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妻のいる天国かと思ったら異世界でした  作者: 鈴月桜
第9章 死の王女 ムワ・カシム
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異世界人と4人の血族

翌朝


唇に何か当たる。



僕は飛び起きる。


横にコサイが座っている。「ま・まさか、今、キスした?」


「キスだなんて、挨拶よ、あ・い・さ・つ」とウィンクをする。


見た目は背もそんなに大きくなく、金髪でか細いコサイは普通に可愛い。


男だと分かっているのだが、照れてしまうのだが、

ふと我に返り

「何で男に照れているんだ僕は」


するとドアが開き「おはよう!」

と元気にモイナが僕の所に飛び込んできた。

僕はモイナの小さな体を受け止める。


やっぱり落ち着く

「モイナ、おはよう。眠れたか?」

「うん」

と満面の笑みを見せた。


本当に僕の娘の様に愛おしさを感じる。


その後にクリカとカシムが僕達の部屋に入ってきた。


クリカ達の後に、店主がパンを持って部屋に入ってくる。


この星でもパンがあるんだ。


パンの香ばしい匂いが部屋に充満する。


僕以外は、見た目が全員女性であり、可愛い男に可愛い娘、綺麗な娘、艶っぽい女性が揃い、男としてはとっても楽しい旅が始まる。


女性陣は血の入ったグラスを飲んでから、パンを食べ始める。


「ところで、トワ国までどのくらいかかるんですか?」


「カミン通りで行くけど、まずは闇の国を目指して、闇の国を通りすぎるとトワ国よ。普通に車で行って1か月ぐらいかしら?」


まあ、星を半周以上廻るんだから、それぐらい掛かるのはしょうがない。


その間にカミン通りでマワ家に会えればいいのだが・・・


しかし、海に行ったと言っていたので、まず会う事は無いだろう。


黙ってパンを食べているモイナに話し掛ける。

「モイナ、ごめんな。親探しはトワ国に行ってからでいいか?」


「うん。」と素直に返事をした。

5人の旅が始まる。


まずは、カミン通りに隣接しているサワ城の城下町に戻る事とする。昨日別れたクリカの両親が居る町だ。


5人は車に乗り込んだのだが、


「何でコサイがマコトの横に座ってるのよ!」

僕は男同士だから、問題が無いと思っていたが、クリカは納得が出来ないようだ

「だってマコトがここに座れって、言うのだからしょうがないわ。もしかしてクリカは羨ましいの?」

そこで揺れてもいないのに

「キャッ!」

と言って、僕の腕にコサイがしがみつきながら、クリカに向かって舌を出す。


「あんたは男なのよ!その「キャッ」って言うのを止めなさいよ。」


するとモイナが立ち上がり、「モイナがマコトと座るから、コサイはこっちに来て」


慌ててコサイが「じゃあ、こっちが3人で座るわ」


モイナが一言「ダメ」


コサイは、「分かったわよ」とクリカの横に座った。


「クリカ、一緒に仲良く行こうね」とコサイが真ん中に座るクリカに微笑む。


少し顔を赤らめ「しょうがないわね」と怒った顔で承諾する。


あれ?嫌では無いんだ。


そんな騒がしい間もカシムは足を組み、窓の外を眺めて想いにふける。


やはり家族の事が心配なのだろう。

それにしてもタイト型のスリットスカートで、目の前で足を組まれると、目のやり場に困ってしまう。やはりこの人は、女性としての色気を感じる。

真の年齢が60歳である僕にとって、彼女の色気はとても危険だ。


モイナが僕の頬を引っ張る。

「どうした、モイナ?」


「何を見てるの?」


えっバレた!

「何にも見てないよ」

「カシムを見ていたでしょ?」

僕は慌てて

「カシムが家族を心配している様で、早く心配を解いてあげたいと思っていたんだよ」


その言葉にカシムが反応する。

「ごめんなさいね心配かけて、でも本当に大丈夫なの?ガタンは服従魔法以外にも、力はダントツに強いわ。いくらアナタが異世界人だからと言っても、過去の国王に異世界人のタタンでさえ服従させられたのよ。私の家族のために犠牲になるのは嫌だわ」


「僕は大丈夫ですよ。一度、君たちが言う異世界で僕の人生は2度も終わっているんですから」

「2度?その世界では命が2つもあったの?」


「いやいや、妻が亡くなった時に僕の心の人生は終わっていて、その20年後に僕の体が終わったんです。」


「そう言う事だったのね。マコトは奥さんを愛していたのね」


「うん。今でも鮮明に彼女の顔を思い出します。ただ、妻以外の顔を思い出せなくなっているんです。長女(咲子)も次女(景子)の顔も思い出せない。」

「顔以外は思い出せるの?」


「それが不思議なんです。顔だけがボヤけていて子供の時の記憶も死ぬ間際までの記憶もあるんです。でも人の顔だけが全てボヤけているんです。」


「何か不思議ね」

僕達の車は、昨日出発した街の入口に到着した。


あれ?

煙?


街の奥から煙が立ち昇っている。


「あっ!あの煙の方向は」

クリカが走り出す。


僕達もクリカの後を追った。


クリカの家に辿り着いたが、家は全壊していて、炎が空高く舞い上がって行った。

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