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妻のいる天国かと思ったら異世界でした  作者: 鈴月桜
第2章 アイナとカイナそしてモイナ
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モイナとの出会い

「うわ~!」


イメージしていたより、落下速度が速い。


「やばい、これは死ぬ!」


速度を増しながら、木が目の前に迫ってくる。


「わあ~ぶつかる!止まれ~」


と思った瞬間、体が発光し青白い光に包まれた。


すると空中で体が止まる。

「えっ?止まった?」


安心して一息つくと、また落下が始まった。


「わあ!」


木に当たりながら地面に落下する。


ドスン!


「いたたた」

つい反射的に言ったが


「あれ?痛くない」


地面に落下したが痛くない。やはり重力が軽いのと枯葉が積もっていた場所に落ちたおかげでダメージは相当少なかった。


「はあ、良かった。死ななかった。」

「あれ?もう、死んでいたんだっけ?」

と一人芝居をする。


助かった事でうかれていると


「誰?」


声では無く、脳に言葉が飛び込んできた。

不思議な感覚だ。さらに


「何で裸なの?」

と頭に言葉が響く。


周辺を見廻すと、木の陰から顔だけ出して僕を見つめる少女の姿を見つけた。


10歳ぐらいだろうか?やけに幼い女の子だ。


僕は男の大事な所を押さえながら

「ごめんね。驚かせちゃったね。崖の上の草原に裸で運ばれちゃって、何が何だか僕にも判らないんだ。君もそうだっただろうけど、ここの事を教えてくれないかな?」


少女は黙っている。


「とにかく、何か食べるものが欲しいんだけど?」


まだ少女は木の陰から動かず、僕を見ている。


「あの~誰か呼んできてもらってもいいかな?」


(ぐう~)

お腹が鳴った。


すると彼女の言葉が、脳に直接送られた。

「そんなにお腹空いたの?」


「うん。」

と頷く。


「分かった。何か持ってきてあげるから、ここで待ってて」

とまた彼女の言葉が脳に伝わると、彼女はこの場を離れて行った。


誰か呼んできてくれるのかな?

自分の裸姿を見て「誰かを連れて来た時に、裸で会う訳にはいかないよな?変態だと思われちゃうよ」

僕は、取り敢えず下だけでも隠せるものを探した。


地面には枯葉が散らばっていて、隠せる様なものが落ちていなかった

「ちょっと奥の方まで見に行こうかな?」

と、その場から少し森に入り、体を隠せそうなものを探しに行った。

目の前に大きな葉を持つ植物を見つける。

「あっこれなら、隠せるかな?」


あれ?これって確か里芋の葉っぱだよな?


あまり植物は知らないが、トトロが傘替わりに使用していた事で有名な里芋の葉は知っていた。

そして木に巻きついたツルを切り、里芋の葉4枚を繋ぎ合わせてスカートにした。そして、ウエストの所をツルで巻いてベルトの様に縛った。


「下はスゥ―スゥーするが、これでよし。それにしても原始人みたいだな」


葉は思ったより固く歩きづらかったが、何とか服の代わりにはなる。


さっき少女と出会った場所に戻ると。


白い紙の様な物の上に果物が置いてあった。


少女はさっき居た場所に同じ様な体制でこちらを見ている。


「これ食べていいの?」

と果物を指さす。


「うん」


メロンの様な食べ物と、ブドウの様な紫の実がスイカと同じくらいある果物があった。


ブドウ色の果物を手に取るとフワフワと柔らかく、少しつまむと皮が破ける。破けた皮から中の身を食べると


「あれ?ぶどうだ!」


なんとスイカと同じぐらい大きな果物の味は、まさにぶどうそのものだった。


「うまい!」


酸味が強く、半分位食べると少し飽きてきたので、メロンの様な果物を手にする。


これはまさしくメロンだな。皮がメロンと同じ様に固い。


地面の石で叩き割ると、中が真っ赤になっていた。


恐る恐る食すると、


「これってスイカ?」

形状はメロンみたいだが、中身はスイカだった。

それもかなり甘い。


ブドウの酸味とスイカの甘味を交互に食べ、全て食べ終わった。


果物で満腹になるなんて、生まれて初めてかも知れない。

「ごちそうさま。助かったよ。他に誰かいないの?挨拶に行きたいんだけど」


「お父さんとお母さんがいるけど、会ったら殺されちゃうよ」


殺される?

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