世界は僕の駒:0話 ごみのような世界
「……?」
気がつけば自分が何をしていたのかわからない。
ここは光も音もない真っ暗な世界だった。
「あ、聴こえるな」
ためしに手を叩いてみると、パチパチと音がした。
《……おい》
「ランプ、そこに誰かいるのか?」
こえがした方を視ると、発光体がある。
《聴こえるのだな人間よ》
「あんたはなんなんだよ?」
おそらく声の主は僕がここにいて、記憶がないことに関係している。
《お前は死んだのだ》
「じゃあもしかしてあんたは死神か?」
たずねてみると笑い声がする。
《いいや、我はお前のいた世界と、別世界の神というやつだ》
「じゃあ神様、人って死んだらどうなるんですか?フツーに輪廻転生?」
神は考えている。
《輪廻転生とは、お前の世界の神が決めた魂がめぐる事だな》
「……まあそうですね」
この様子だと異界神の世界では輪廻転生はしないと見たほうがいい。
まあ、僕がいた世界でも死んだことないから本当に輪廻転生するかなんて信じてなかった。
《我の世界では死んだ人間は星の力となり、お前の世界で換算すれば1000年に一度の感覚で爆発させ皆が初めて死ぬ》
「つまり、そっちの世界では人間は1000年生きられる?」
――神は高笑いした。
《やはり我の見込んだ通りだ》
「は?」
《お前はあのままではただの大気の塵となっていた》
「まじすか!?」
《お前の世界の神は気まぐれに人を死なせるだろう?》
「まあそうですね」
《不慮の事故、突然の病、伴侶の浮気、戦の勝敗。それを適当に決めているのは神だ》
「適当って……」
間違ってはいないが、そんな話を教えてくれるなんて地球の神の事嫌いなんだろうか?
《我は人間に干渉しないがさて……これからどうする?》
「とりあえずそっちの世界に行けるんですか?」
《来たいなら来れば良い。我の仕事はあくまでも勧誘というものだ》
「じゃあ行きます。なんか記憶がないのも気になるし……」
―――世界が、姿をあらわした。
1妹
神に導かれ、やってきた世界ミーゲンヴェルド。
今いるのは真ん中で周りに入り口が六つある。
「きゃあああ!」
周りをキョロキョロしていると上から女の子がふってきた。
「いってて……」
背中から瞑れてしまった。見上げていたら首がヤバイことになるので仕方ない。
「ごめんなさいお兄ちゃん!」
まるで砂漠の民のような白いローブで顔をかくした子だ。
「僕はルクスト。君は?」
「リーヴェ」
ローブを外したら薄紫髪の美少女だった。
「君はいったいどうしてここに?」
「あのね、私は貴方の妹なんだ。だから上のジュグからおりてきたんだよお兄ちゃん」
神様ありがとう僕に妹をくれて―――
「ジュグって天空の建物?」
「そうだよ。詳しくは面倒だから後でいいよね?」
「え、ああ。ところで君はこの世界に詳しい?」
「うん」
「じゃあこの6の道は?」
「国だよ。様々な国をフラワーにしたの」
「つまり?」
「着物着てる国のすぐ隣にドレスがあるよ。みんな真ん中の天空国のかざりである6の花国、あと離脱した葉国も6つあるし茎国は一つある」
「へー」
「神がいうには5000年にはすべてがバラバラになって惑星になるって」
「宇宙……惑星……ううっ……なんか頭が」
「大丈夫!?ほら、ジハンキあるよ何か飲む?」
「じゃあガーターレイド」
「ないよ!?」
「じゃあアバンサ」
「はい」
「うまい……」