一部と二部のあらすじ&登場人物・用語等(ネタバレ含むが最低限)
第一部、第二部のあらすじ
『瀬野悠馬』は高校浪人中ながらも無気力で怠惰な毎日を過ごしていた。そんなある日、彼は地球ではないどこかに飛ばされてしまう。そして見るからに高飛車で悪役然とした令嬢『竜安寺貴子』に拾われる。彼はその令嬢に『馬野骨造』と名付けられ、その地で様々な人と出会い、人々との触れ合いを通じて人並み程度の感情とやる気を取り戻した。
その頃地球では四十年以上の時が過ぎていた。彼の弟は兄を探し求めて学者となっていた。その努力が実り瀬野兄弟はコンタクトに成功する。そして弟は地球へと戻れる手はずも整えていた。『瀬野悠馬』は自分のことを疎んじていると思っていた家族たちが自分を探して人生までも捧げていたことに衝撃を受けた。しかし、彼が選択したのは人並みに戻してくれたこの世界の人々、特に恩人である『竜安寺貴子』に報いることだった。そのため地球には戻らずに異世界に留まることを選択したのである。(ここまで第一部)
『馬野骨造』として残留する代わりに弟から『時空コンピュータ』等の謎のテクノロジーを贈られた。しかし『馬野骨造』はそのテクノロジーを今一つ使えないと思った。そうこうしているうちに『竜安寺』家は没落してしまう。そして『竜安寺貴子』に至っては無残にも殺害される。『馬野骨造』は悲しみに暮れる間もなく、彼女の執事である『バトラー』に促され、その指示に従っているうちに過去の世界へと飛ばされてしまうのである。
彼はその過去の世界で百数代、累計六千年以上にわたって『竜安寺貴子』を助けるために自分の分身を過去の世界に送り続けていたことを知る。そして自分自身もその一人であることも。
その四十五年前の世界で『瀬野悠馬』は『竜安寺貴子』の祖父である『竜安寺富蔵』に拾われる。そしてちょっとした行き違いから彼は『ウマ』と呼ばれるに至った。
『ウマ』は『竜安寺富蔵』とその妻『幸子』と旅に出た。その道中において『幸子』は『節子』を出産する。そしてその四年後『ウマ』は富蔵達と家族同然の関係を築いていた。
しかし竜安寺家の家業である『竜安寺商会』は『マサラ子爵オットー』の死去によって貴族の後ろ盾を失い始めていた。その状態から脱却すべく富蔵は新たな後ろ盾を探していた。そして『ウマ』は富蔵の依頼で、その有力候補である『ファームル伯』を新たな後ろ盾とすべく活動している『竜安寺権蔵』の手伝いをすることとなる。
『竜安寺権蔵』は『ファームル伯夫人アンリ』の『魔血病』を利用してファームル伯の強盛化を図っていた。そして『竜安寺権蔵』は『ウマ』に対して『ファームル伯』との接近を依頼する。
しかし『ファームル伯』を後ろ盾とする場合の最大の障壁はアンリの配下の『カイト』であることが明らかとなった。やがて『カイト』が『執事の穴』で権威と実力を得ようとしていることを知り『竜安寺権蔵』は『竜安寺商会』及び『竜安寺一家』の破滅を覚悟する。
そして『ウマ』は『竜安寺一家』の為に『カイト』に対抗すべく自身も『執事の穴』へと向かうことを決意するのであった。
この三部は『ウマ』は『執事の穴』の代表でその時代で一人だけ名乗ることが許される最高の執事『バトラー』となっているところから始まる。
登場人物・用語等
主人公:無気力・怠惰な割とダメ人間。それでも最近はマシになってきた。本名は『瀬野悠馬』。ちなみに作中で他人からそう呼ばれたことはない。『馬野骨造』、『ウマ』等と呼ばれている。また、将来的には『バトラー』と呼ばれる予定。……はたして本名で呼んでもらえる日はくるのか?
竜安寺貴子:霊圧が消え去ったメインヒロイン。第一部ではメインと呼ぶほどの存在感はなく第二部では序盤で退場。挙句には救出対象の『お嬢様』からも陥落の憂き目にあう。果たして名誉挽回の機会は訪れるのか?
バトラー:第一部では完璧超人。しかし、その中身は主人公なのでお察し。本来は『一時代に一人しか存在しない最高の執事に対する称号』。第二部では先代バトラーがちゃんと活躍した。当代バトラーもダメ主人公の殻を破って活躍できるのか?
執事の穴:特殊な性癖をもっている女性が喜びそうな(略。そんなのとは関係がない『バトラー』養成機関。『バトラー』がいなくなると出身者が集合し次代の『バトラー』育成を開始する。しかし本当は特殊性癖をもつ女性が喜ぶ穴ではないのか?
執事:この世界の執事は主人の望みを盲目的に叶えることを至上の喜びとし、主の為には死んでも構わないし、相手を殺しても構わないという危険な思想の持ち主。その実現の為にはなんでもする。武芸百般なんてお手のもの。「なんだ、創作物では普通の執事じゃないか」なんて思っちゃダメですよ?
