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花の心は変われど

「ミーフェ、アノ問題分かった?」


「いや、さっぱり。私数学だなんてあまりやったことないし」


「・・私も。貴族って数学なんかやらないわよ。きっと」


「・・・そういえば、聞いた?舞踏会のこと」


ミーフェはエリーと一緒に回廊を歩きながらたずねた。



最近はエリーも夫人の授業になれ、ミーフェもちゃんと出席するようになったせいか、数学や世界史などで難しい授業が行われていた。



エリーは頷いた。


「ええ。グルニエール家が主催なんでしょ?」


ミーフェは笑った。


「そうね。会場は山の上の別荘でするんですって!舞踏会ってホントにめんどくさそう」


「?なんで笑ってるの」


エリーはまるで分からなかった。


それを聞くとミーフェは更に笑い出した。


「プッ!だっておかしいんだもん!エリーが舞踏会のドレスを着てるとこ想像すると」


「は!?なんでよ!むしろおかしいのはミーフェじゃないの」


「まあまあ。おかしいのはドッチもということで!」


ミーフェがそう言うと、二人して笑い出した。



なぜか、ミーフェと一緒だと心が軽くなった。


日ごろの悩み(公爵)や、考えや悩みや悩みが吹き飛んでいくのを感じるよう。



だから、舞踏会だって気にならなかった。


まあ、貴族の行事が多いことは分かってきたことだし。



「で、どうしたらお父様と仲良くなれるかしら・・・まだいまだに話しづらいし」


エリーは切り替えした。


「え!?まだ話してないの。ふうん」


「そうなのよ、どうしましょうミーフェ。嫌われてるのよねヤッパリ・・・はー。どうしてなのかしら」




エリーは真面目に考えた。



どうしてかしら、お父様が私を嫌う理由って・・・?



もしかして、子供が嫌いとか―――




エリーは青ざめた顔をさらに引きつらせた。



「ああ!どうしましょう、ミーフェ!!私もうお父様に一生認めてもらえないんだわ。どうしましょう」


ミーフェはまた笑い出した。


「ふふ、エリーったらネガティブねえ。私だったら、

  ああもう、いーわこんなお父さんなんて!こっちから願い下げよってなるわー」


エリーはつくづくミーフェを尊敬した。


「す、すごい・・・凄すぎるわミーフェ・・・・貴女が輝いて見えるわ」


「まーそれは凄いね。私は黄金色?」


「・・・私、どうしたらポジティブになれるかな」


エリーが弱音をはいた。


その背中をミーフェは思いっきりたたいた。



「痛っーーーーーーーーーーーーーー!!」


「あのねえ、ウジウジ悩むんじゃないわよ!あんたのいいところは馬鹿でアホで生真面目でチリチリしてるところなのよ!?

 それを使わないでどーするっての!」


「・・・なんか今物凄い事言われた気がするわ」


エリーは真面目に落ち込んだ。






エリーはドサッと自分のベッドに腰を下ろした。


寝転がり、窓に映る空を眺める。




「・・・私って、ココに来て本当に幸せだったのかな―――?」




今思うと、私は幸せじゃない。


そう思うと、罪悪感も・・・沸いてくる。


お父様、元気かな・・・




私、ここにきて、良かったんだよね?




「・・・今は、舞踏会にでる準備をしなきゃ・・・」


エリーは迷っている自分自身に言い聞かせた。


そして、気力を奮い起こして部屋を出た。












「エリー様はどのようなお召し物がよろしいですか?」


侍女がだだっ広いに案内し、有り余るほどのドレスをお披露目されたときはエリーもびびった。


いつもは侍女に渡されていた洋服を着ていたので、まさかこんな量があったとは知らなかった。


「こ、こんなにあったのね」


「はい、これは全てエリー様のもので御座います。」


「え!?お母様の分も別にあったりするの?」


「勿論です。ご夫人は部屋二つ分ありますよ」


「!!!」


エリーはそれ以上深く追求するのを止めた。





「舞踏会にはどういうドレスがいいのかしら」


エリーは村にすむ娘だったので、無論舞踏会なんて出たことが無くどのようなドレスを着れば良いのか検討もつかなかった。


そこで、侍女が腕組して答えた。


「確か・・・リリアン様はよく向日葵色やリンドウ色のドレスを着ておりました」


「ふうん、そうか。じゃあ、着たい色でいいの?」


「はい、黒や茶色、灰色などでなければよろしいかと」


侍女の言葉に、エリーはゆっくりとドレスに手を伸ばし始めた。














あんまり話が進まない・・・御免なさい!

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