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妻のいる天国かと思ったら異世界でした  作者: 鈴月桜
第8章 月の王子ヒワ・コサイ
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王子?

「ここで、降りるよ。」


モイナがワガママを言う

「え~これで街に入ろうよ。」

「ダメだよ。この車は大きいから街に入ると、皆に迷惑をかけちゃうよ」


二人とも不服そうに車を降りた。


僕達3人は街に入って行った。


もう暗くなってきているので、人の姿は少ない。」


「あっあそこに宿があるよ」とクリカが指さした。


「じゃあ、あそこに泊まろう。」


3人は足早に宿屋に向かった。


ドアを開けると、カウンター前に老婆が座っている。

「あの~すいません。部屋は空いてますか?」

「空いてるよ」

「じゃあ二部屋いいですか?」

「二つは無いよ。一つなら空いてるよ」


「一つしか空いてないみたいなんだ。大丈夫か?」

クリカが少し怒った表情で

「何で二つ頼もうとしたの?一つでいいのよ。君はボディーガードも兼ねているのよ」


さすがに3人が一緒の部屋だとのんびり出来ない。でも昼の兵士の事もあるから、ここは諦めるしかない。

僕は老婆に話し掛ける

「分かりました。一部屋でお願いします。」

「じゃあ一人黒貨5枚なので、緑貨1枚と黒貨5枚だよ。」

僕は緑貨2枚を出す。

すると老婆が、「夕食と朝食はどうするんだい?」

「出来れば、お願いできますか?」

「それなら、一人緑貨1枚だから緑貨3枚だけどいいかい?」

「はい。お願いします。」

と老婆に緑貨1枚を追加して手渡す。

「それで僕達の部屋は何処になりますか?」

「あ~そこの階段を登って、右に一つ部屋があるから、そこがアンタ達の部屋だよ。部屋の番号は書いてないけど、気にしないで入っていいから。それと食事は部屋に運んであげるから、少し待ってておくれ」


この老婆一人でやっているのだろうか?僕は店主であろう老婆に

「分かりました。そんなに急がなくていいですから、お願いします。」

「ありがとうね。なるべく早く夕飯を作ってくるからね」

と言って、外に出て行った。


厨房が外にあるのかな?

「二人共、部屋に行こう。」

モイナがモジモジしながら「ちょっとトイレに行ってもいい?」

するとクリカも「私も一緒に行く。ずーっと我慢してたの」

と二人で受付横にあるトイレに駆け込んだ。

「僕は先に行ってるからね」


階段を登って、店主が言っていた2階の階段の右にある部屋を見つけた。


ドアノブを回す・・・あれ?

ドアノブが回らない。鍵を外すのを忘れている。

足腰が悪そうだから、呼びに行くのも可哀相なので、僕は「鍵を解除しろ!」と念ずる。


そしてもう一度、ドアノブを回す。

カチッ

ドアが開いた。


そして中に入ると、中から人影が


えっ?


ちょうど服を着替えていたのだろう、シャツは着ていたものの、下は下着姿で僕と目が合う。金髪の少女は顔を真っ赤にして、下着を手で隠しながら

「キャー!」と大声で叫んだ。


えっ?


すると他の部屋から2人の男性が駆けつけてきて

「王子!どうしました」

と叫びながら部屋の前にやってきた。


王子?


えっ?

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