婚約者?
えっクリカとコサイが婚約!
確かに、最初から親しそうだったが、とても婚約している様には思えない。
コサイが話始める
「実は私から婚約を破棄させてもらったのです。私は見ての通り男性としてクリカを幸せにする事は出来ませんので」
「そうだったのか、僕の勝手でクリカさんを追い掛けてしまってごめんな。母からも言われたが、もう追い掛け回す事をやめるよ」
「そうですか。ありがとうございます。」
ラカロはこの事を言いたくて、男性部屋にきたのだろう。
それにしても僕は聞いてはいけない事を聞いてしまったのではないだろうか
「コサイごめん。僕は聞いてはいけない事を聞いてしまったかも知れない。」
その言葉にラカロが申し訳なさそうに
「あっごめん。マコト君は知らなかったのか?」
「いえ、いいです。本当は私が皆にクリカとの事を伝えておけばよかったんです。」
何故かコサイの行動が問題になりかけてきたので
「いや、無理に皆へ伝える必要は無いと思うよ。それは二人きりの秘密でいいよ。たとえ過去がどうであろうと僕達には何も関係無い事だし、知る必要も無い事だよ」
「マコト、ありがとう。黙っていてごめんね」
と涙ながらに謝罪してきた。
そんなに思い詰める内容では無いと思うのだが・・・・
そしてコサイが
「もしかして、これで私の事を嫌いになった?」
えっ?
「本当に私達は関係が無いのよ。だから嫌いにならないで」
えっ?
「いや、だから僕はそういう趣味は無いから」
僕は慌てて湯舟を出た。
そして3人は綺麗な服に着替えて、先程のログハウスに向かった。
女性達もすでにログハウスに来ている。
「もうあんた達、男のクセに行動が遅いのよ!」
とクリカがいつもの様子で僕達に怒った。
そんないつもの会話、僕達の雰囲気を壊さない為にも、コサイとの事は胸にしまっておこうと考えたのであった。
それにしてもコサイとクリカがねぇ~
とニヤニヤしてしまった。
「ねえマコト、何か嬉しそうだね」
とモイナが僕に質問する。
「ううん。何でも無いよ」
ととぼけた。
酒も運ばれて、人間の姿に変身しているラコスタンも上機嫌である。
モイナも沢山のおかずに手が止まらない。
僕はテーブルに置いてある紙を取り、モイナの口を拭いた。
「口の周りが汚れているよ。おかずは逃げないからゆっくり食べないとダメだよ」
「はーい」
と言って、おかずを取って口にくわえる。
「まったくしょうがないなあ」
また口が汚れるだろうから、テーブルに置いてある手吹き用の紙を何枚か、ポケットにしまった。
モイナと同じ様に次々と食べながら酒を飲むラコスタンを見て、さっき言っていた事を詳しく聞いてみる。
「ねえ、さっき話していた事だけど、ラコスタン以外の種族は光国から脱出していないのですか?」
「光国にいた反対派の種族は脱出前に国王軍に捕まってしまったが、どの種族が脱出したのかは分からない。反旗を翻す種族は何種族もいたが、その中で人間にとって脅威となる種族は、5種族ぐらいだったと思う。」
そうなんだ。
僕はラカロに質問する。
「光国の住民による被害の報告は入ってきますか?」
「特別これと言って被害が増えた等の報告はサワ・カロ国では受けていない。」
「そうですか。では2か月以上、ひっそりと暮らしているのでしょうか?」
「多分それは無いな。反対派の奴らは気が荒い奴らが多い。多分どこかで人間を待ち伏せしていると思うよ。皆もいきなり食べられない様に気を付けないとな」
と明るく話す。
カシムが不安な表情を浮かべる
「ムワ町は大丈夫でしょうか?少し心配です。」
するとラコスタンが
「もしかして、少し先の町か?」
「はい」
「あそこは別の種族に襲われたかもしれないぞ。昨日、コンドリアが飛び立つのを見掛けたから、間違い無い」
カシムの表情が一変する。




