敢えず待ち合わせしている森に行くわよ」


少し強張った表情でデケスが答える。

「はい、お願いします。」


デケスが泣き叫ぶモケスを抱いたまま、タタンに触れると同時に広い広い草原にテレポートした。


そこには人間の姿に扮した「アロ・イトナ」の姿があった。


タタンが「イトナ様、この子をお願いします。」


「大丈夫だ。任して下さい。それと先日の夜にタタン様から言われた通り、この子が歩ける様になったら、1ヶ月に1回は町を訪問する様にするので、もし会いたかったらいつでも会える様にしておきますよ。

ところで名は?」


「私とフケスで考えた名はモケスです。」


イトナは考え込む

「それでは、この子の名前は「モイナ」でいいか?」


「モイナ?モトナでは無いのですか?」


「私の妻のカイナと過ごす時は、私はアイナと名乗っている。」


イトナに妻が要る事も、偽名で結婚している事も、さすがのタタンも知らなかった。


イトナが提案した名前にデケスも頷いた。

「分かりました。モイナをよろしくお願いします。20年後、必ず迎えに来ますので、どうかよろしくお願いします。」

デケスの目から涙が零れ落ちた。


タタンがデケスの肩を掴み

「では行きましょう」


「はい」

と答えると、フケスのいる部屋にテレポートした。


デケスはフケスに涙を零しながらフケスの手を握る

「きっと3人の子供と暮らせる様に、僕達も頑張ろう」


赤ちゃんを抱きながら

「そうね。頑張りましょう」

と答えた。


ドアを叩く音がする。


ドンドン!


「入ってもよろしいですか?医師のジャニンです」


医師のジャニンが部屋に入ってきて、急遽名付けた「メケス」の体調を確認したのであった。

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