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妻のいる天国かと思ったら異世界でした  作者: 鈴月桜
第14章 ウワ家のリオキとマオキ
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心の変化

確かにルタンが言う事は正しい。

この先にあるキワ家、そしてサワ・カロ国のスワ家(海)、テワ家(太陽)そしてマワ家(知恵)も身を守るために、一緒に居た方が外からの攻撃に対抗できる筈だ。


狙いは血族だけなのだから、沢山いれば対抗できるだろう。


そう思い、リオキを説得する。

「ルタンの提案に乗った方がいいよ。その方がマオキ様もリオキも安全だと思うよ。」


リオキが考え込む。

「トワ・タン国ねえ・・・」


リオキはトワ・タン国のガタンを信用していない。

「カシム姉さんはどう思いますか?」


「そうねえ、そこには少なくとも2家系の血族がいるから、もしマオキ様も加われば、より安全だと思うわ」


「カシム姉さんも戻るんでしょ?」


「う~ん、どうかしら?今の話を聞いたらマコト達と他の血族の所へ廻って、一緒に協力をお願いした方がいいように思えてきたわ。」


さすがカシムである。僕の考えと同意見だ。

更に物知りで、能力も高いカシムが一緒に来てくれれば心強い。


「では、お父様にトワ・タン国に行くように説得する。でも私もカシム姉さんと一緒に行くわ」


カシムが苦笑いを浮かべて僕に向かって

「マコトさん、よろしいかしら?」


僕が返事をする前にクリカが答える。

「これで7人になったわ。楽しい旅になりそうね」


もう決まってるんだ・・・・


モイナの両親を探しに行く旅だったのだが、いつの間にか目的が変化していく。


「モイナ、どうする?」


モイナは笑顔で、

「楽しいからいいよ」


モイナの答えは分かっていたけど、本当にモイナは楽しそうだ。


僕と二人で行くより、もっと楽しい旅になっているのかな?

と心で感じた。


すると、モイナが心の声で

「これが終わったら、二人でもう一周しようね」

と僕を見て微笑んだ。


モイナの言葉と笑顔に、胸の鼓動が激しく脈打つ。


トワ・タン城で、タタン(妙子)の笑顔を思い浮かべた時よりも、結婚式の夢で妙子が僕を「愛している」と言った時よりも、胸が熱くなっているように感じた。


僕がモイナの事を・・・・


そんなバカな。10歳ぐらいの身長に体型。

そして子供特有の無邪気さ。


さすがに、こんな幼い子供を愛するなんて、そんな趣味は無い。

可愛いのは認めるが、本当に女性として考えた事は無い。

どちらかと言うと、僕の子供と接している感覚なのに、どうしてこんなに胸が熱くなる?


自分の身体なのに、何故そうなるのか全然分からない。


僕は下を向いて考え込んでいると、ルタンが覗き込むように

「マコトさん、どうしたのですか?」

と髪を片手で抑えて、下から僕に話し掛ける。


赤い瞳と目が合うと、彼女の事を魅入ってしまい、慌てて

「な・なんでも無いです。」

とどもりながら、返事をする。


するとルタンは笑顔で

「おかしなマコトさん」

と僕に言った。


ルタンの表情、しぐさに心が躍る。


うん、うん、僕は正常だ。

と自分の感情が間違っていない事に納得したのであった。


そして、僕達はウワ家で1泊することになる。


リオキとカシムは、宴会が終わったマオキの所へ行き、トワ・タン国で待っていただくよう話をした。


「リオキがそう言うのなら」

と素直にマオキは従った。


カシムはマオキに小さな容器を渡す。見た目は醤油さしの様な入れ物で、水の様な透明な液体が入っていた。

「これを食べ物に1滴つけてから食べて下さい。これで死の魔法は効きませんから使ってください。」

更に、同じ容器を5個渡して


「誰が狙われるか分かりませんので、これを施設で住んでいる家族全員に渡してくれますか?」


「よし、任せとけ!」

さっきまで餓死寸前だったマオキはもう居ない。


「じゃあ私はもう寝る」

リオキもいつもの無表情で無感情の言い方をして、マオキの部屋を出て行った。


部屋を出て行ったリオキをカシムが追いかける。


「まってリオキちゃん。」


するとリオキはカシムに

「カシム姉さん。明日からの旅の支度を手伝ってくれる?」


「わかったわ」


カシムはリオキとの部屋に明日からの旅の支度を手伝いに部屋に行ったのであった。

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