表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏希と莉菜

作者: 逢坂美羽

いつも私は、ベランダで夜空を見上げながら、私の記憶の中に残っている。変わる事のない親友の莉菜の事を思い出していた。

  

 莉菜は、昔から私より頭が良かったので高校は、別々になるねって話しをしていて莉菜は、希望する高校も先生に受験するとまで言っていたのに、中学の修学旅行が終わってから急に莉菜が私と同じ高校を受験するって言ったので、驚きを隠せないでいたけど、正直莉菜が私と同じ高校を受験するとは、その時は、思わなかった。

 「確かに私は、莉菜と同じ高校に行けると嬉しいけど、無理に私と同じ高校にしなくて良いんだよ?」

私は、莉菜がどうして急にそんな事を言い出したのか気になったので聞いてみた。

 「夏希と同じ高校に行きたくなったから同じ高校を受験するだけじゃ駄目かな?」

莉菜は、身振り手振り使って、全力で私と同じ高校をに行きたいというアピールをしてきた。

 「莉菜が納得してるなら私は、全然良いんだよーむしろ同じ高校に行けるのは、嬉しい」

 ただ同じ高校に行きたいと思ってくれているのは、本当だと思ったけど、やっぱり何か隠している気は、したけど、いつか話してくれることを信じて私は、待つことに決めた。


_________


それから一緒の私と莉菜は、同じ高校に入学して、しばらく時が経って、私の家で莉菜と遊んでいた時にふと同じ高校を選んだ理由が無性に聞きたくなったので教えてくれるかは、分からないけど莉菜に聞いてみることにした。

  

 私は、莉菜の方に体を向けて正座をしてから、少し呼吸を置いてからは、私は、口を開いた…

「高校に入ってから莉菜に聞くつもりだった事があったんだけど…良いかな?」

莉菜は、ゲームをしていた手を止めて不思議そうな顔をして私の方を向いていた。

 「どうしたの?急に改まった感じがするけど…」

 「中学生の時に進路を決める時に、莉菜は、私と別の高校に進学するつもりだったけど修学旅行が終わってから、急に私と同じ学校を志望したのが謎だったから、ずっと気になっていたの」

 どんな言葉が返ってくるのか、それとも答えは、返ってこないのか…少しの間が空いてから莉菜が口を開いた。

 「夏希と一緒の学校生活が楽しすぎて、言うの忘れてた…高校に入ったら話すつもりだったから話すよ。」

 純粋に私との学校生活が楽しくて話すことを忘れていただけなので、少しホッとした。

 「まあ、手短に話すと、修学旅行先で歴史的なお寺で私たちの班で集合写真を撮ったら、夏希の身体だけが透けて消えていたから、後で霊媒師さんの所にその写真を持っていったら、出来るだけ貴女が夏希さんのそばにいないと、近いうちにいなくなるわよって言われたから」

「その時に何があっても夏希を守るって決めたから」

 私は、夏希がいなくなる事だけは、絶対に避けたかったから、進路よりも夏希を守る方を選んだ、でも、それは、全然間違いでは無くむしろ一緒に居られる方が楽しく良いことばかりだったので、同じ進路を選んで正解だと思った。

 「莉菜は、私を守るために同じ進路を選んでくれてたんだねー」

莉菜は、自分の行きたい志望高を選ばず私を選んでくれて、私が助かったのかもしれないけど、莉菜に少しだけ罪悪感を感じていた。

 「あ、もしかした気にしてる?自分のせいで莉菜は、志望校に行けなかったって?」

 「それは、やっぱりに気にするよー本当に良かったのかなって…」

 「別に進路ぐらいじゃ何も変わらないって、勉強は、どこの学校に行っても出来るんだから、今度から気にしたらデコピンしちゃうからね」

 莉菜がそこまで言ってくれるのなら気にしすぎるのも悪いので、もう後ろ向きな気持ちで考えるのは、辞めた。

 「了解!ありがとうね。私も莉菜を絶対に守るから」


______


   少し遠くから、元気な声で私を呼ぶ声がした。

 「 夏希ーーーーーー学校に行かないと、もう遅れるよーー!」

高校生は、小中学生よりは、登校が少し遅くなって時間に余裕が生まれると思ったけど、少し遅くなったくらいでは、私の寝起きの悪さは、治らなくて、登校時間が遅くなった分も寝ているので結局いつもバタバタしている。私は、特にマイペースなのでギリギリになってからじゃないと準備しないので、幼馴染で親友の莉菜にいつものように怒られながら急いで準備をしていた。地味に莉菜に怒られる毎日が楽しみだった。


