4話~デバイスと異能力と(2)~
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自分が異能力者かもしれない!
そう思った俺は思わず口に出して興奮していると背後から両肩を掴まれた。誰だよ馴れ馴れしいなとか思いながら後ろを見ると……
「そうよぉ〜♪ あなた達みたいな召喚者はねぇ、異能力者なのよォ〜♪」
……
…………え、マジで誰ですかあんた。
いや、この際そこんとこは置いとくとして。
この口調もしかして……いやもしかしなくても、顔の化粧とか……男なのに、女性みたいに化粧してるとことか。
更に付け加えるなら、ごつい体格しながらも体はしなを作ってる……そして極めつけは女物の服。
こいつぁ……まさか。男女だと言うことは。要はつまり……!
「アタシがここの代表を務めてるエイミィよぉ〜! ニューフェイスのみんな、よろしくねぇん♪」
オカマだったー! 紛うことなき、オカマですね。はい。
キャラ濃いわー。代表がオカマって……
あれ、大丈夫この組織。このオカマと言い、ようこそさんと言い……ちょっと頭おかしい奴らしかいないとか無いよね? 大丈夫だよね!?
いかん、かなり不安になってきた。俺だけじゃないのか天原さんも困った顔してる。
あと、才華 彩美だっけか。長いから……"あやみん"って呼ぼう。もちろん心の中だけでだけどな! 絶対キレると思うし。
そのあやみんも、天原さんを盾にしてめっちゃ警戒してる。
「それじゃ本題に入るわよォ♪ アタシがここに来たのはねぇ……あなた達にこの世界を取り巻く状況を知ってもらって、今後どうやって生きていくか。それを教えるためなのぉ♪」
「ちなみにエイミィはスイーパーの中でも上位の実力者になるから、しっかりと話を聞くといいよ」
こんなオカマでも実力者になれるんだ……全くそうは見えないけど。
「さぁ、お勉強の時間よォ〜!」
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二時間後。
俺たちは大体この世界の状況などを把握することが出来たと思う。周辺の地理、どんな国が今あるかなどだ。
まず一番に気になったのは、ここに呼ばれた経緯。
この世界はモンスターと呼ばれる魔物が溢れかえっている。このモンスターたちに対抗するため、俺たち『異世界人』を召喚しているとの事。
そして召喚された異世界人は強い異能力を持っているらしい。どんな能力が使えるのかはこれからデバイスを使って判定するんだと。
ちなみにこの世界に硬貨はあることはあるのだが……基本はデバイスを使って管理しているようだ。元の世界で言うとこの電子マネー。
だが、現金(要は硬貨だ)にすることも可能。デバイス様々だ。買い物もこれ一つでできるんだからスグレモノだ。
後は、ようこそさんが見せてくれた魔石のような石、フィグメント。
どうやらモンスターを倒すとフィグメントに変わるらしい。実際に見てないからまだ信じてないけど。
そしてデバイスを使えばフィグメントをお金に換えることができる。スイーパー達の所属している組織、『M・スイープ社』が換金してくれるみたいだった。
ちなみに換金レートなるものがあるらしく、スイープ社の換金レートが相場よりも高いようだ。
最後に、フィグメントの換金以外のもう一つの使い道。これが主な使い方になるだろう。
『デバイスを介しての能力の強化』に使うのだ。
「みんなはまだデバイスの登録をしただけよねぇ?」
「そうなるね。能力の確認、フィグメントによる強化は今からだね」
ようこそさんがそう答える。
「それじゃ、今からみんながどんな能力をしているか確認に行くわよォ〜♪」
やっとか……長かったぁ……
でもこれでやっと確認できるな! 自分の異能力とやらを!