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妻のいる天国かと思ったら異世界でした  作者: 鈴月桜
第13章 異世界人タタンの真実
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ウワ・オキ町

皆の元に近づくと、お約束のごとくモイナが飛びついてくる。

「マコト、遅いよ!」


「ごめんごめん!」


いつもの僕達の会話に戻った。


町の入口は、町全体を高さ10mぐらいの石壁が囲んでいる。

「まるで城下町の入口みたいだね。」


一つ感想を言うと、必ずクリカが知っている事だと、得意げに話し掛けてくる。

「そうよ、ここは5年前まで、ムワ家、ウワ家そしてキワ家が共同して、国を建てていたのよ」

「へえ、どうして無くなったの?」


「キワ家の当主が亡くなって、続くようにウワ家当主の妻が亡くなったの、更に・・・」

クリカの口が止まる


するとカシムが

「私の両親も亡くなったのよ。各家の不幸が続けて起り、それぞれの指揮も下がり、国の存続が出来なくなって、3国ともトワ国の傘下に入ったのよ」


「そうなのですか。それにしてもカシムさんの両親は二人とも病気だったんですか?」

「至って健康だったのだけど、ベッドの上で二人同時に亡くなっていたのよ」

「二人同時ですか?」

「そうなの、特に殺された様子も無かったわ。勿論、毒も検出されなかったわ。疑問は残るけど、病死しか考えられない。」


そんな事ってあるのか?


「続けて不幸があったと言っていましたけど、どのくらいの期間で起った事なのですか?」


「3日よ」


えっ!それって絶対におかしい。


するとルタンが

「私もまだ15歳だったけれど、よく遊んでくれたウワ家のシオキさんが亡くなって、泣いて一夜を過ごしたのが昨日の様です。もう5年も経ったのですね」


カシムも想いにふけ

「そうですね。もう5年なんですね」


そんな話をしながら、石壁を通り町に入って行った。


町に入ると、赤い髪のルタンの所に、住民が挨拶に近づいてくる。


彼女は、一人一人に丁寧に挨拶を交わした。


「ルタンって、偉いな」

とぼやく。


「何でアンタがルタンって呼び捨てで言ってるのよ!」

とクリカが反応する。


一緒に歩いていた時の事を話すとクリカが

「ねえルタン、早くしなさい。置いて行くわよ」


コサイは慌ててクリカに注意する。

「クリカ、いくら何でもいきなり呼び捨てはマズイわよ」


ルタンが近づいてきて

「コサイさん、いいのよ。皆もできたら私の事をルタンと呼んで下さい。」


コサイが

「本当にいいのですか?」


ルタンは笑顔で

「勿論です。」


「分かりました。ではルタンと呼ばせてもらうわね」


クリカがコサイの頭を小突く

「アンタは男なんだから、呼び方の前に話し方を直しなさい!」

その夫婦漫才の様なクリカとコサイを見て、


「ぷっ!」

ルタンが笑いを堪えていたが、我慢できず噴き出した。


それを見て全員で笑う。


タタン(妙子)の事で複雑な空気だったが、少しずついつもの僕達に戻っていく。

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