会話1
どうしてか幸架とゼットさんがバカップル風に、ラリーが不憫になる
(昼食時)
『ゼットさーん、私もうご飯は自分で食べますって」
「む……、しかしまだ怪我をしたばかりだ」
『怪我っていいます、これは? ……まぁ痛みもないし、もうスプーンくらい持てますよ』
「……(心配気)」
『それに、ゼットさんの膝の上にまで乗っかってたら食べにくいっしょ? 周りの視線が痛いしー」
「……(不満気)」
『……やっぱり腕ちょっと痛いかもー、ゼットさんの膝の上で食べたいかもー」
「うむ、一杯食べろ!(満足気)」
『(キュン死にしそうな気)』
「ゼット様もサチカさんもお互いに相手を甘やかしすぎです!(お疲れ気)」
(呼び方)
「ゼット様、今度の演習での指導なんですが……」
「ゼット様、お茶置いておきますね」
「ゼット様がいるぜっ」
「かっこいーよな、ゼット様」
『……』
(ラリーと話しているゼットにそろーりと近づく幸架)
『ゼット様! 肩でも揉みましょうかっ?』
「っ、サチカ?」
『なんですか、ゼット様?」
「サチカ……、俺は何かお前にしてしまっただろうか。気に触るようなことをしたのなら謝る。二度としなうよう注意する。だから教えてくれっ」
『んん?何にも気に障ることなんてないっすよっ。どうしてそんな慌ててんすか』
「……サチカさん、あなたがいきなりゼット様なんて呼ぶからゼット様がこんなに慌ててるんですよ。どうしたんですかいきなり」
『いやー、みんなゼットさんのことゼット様って呼んでるから私もそうした方がいいのかなって』
「……サチカ、そんな気遣い無用だ。俺は元の呼び方の方が良い」
『そうっすか? よかったぁー、なんかゼット様って言いにくいし、堅苦しいなって思ってたんです。じゃあゼットさん、私もお茶飲みます!」
「うむ、ゆっくり飲め。火傷しないようにな」
「……完璧私のこと忘れてますよね」
(ほほ笑み合う2人といつの間にか忘れられたラリー)