表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オラスタンの一族~俺は生まれながらに奪うもので、彼女は俺しか愛せない  作者: 瀧野憂
ジュウガン!目を覚ましたら隣に知らない女の子がいるのを期待して、目を開けると銃を向けられていた。
6/12

ガンジュウ 1

「勘違いしないで、義理なんだから!」

「ありがと、義理でも嬉しいな」


クラスメイトで幼馴染ではないものの中学、高校が同じの親しい女子からバレンタインのお菓子を貰った。


「あんな返し方ふつうできないでしょ。かれ、気弱そうな顔してタラシよね」

「二股かけられても気づかなそうやわ」


ひどいいわれ用である。そんなことしない。たぶんしねーと思う。


「おかえり」

「ただいま」


何か視線を感じて後ろを見ても何もない。

部屋でちょっと仮眠しようと目を閉じて、ベッドに飛び乗って眠りを開始する。


なんだか重たい空気に目を開ける。なにかが動いているのだけわかる。

ラノベみたいにかわいい女の子が隣で寝てたりしないもんか、手元のリモコンで部屋の電気をつけてみる。

女の子だ。いる、と目がかちあって、思考が停止した。


「あ」


僕は銃を向けられているのだ。ガチガチに震える少女、ジョークではない本物のチャカ。


「違法魔法薬物を製造した罪で、お前を殺す!」

「待って! 僕は魔法使えないから! 普通の学校のほうに通ってる一般人!」

「嘘、ターゲットの写真と同じ顔なのに、魔法使えないフリ、ムダ」

「魔法が使えるなら君を魔法でなんとかしてるだろ?」

「ああ、うん」


落ち着いて話を聞くスタンスをとる。刺激すると慣れない銃を暴発させられそうだ。


「そんなに疑うなら家を見ていくといい。君は殺し初心者ってとこかな」

「うん」

「君の腕力はしらないけれども、相手が動かないなら銃は両手で構えたほうがいい」

「なんで一般人なのにそんなこと」

「サバゲーが趣味でね」


ひとまず協力者として本物のターゲット探しを手伝うと、丸め込んでおいた。





「あらあら、彼女」

「お兄のクラスメイトの子じゃないよね」


「今日から彼女、低欠ヘルさん」

「……」



「あいつにコロシなんてできんのかねぇ」

「ゴラム、好きな女の心配か?」

「べっつに! 好きじゃねえし!」

「俺はかわいいと思うけどな」

「ベルソイお前……」

「冗談なんだけど、本気にしたんか……やっぱ好きなんか!」

「な、なんだと!?」

「オレは断然、陽海ハルリちゃん!」


「うっせーよ。静かにしな」

「ニベナモク」

「おめーがな! この二日酔いが!」


「で、サイエとジュストは?」


「シュストは昨晩部屋に女といたっぽいな。

先輩とか呼ばれてたし、組織の女はニベナモクかヘルかハルリちゃんだから他所のだろ」


「うわフケツ」

「誤解、誤解! ゲームだよ」

「やーね奥さん」

「最近の若いものは草食ね」




「ふぁあ……よく寝た」


「ほら、ハルリ。ちゃんと制服を着て、早く学園にいかなくちゃ」

「サイエ、私また脱ぎ散らかして寝てた?」

「やれやれ」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