女神に危機
シグのいる生活に慣れたテトに危機が迫る!
テトは夢から覚めるとシグをみた。
「ほんとにそんなことが」
自分が見た夢がシグの過去だとは半信半疑だった。
そのことを胸に秘めながら、一ヶ月が過ぎた。テトはトランプタワーが遅いが作れるようになり、ある程度操れるようになっていた。シグはミネおばさんのバイトも慣れてきたころだった。
「ただいま~」
シグが家に入っていくのを遠くから見ている人が2人ほどいた。それはシグにも気付かなかった。
「神父様、とうとう見つけました」
シグ達に怪しい雲行きが立ち込めていた。
「そうかやっとみつけたか」
長い顎髭を生やした神父は伝えに来た2人から報告を受けた。この神父こそ、奴隷制度を始めた張本人であり、誰も逆らえることができなかった。
「で、どうしますか。連れ戻しますか?」
「ん~、いや、おそらく説得や力ずくでの連れ戻しは不可能に近いだろう。ならいっそ、狙うは匿ってるやつらだ」
「はっ、承知しました」
伝令を受けるとすぐに空いてる魔法使いに声をかけた。
「これさえ掛かれば負けはせん」
神父は不適な笑いをしながら、結果を待った。
深夜2時、テトは偶然にも目が覚めた。外を見ると明るかった。だが、そこには、魔法使いが家を囲んで詠唱していた。ある程度知識があったテトは、すぐに炎属性の魔法だと気付きその詠唱ももうすぐ終わることに気がついた。
(不味い。シグを起こしてる時間はないかといって、勝利の力がどれほどの効果もわからない。あの夢だと運命がそう導いているようにしかみえなかった。唯一わかるのは対人戦だけは負けないことが)
そう思いテトはシグを持ち上げて窓まで持って行き、シグを蹴り飛ばした。
(次は、ミネおばさんを助けなければ)
だが、少し遅かった。詠唱を終えた魔法使いたちはテトの家に100メートルほどの火柱を建てた。その火柱はテトの家を淡々と燃やし尽くしていく。
「いったいな。テトどうしたの・・・・え・・・」
起きたシグには信じがたい光景が経っていた。燃え盛る家の中に微かにテトの姿が見えた。周りの魔法使いをみて状況を少しつかんだ。
「貴様らぁ」
すぐに止めようと襲いかかるが、動く瞬間に後ろから来た兵士1人に手錠をつけられた。
「こんなものー、なんで」
手錠はシグの力でも外せなかった。だがシグにはすぐに手錠の性質がわかった。それは勝利の加護によって作られた手錠だった。オリジナルであるシグなら壊せただろうが、手錠に掛けられてしまえば効力は手錠のほうが強くなり、それによりシグの力を封印したのだ。
「さて、では向かいましょうか」
手錠を掛けた兵士はシグを見つけた兵士2人だった。
「やめて!」
シグを強引に縄で縛り荷車に乗せ、城へ向かっていた。
「そろそろ、我らも撤退といこうか」
そういうと魔法使い達は火柱を残したまま城へ消えていった。
一方、火柱の中では
「な、燃えない」
テトの周りには黒いオーラがテトを囲み燃えるのを防いでいた。だが、熱さだけは伝わってきた。
「ミネおばさん!!」
すぐにミネおばさんのところに向かったテトだが、もう遅かった。ミネおばさんは皮膚が溶け剥がれていて、もう帰らぬ人となっていた。
「くそっ!くそっ・・くそ・・・」
テトは火柱のなかミネおばさんの死体をみて泣き崩れた。外を見るとシグが連れて行かれるのが見えた。
「おまえらが、こなければこんなことにはならなかったのに!」
テトは怒った。
「なんでこんなことをするのよ!」
シグは運ばれている途中に兵士に聞いた。
「神父様にいわれたんですよ。ただでは絶対に捕まらないって、だから、まずは家を狙ったんですよ」
神父様と聞いて、腹が立ったシグだがどうしようもなかった。
「私を捕まえたんならあの炎を止めなさい」
「無理ですよ。あの火柱、僕たちが前見たとき、術者いなくても3日は建ち続けたほどですよ」
その言葉を聞き、シグは驚愕とした。その途端、火柱が、一瞬にして消滅した。
「消してあげるとか意外とやさしいですね。魔法使いさんたち」
火柱を消したのは、魔法使いだと兵士たちは思っていたがシグには、誰かわかっていた。
テトの家を炭と化していて瓦礫の中から、テトが出てきた。
「許さん」
テトが言葉を発した途端、町中の通路が黒いオーラに包まれ、シグを乗せた荷車の前に黒壁ができた。黒い壁に足止めを食らうとすぐにテトが荷車まで近づいた。
「なんで、なんで生きてる!」
兵士は問いかけるがテトは睨み、黒いオーラを吸い込ませ気絶させた。
「テト、よかった、生きてたのね」
シグはテトが生きていたことがうれしかったが、ミネおばさんのことを聞くことができなかった。でも、テトの怒りと顔を見ただけでだいたい想像できた。
その後テトとシグは、シグが元いた神殿に隠れた。
「ごめん、私がここを出たばかりに」
シグは自分がでたことを攻めていたが、テトは励ましていた。
「悪いのは全部、神父共だ」
「でも・・・」
だが、どうしようもなかった。シグはテトの力量を知っているが、到底城を落とすまでの力はない。だから、逃げるという選択肢しかなかった。
「テト、逃げよう。この町をでて」
その選択にテトも賛同してくれた。
「でも、いまは寝たほうがいい。力を失っているから少しでも体力を増やしとかないと」
そういうとテトとシグは隣に寝そべって、寝ることにした。
その1時間後。
「もう寝たか」
テトはずっと起きていた。シグが寝ているのを確認するとテトは立ち上がって出口向かった。
「ごめん、逃げたとしても次狙われる人はボクたちに関わった人だし。でもシグに隠していた力もあるんだよね。だから、ボクは1人で城を落としに行くよ。死んだとしても。追ってこれないように、ここに閉じ込めておくね。でも安全だ」
テトはシグに別れの言葉を告げ、シグのいるフロア全体に黒いオーラの層を作った。
「いってきます」
そしてテトは城へ向かって歩き始めた。
次回テトの隠してた力が明らかに!




