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第一話:開幕早々終わりかけなんだが?

 桜舞う春の日。


 一般的には、春は始まりと出会の季節だという。

 平均的には、春という季節は鬱になりやすい季節だともいう。つまり終わりの季節でもあるわけだ。

 いわゆる一つの表裏一体ってやつである。


 春の憎たらしいほど麗らかな日差しを受けて、私は現在進行形で陰鬱としていた。

 <人生を変えるなら、今。>とかなんとか広告の音が遠くで聞こえる。

 変えるも何も、私はこのしょうもない人生をリセットしたくてたまらない。


 そんな時、街の中に立ち止まって、一人だけやたらと浮いてる娘がいるのを発見した。

 中学生くらいの背格好だが、その服装なのか、それとも見た目の印象なのか、なんかそんなもののせいでやたらと幼く見えている。


 いわゆる白ゴスロリ?厨二病?

 いやいや、こんな絵に描いたような厨二病がいるわけない。


 じゃあ不思議ちゃん系?ふわふわ系?

 そっち系は少し苦手だ。正直関わり合いになりたくない。なんてったって勘違い系が多いから。完全な偏見だが。なんせ自分は拗らせ系なもんで、偏見がすごい。…自分で言うか?


 じゃあコスプレ?

 その線もなくはないか。何せここは天下のシブヤだ。


 なんの天下なのかはよくわからないけど、なんとなくそんな感じがするのがこの街である。

 ハロウィンにみんながトラックを倒してしまうのもきっとこの不思議な雰囲気のせいだ、きっとそうに違いないのだ。ここ、Wi-Fi飛んでんなぁ。


 閑話休題。


 白ゴスロリを可愛く着こなす清純可憐な彼女が、ふと、私の方を向いた。

 それはもう「でぃすてぃにー」って擬音が聞こえそうなぐらいバチッと目があった。


 それが私と彼女の出会いだった。

 問題はそこが信号変わりかけのスクランブル交差点のど真ん中だったってことだ。


 そこに唐突、トラックが突っ込んできた。

 変わりかけとはいえ、まだ信号は赤になっていない。つまりあの車はだいぶ荒い運転をしていることになる。


 道の真ん中とはいえ、走って渡れば車が横切る前には渡り切れる距離だ。だが、この車は避けられない。

 咄嗟のことで足が動かなかったから。当然だ。こちとら寸前まで白ゴス美少女とディスティニってたんだから。時間が止まったかと思ってたんだから。


 だが、実際に止まっていたのは私の歩みの方である。

 周りに人はいない。みんなとっくに渡り切っている。


 死ぬ寸前は時間がスローモーションに感じるという。

 スローモーションの時間の中で、私は彼女の方を改めてみた。


 信号待ちの人々がこちらを不安そうにみているのが見える。

 その中で、一人平然としている白ゴスの彼女が、こちらに一歩踏み出した。


 彼女がこちらに手を伸ばした。まるでソウルチャージする老人みたいに。すると次の瞬間彼女の手に、それまでなかったはずの棒状の何かが握られていた。

 彼女はその合同同人誌の背表紙くらいの長さ太さを備えた棒状のものを器用に振り回す。


 その時、不思議なことが起こった。


 まず、音が消えた。

 向かってきていた車を見ると、止まっている。

 上を見上げると、鳩が静止したまま空に浮かんでいる。


 ここまで証拠がそろえば、ラノベアニメマンガの大量摂取で頭がおかしくなっちゃっている、大きなお友達のみんなならなんとなく察することができるだろう。

 かくいう頭がおかしくなっちゃってる系の私も当然わかる。


 これは…。


「時間が止まってる…?」

~次回予告~

作者:「さぁ盛り上がってまいりました!!!本日より始まりました新作品、『日常系リセットのはずが、魔法少女でリスタートなんだが?』でありますが!!!」

カナコ:「いや今のとこ、この話、私が死にかけただけなんですが?他人の不幸で盛り上がらないでいただいて。」

作者:「ですよね。」(真顔)

カナコ:「テンションの落差よ。というか私の名前まだ本編じゃ出てきてないんですが。本文だけ読んでここ読み始めた人、『誰だ、カナコって?』ってなってますが絶対。」

作者:「そんなこと言ったら、いつも作者なんて、『誰だよこいつ、この蛆虫野郎が、視界に入ってくんじゃねぇよ』って思われてますけど?」

カナコ:「知ってたか?自嘲ギャグって身内にしかウケないんだぜ?」

作者:「グサっ…とはいえ、このサイトの形式的に前書き読まずに読み始める人はそうおらんでしょ。」

カナコ:「なんてメタな発言なんだ。」

作者:「まぁ、次回予告ですからね、そんなもんですよ。」

カナコ:「この部分での会話は基本的に、本編と関係ありません。本編では私はこんなに饒舌に喋れません。」

作者:「まぁ一応コミュ障設定ですからね?」

カナコ:「設定いうな!」

作者:「てなわけで次回は、『第二話:電波でも厨二でも可愛ければ正義です。』をお送りいたします。あらすじに登場した主人公じゃない方が登場します。」

カナコ:「メインキャラに向かってひどい言いようだ。というかサブタイトルのセンスもう少しなんとかなら…。」

作者:「ではまた次回!」

カナコ:「勝手に終わるな!」

作者:「ちなみに、予告されていた内容は急遽変更になる場合があります。」

カナコ:「それ次回予告の意味なくない?」

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