カミン通り
買ってきた服を持って、カシムとコサイが部屋へ着替えに2階へ行った。
まずはカシムが着替えて降りてくる。
薄い水色のYシャツと膝まで隠れる水色のスカートを履いてきた。
スカートの丈の長さは自分で調整出来るので、無難と言えば無難だ。
続いてコサイも白いYシャツに白いスカートを履いてきたのだが、かなりのミニスカートである。まるでテニススカートの様だ。
案の定クリカがコサイに「アンタ馬鹿でしょ!せめてロングスカートにしなさい。20歳前後の女性は、そんな服を着ないわよ!」
するとコサイが何を勘違いしたのか
「女性って認めてくれたのね。ありがとう!」
するとクリカがコサイの頭を小突く
「本当に馬鹿!」
そんな緊張感が無い食事を済ませて、いよいよトワ・タン国へ出発するため、5人は店を出たのである。
街の出口がカミン通りになっているが、そこには元チワ・リカ国の人達が群がっている。
その先頭に立っているケロタが代表して僕達に話し掛ける
「どうか、国王と女王をお助け下さい。」
と僕達に言った後にクリカの手を握り
「クリカ様、どうかご無事で」
するとクリカがケロタの手を振り払い
「ケロタ、脂っこいよ!」
クリカを除く4人は、唖然とする。
僕も心の底からケロタを憐れんでしまう。
僕を慰めるように、コサイとカシムがケロタの肩を軽く叩き
「ごめんなさいね。悪気は無いのよ」
ケロタはしょんぼりとしながら「分かってます。」
と肩を丸めながら言った。
そんなケロタの様子など気にせず、クリカは手のひらサイズの車を道路に置き、車に向かって大きくなるよう念ずる。
すると昨日と同じ大きさに変化した。
大勢集まっている元チワ・リカ国の人達に、
「じゃあ行ってくるね!」と言って車に乗り込んだ。
やけに呆気ない挨拶に、僕達が慌ててクリカの後を追うように車へ乗り込んでトワ・タン国に車を走らせたのである。
幅が5km以上ある道路の所々に店屋が密集している。
出発して2時間ぐらい車を走らせていると、道路の真ん中に大きな家が建っている。
「あの建物は何なの?」
カシム「あれは、道路の安全を守る組織の「ポリス」の建物よ」
「ポリス?これって誰が名付けたの?」
するとコサイが「タタン様よ」
やはりタタンは、地球人だったんだ。
と言う事はアメリカ人?
「ポリスは誰がやってるの?」
今度はクリカが自信たっぷりと話始める。
「4国から代表者を指名して作られた組織よ。この組織の主軸となっているのが、攻撃する能力を失った闇国の者達が大半を占めているわ」
闇国の人達ってどんな人なのだろう?光国がアイナやカイナみたいな恐竜だとしたら、闇国と言うからには、もっと恐ろしい姿をしているのではなかろうか?
でも半日カミン通りを走っているが、そんなに恐ろしい姿をした者は見ていない。
森に居た時は昼を食べる習慣が無かった筈のモイナが
「お腹減ったよ。何か食べたい」
甘えてくるモイナに
「夕ご飯まで我慢しなさい!」
と注意する。
もう親子の会話である。
するとクリカが「モイナがお腹減っているのよ、どこかに寄って行きましょう」
「でも、急ぐんだよね?」
とクリカに意見を言ってしまった。
案の定、怒りながら
「それとこれは関係無いわ!」
関係あると思うのだけど・・・・・
車は進行方向を右斜め前の道端に並ぶ飲食店へ、進路変更して車を走らせた。




