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異世界でもぼっちになったので元の世界に帰ります。  作者: ゆーりぃ
1章〜異世界召喚 編〜
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16話〜モンスター殲滅戦(2)〜

 

 作戦開始から一時間が経過した。

 ざっと百匹近くのモンスターを倒しただろうか。もう数えるのは諦めたから、もっと倒したかもしれないけどね。


 フィグメントもしっかり回収している。ようこそさんが言うには重要なことだと言っていた。

 あのオカマの講習の時にも説明はされたが……フィグメントは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 こちらはデバイスを介して取り込むが、モンスターの場合は共食いをしたり、縄張り争いなどで生き残った個体がフィグメントを取り込む事があるらしい。どちらも直接フィグメントを食べることによって体内に取り込むと。


 するとフィグメント同士が融合して内包量が増え、結果取り込んだ個体が強化され()()()()()()()()()()()()()()()


 モンスターの場合は単純に身体強化のみらしいが……本当だろうか?


 まぁ、今考えることではないか。回収も済んだし巣を潰しに行きますかね。




 ――――――――――――――――――――――――


 Another View 『ライン&ジェイク』



「へっ……ザコしかいねぇなぁ!おい!」

「まぁ所詮、Aランクの僕たちの敵ではないだろうな」


 この二人は存分に実力を発揮していた。一緒に同伴している他三名のスイーパー達と同等……いやそれよりも多くのモンスターを倒している。

 そんな中。同伴していたひとりのスイーパーが舌を巻くと同時に適宜サポートを行っていた。


(さすがAランク。殲滅するだけなら俺達よりも上だ。だが……)


 そう。彼らは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 他の三人が上手く敵のヘイトを散らし、数を分散させ、その上で能力的には自分達より上であるあの二人に一番数が多いところをわざと殲滅させていたのだ。


 これが、本当の状況だった。

 上手く利用され、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、ラインとジェイクは得意気に敵を倒し続ける。


 利用する者、利用される者のこのチームは上手く噛み合っていた。


 共通しているのは、奢りと油断。その二つが相まって、彼らは気づいていない。


 体躯が小さいが故に、見つからず、倒されることなく生き残った一匹の蛇を。そしてその蛇が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 そして異常個体として進化を遂げたその蛇は、逃げ延びた先で息を潜めながら獲物が来るのを虎視眈々と待ち構えていた。『暗殺小蛇(アサシンサーペント)』として。




 ――――――――――――――――――――――――


 Main View 『下地 刻矢』



 順調に進むこと数十分。三回ほど群れに遭遇したけどなんてことは無く対処はできたんだが、俺は怒られていた。何故かと言うと、


「矢の射線上くらい見ればわかるでしょう?いちいち入らないでくれます?本当に連携も取れないのね」


 ……だそうです。


(つーか連携したいなら事前に打ち合わせくらいさせて貰えませんかね!?そもそもいないものとして扱ってたのはあんたでしょ!?)


 もう嫌い!この人!能力主義社会を形成してる世界で低ランクだからマジで人権がないようなものだ。


「次に入って来たらあなたに撃ちますので。せいぜい撃たれないように動くんですね」


 もう帰っていいかな……要らないって言ってるのと同じなんですよねぇ。その言葉。



「巣を潰すまでの辛抱だから、すまないけど我慢してくれるかい?」


 小声でそう言ってくるようこそさん。心情的には却下だけどしょうがない。どうせやるしかないのだ。

 首を縦に振るだけで返事をする。


「ありがとう……さて、目的の巣を見つけたよ」


 チームに緊張が走る。状態を確認するとうじゃうじゃとブラックスネークが一帯を覆い尽くしていた。


「あれを各個撃破は……流石にしませんよね?」

「今回は僕とケイトで範囲攻撃を仕掛けて仕留めるよ。中心にいる統率個体に仕掛けて奴らの連携を乱す、一番外側まで倒すことは保証できない。そこからは各個撃破だ」

「あの……アマテラスの結界をあの一帯を囲うように展開しますか?」


 天原さんが珍しく提案した。どういうことでしょう?


『妾が補足するとじゃな、結界の内側に奴らを全部入れて出られなくしたら、お主らの範囲攻撃とやらで殲滅。というのはどうじゃろうか』

「僕らの攻撃は弾かれないのかい?」

「仲間の攻撃を通すようには出来ます。……えっと、この案はダメでしょうか……?」


 ようこそさんがフッと笑った。まぁ採用だろうな。取り逃がすのが一番まずいし、メリットしかないからね。


「その案でいこう。早速結界を張ってくれ」

「はい!」


 巣の一帯全域に結界が展開される。おお、この範囲に結界張ることできるのね。規格外だろ、これ。


「それじゃあ殲滅を始めるよ!強い風が来るから構えておいて!」

「爆発もするので衝撃にも注意しなさいね」


 忠告通り身構える。俺とあやみんの出番はなさそうだ。


「トルネード!」

「ブラストアロー!」


 風が無情に敵を切り裂く。それを逃れても地面に着弾した矢が爆発し、衝撃を生み出した。


 残ったのは青い光を反射するフィグメントのみ。とてつもない威力だ。


「あれ?風も衝撃もきませんでしたけど?」

「あはは……」


 天原さんが困ったように笑ってる。何で?するとアマテラスがなんてことも無く言い放った。


『結界の外には出さぬようにしただけじゃが?』


 ……ほんとに規格外ですよ、あんたら。


 こうして。巣の殲滅は無事に完了した。



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