表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妻のいる天国かと思ったら異世界でした  作者: 鈴月桜
第14章 ウワ家のリオキとマオキ
55/166

刺客

リオキが部屋を出て行ったのを見届け

「マコトと言ったか?」


「はい」


「ありがとうな。私の命より大切な者をまた亡くすところだった。」


「僕も命より大事な妻を亡くしましたが、僕達の間に生まれた2人の娘が巣立つまで、一生懸命育てました。何不自由なく育てられたかは分かりませんが、妻が亡くなった事で不幸にしたくは無かった。それが僕に出来る妻への最後の愛情だったからです。」


「愛とは深いものだな」


「はい」


マオキが席を立とうとしたが、すぐに座ってしまう。

「君達は先に食堂に行ってくれ。私はゆっくり食堂に向かうよ」


どうやら、長い間、座り続けていたせいで立ち上がるのがやっとのようだ。

モイナが「ねえ、お姫様抱っこしてあげれば?」


でも元国王をお姫様抱っこして、他の人に見られたら立場が無くなるのではないだろうか?


「マオキ様、食堂はどこにあるのですか?」


「玄関を入った所だよ」


それならば


僕はマオキ様の所に行き

「すいません、少し立ってもらえますか?」


マオキが立ち上がると

「失礼します。」

と言って、お姫様抱っこをした。


そしてすぐにテレポートして、庭に移動する。


「ここからなら、歩けそうですか?もし転びそうになったら僕が何とかしますので、歩いてみましょう」


マオキはテレポートに驚いていたが、

「分かった、歩いてみるよ」


1歩、2歩と歩を進める。


「うわ!」

と躓いて転びそうになったマオキに向かって

「浮け!」


するとマオキの身体が宙に浮いた。


「お~これは凄い」


宙に浮いたマオキは笑顔で言った。

「なあマコト君、このまま食堂に連れて行ってくれないか?」


「えっ大丈夫ですか?」


「いや、これはいい。実に愉快だ」

マオキは宙に浮いたまま、まるで寝ているように横になった。


庭からドアを開けるが

「マオキ様、横になっていてはドアを通れません。」


すると何かを思いついたように、ニヤリと微笑む。

マオキはうつ伏せになり、進行方向に向かって両手を伸ばす。まるでスーパーマンが飛んでいるような姿である。


僕はドアを開けてから、マオキを先にドアをくぐらせる。

正面のマオキの部屋に向かう廊下では無く、横のテラスになっている部屋が食堂の様だ。


「マコト君、このまま食堂に飛ばしてくれないか?」


「はあ・・・」


僕はマオキを、まるで飛んでいる様に食堂へ運んだ。


食堂には先に来ていたリオキが、父が飛んでいる姿に驚く

「お父様、そんな能力をお持ちでしたか?」


「ハッハッハァ~。凄いだろ、マコトの能力だよ」

僕も食堂に入り、マオキが座るだろう中心にある席にマオキを降ろした。

マオキはそのまま椅子に座る。

「マコト、楽しかったぞ」

とご満悦の様子だ。


一気に僕とマオキの距離は近づいた。


少しして、皆も食堂に集まってくる。

使用人達もマオキの復活に喜んだ。中には涙を流す者の姿もあり、本当に皆に心配されていた事が分かった。


真っ赤な血液が僕以外の食卓に置かれる。

マオキの乾杯により、食事が始まった。


血液を飲み終えると、全員にスープが配られる。


その時である。


マオキの前に置かれているスープから、黒い煙が立ち昇る。


「えっ?」


誰もその煙に気づいていないのか?

マオキがスープにスプーンを入れて、口に運ぼうとした時、僕は立ち上がり阻止しようとしたが、体が動かない。


「えっなんで動かない!」


しかし、モイナがこの黒い煙に気付き、マオキに飛びついた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