弟から送られた三点セット:主人公の弟が宇宙人の技術を解析した結果得た『時空コンピュータ』『生体エネルギー炉』『ナノマシン』の三つ。時間を無視した情報を蓄積したり核分裂・核融合が自由自在でエネルギーをバンバン生み出したり、その二つの応用で特定の物と同一の物を創り出したり、主人公を再生させたりする凄い奴。でも使い方に色々と制限があったりして色々と問題も多い。作者の都合で能力がぶれる(作品の進行に)便利な道具なんて突っ込んじゃ駄目ですよ?
異世界人:主人公以上の怠け者たち。舟すら知らないけど、その気になれば大陸弾道弾ミサイルやF22ラプターくらいならすぐに作れちゃう凄い奴ら。北の将軍様垂涎の人材たちだ! ラーテやハボクックが作れるかは作中に言及はない。たぶん作らなくてもそれくらいの重量なら人力でなんとかなるから作る必要がない。そんな身体能力だから某国だと暗殺が怖いって垂涎改め粛清対象かもね? 粛清できるのか?
努力:わずかな例外を除いてこの世界では悪徳扱い。移住したい? 死にますよ?
食べ物:地球人には基本的に致死性の猛毒。貴族向けは地球人でも食べられるらしい。味と命の保証はありませんよ?
貴族:強くて偉いこの世界の支配者。地球の規格に収まらない異世界人の中でも輪をかけた規格外の人たち。努力を悪徳とするのはこの人たちの支配体制を盤石とするため。努力? チート乙です。この世からBANされますよ?
魔法・魔法力:不思議な力ですよ?
ベアトリクス:第一部では後述の花代さんと並ぶお色気担当。第二部序盤のメインヒロイン。第二部の中盤以降は既婚の経産婦と幼女しかでなくてヒロイン不在だから第二部を代表するヒロイン。色々と不幸な目に遭ってきたらしい。第三部でもメインヒロインの座を維持できるか?
花代:第一部のお色気担当。ベアトリクスと並ぶほどに豊満なバストとそれに負けない腹部の保持者。第三部でヒロイン格にまでなり上がれるか?
松尾左陣:竜安寺の使用人を現す記号的な兄貴分。第三部では個性を見せたり、明かされないバックグラウンドの力を発揮できるか?
竜安寺富蔵:竜安寺貴子の祖父。竜安寺商会の会頭。一代で大富豪になった貴族のハーフ。設定とは裏腹に作中では目立った活躍を見せていない。こいつ活躍できるのか?
竜安寺幸子:竜安寺貴子の祖母。竜安寺貴子と瓜二つ。天然系おとぼけ美女にするつもりが中途半端になったのは作者の力量のなせる技。第三部では後述の節子と役割が被っているのは内緒だよ?
竜安寺権蔵:竜安寺富蔵と竜安寺幸子の間の子。竜安寺貴子の父。この人から竜安寺家は貴族ナウル伯となった。第二部終了の段階ではまだ竜安寺家の支店長。スチュワートに言わせると貴子の父は別?
竜安寺節子:第二部になって唐突に表れた貴子の叔母。主人公の指を壊すのと壊れかけのオルゴールに命をかける。指の骨を集める意味は?
スチュワート:竜安寺本家(貴族の権蔵)の家令。物語の元凶の一人。第一部で竜安寺家ののっとりや貴子の殺害をやってのけた。作中屈指の実力者らしい。竜安寺家に恨みがある?
アンリ:代々ファームル伯を継いでいるザルグ家の実質当主。女性でも貴族を継げる世界だがファームル伯は代々男性が継ぐという伝統がある。アンリもそれを受けて婿にファームル伯を継がせて自身はファームル伯夫人となっている。娘がいるらしい。その年齢と素顔とは?
カイト:アンリを崇拝して止まない少年。結構な実力者らしい。『ウマ』に触発されて『執事の穴』への入門を決意する。熟女好き?
魔血病:貴族を悩ませる病気。強力すぎる魔法力が自身の肉体を蝕むらしい。適度な運動と魔法力の放出で抑えられるが努力を嫌う貴族ではそれは簡単な話ではない。技術的な克服もなされているとか?
カガチ:第一部ではハガン候。異世界人の中でも突出した規格外。第二部終了の段階ではまだ王様の冊封は受けていない。先代バトラーも魔法力の量を認めていた蛮族の代表?
魔晶石・魔鉱石:不思議パワーをため込んだ石。魔鉱石を不思議加工で魔晶石にする。ランタンの光源から冷蔵庫の冷気、コンロの熱源、ゴーレムの動力源まで使い道は様々。タイムマシンにも使うらしい?
ゴーレム:鉱山の採掘から戦闘にまで使える自動人形。無駄に高スペックな異世界人の本気?
王様の甥っ子とかおっぱいの大きな女の子とかボクっ子とか淫乱ピンクとか歩く暴力少女とか庶民の見分けがつかない名門貴族とか:三部の終盤に出てくると思いますよ? この人たちが出てくるところまで読んでくれる方ならば第一部も読んでくれますよね? だから紹介は割愛しても大丈夫ですよね?