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エンデイル・リオン  作者: 鯉王
3/11

第1話

ようやく第1話です。

設定が長めになりました。すみません。

「今戻ったよ」

D地区の散策から戻った俺は学校内の保健室に行った。

そこには俺の同級生の黒石壮輝(くろいし まさき)がいた。


「お、おかえり(しゅう)、また生存者かい?まだいたなんて・・・」

黒石はそう言いつつも俺が抱いていた少女を受け取りベッドに寝かせる。


「相当疲弊してるよこの子、一体何があったんだ?」

気を失っている少女を見て彼は少し驚いた。


「おそらく1カ月もの間の避難生活、両親との死別の両方から来たストレスだろう・・・しばらく目を覚まさないかもしれないが安静にしといてやってくれ。」


「わかってるよ」と黒石はコクリと頷いた。


そして俺が保健室から立ち去ろうとしたところ「お、千守(ちもり)帰ってんじゃーん!!!」と誰かが大きな声で俺を呼んだ振り返ると声の主は俺が所属しているギルド≪エンデイル・リオン≫のメンバー、東山優斗(とうやまゆうと)だった。


「お、また生存者連れて帰って来たのか、めっちゃすごいじゃん!!!!」

東山優斗は少し興奮気味に言った。


「たまたま見つけただけだよ、大したことはしていない。というか今回の散策、エリアボスに遭遇して大変だったんだぞ・・・」と俺は少々渋ったように言った。


「おいおい、嘘は良くないぞ。俺たちがその辺のエリアボス程度で苦戦するわけないだろう?それともかつて単体火力最強と言われた副ギルドマスター様も衰えだしたのかな?」

東山はニヤニヤしながらこちらを見てくる。


「少なくとも今はお前よりも強いよ・・・」

俺はそうとだけ言った。


「なら余裕じゃん、何が大変だったんだよ・・・」

彼は今度は訝し気にこちらを見てくる。


俺は保健室のベッドを指さした。


「え、女の子じゃん!!!おい千守、お前ずるいぞ!!!こんな可愛い女の子と二人っきりだったなんて・・・」


「二人っきりもなにもずっと気絶してたぞ・・・」

俺は呆れ気味に言った。


「え、気絶してたの?ヤバ、お前絶対手出してないよな・・・大丈夫だよな???」


「なんで俺がこんな幼い子に手を出さなきゃいけないんだよ、お前じゃあるまいし・・・」


「ふん、前からずっと言っているがこの世界には二種類のロリコンがいる。一つ目は良いロリコン、この類のロリコンは幼い子の成長を温かい目で見守り、合法的に幼女を尊ぶ存在だ!!!!!

そしてもう一つは悪いロリコン、これはよくニュースで見る犯罪を犯すタイプのロリコンだ。

こいつらに関してはもう同情の余地は無いな、同じ種類の人間だと思いたくないね・・・」


「いや、どっちもロリコンだろ・・・」

俺は真面目に自身のロリコン論を語っている東山を一刀両断した。


そんなくだらない話を進めていると、今まで黙ってその場を見ていた黒石が口を開いた。


「ねえ、二人とも、そろそろ定例会議が始まる時間だよ!」


「あっ!!!!!!」

俺としたことが完全に忘れてしまっていた。


「すまない、じゃあその子を頼んだよ・・・」と言って俺は足早にその場を立ち去った。


東山も「待ってくれよ!!!」と言いながら俺の後を追いかけていった。


定例会議が行われるのは生徒会室だ。


現状では一般生徒や教師たちにこの状況を打破する能力がないため、校内のほとんどの取り決めは俺たち≪エンデイル・リオン≫が行っている。


だからこそ、ギルドメンバー七人はこの閉鎖された空間内で大きな権力を持っている。


しかし、そんな強権も友人や教師たちの前では当然鳴りを潜めるため、学校生活は普段とそんなに変わらなかった。


少し歩いた後、俺と東山は生徒会室に到着した。


扉を開けると、既に四人が姿を見せてた。


「お、二人とも到着か。あとは天峯(あまみね)だけのようだな・・・」

ギルドメンバーの一人、石火矢 司(いしびや つかさ)が言った。


そして、間もなく一人の男子生徒が生徒会室に現れた。

この場を取りまとめる長としての風格が、この中で最強だと言わしめるオーラが彼の体全体から感じられる。


彼は残されていた最後の椅子に座り定例会議の始まりを告げた。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

できれば高評価、感想等よろしくお願いします。

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