  「分かった、なるべく早く着替えるから、後、少しだけ待って」

私も学校には、遅れたくないので、私の出せる最大限のスピードで制服に着替えていた。

 「いつも言ってるけど、そんなに早く着替える必要が無いくらいには、もう少し時間に余裕を持って準備してくれるとありがたいのに」

その言葉は、私の心にいつもグサッと刺さっていた……私がもっと早くから起きて時間に余裕が持てる位が理想だけど、私は、朝が苦手すぎて、早く目覚ましを設定していても、遅刻ギリギリの目覚ましじゃないと起きられないのが、長年の私の悩みでもある。

 「いつもごめんねー、莉菜がいないとほぼ毎日遅刻だと思うから、毎日様子を見に来てくれて、ありがとね」

   「もう夏希との付き合いも長いから、もう慣れたけどね」

莉菜は、携帯を時間を確認しながらもいつものように少し呆れながら笑っていた。

 私の準備が出来たので二人で急いで学校に向かうことにした。私は、当たり前のように莉菜の自転車の荷台に座って、右手を握って空に手を挙げて出発の合図をしていた。

  「莉菜、学校へ全力全開で進めー」

莉菜は、いつも私の家に自転車で来ているので、いつも学校の近くまで莉菜の自転車の後ろに乗せて貰うのが恒例になっていたけど、私も自転車は、持っている…

  「夏希も自転車あるんだから、毎日、私の後ろに乗らなくても良いんだからね。私だけ、自転車漕ぐのしんどいだからなー」

何だかんだ言いつつも毎日、莉菜は、私の事を自転車に乗せてくれていたというより勝手に乗っていた。

  「莉菜の自転車の後ろに乗って莉菜にくっつくのが好きなんだから良いじゃん」

  「くっつくのが好きなのは、良いけど、後ろに乗って良い理由には、ならないからな……二人で乗るなら車かバイクでしょ・・・」

 いつもこんなやり取りをしながら学校に登校していた。



  ギリギリなんとか学校には、間に合ったけど、一息着く時間もある訳も無く私たちの教室は、三階にあるので急いでに走って上がってていた。

 私は、少し息が切れた状態だったけど、莉菜は、朝一番にいつもランニングをしているので全く息が切れた様子は、無かった教室に入った瞬間に少し大きな声で言った。

 「間に…合ったーーーーギリ……ギリ…………セーフ」

 「夏希が早く準備してくれればこんなギリギリじゃなくて良いんだけどねーーー」

担任の先生と同じクラスメイトも笑いながら私たちを見ていた。

  「夏希さん莉菜さん遅刻だぞ、いつも先生が大目に見てやってるから遅刻になってないだけなんだぞ、他の先生なら遅刻扱いにされてるから注意な、俺が担任である間は、大目に見るからそこは、安心しなさい。」

 先生が担任じゃなかったら、私のせいでいつも莉菜まで遅刻扱いになる所なので、先生が優しくて良かったと心の中で感謝していた。まあ、送れないように早く準備出来たら良いのだけど。


  「話が変わるけど、それは、そうと夏希さん、体育指導の先生が放課後に来いって呼び出ししてたぞ…絶対二人乗りの件だと思うけど……」

 先生も体育指導の先生の事が苦手なのか凄く嫌そうな感じが伝わってきたので、私もこれは、反省文でも書かされてから、朝早くから来てトイレ掃除とかしなければならないのかと嫌な想像を膨らませていた。

  「了解です。嫌だけど…逃げると余計面倒になりそうなので大人しく行きます……」

  「絶対その方が良いぞ先生も悪いことは、言わないから」


そんな事ばかりを考えてると放課後になっていた…

  「夏希?大丈夫…?…」

まあ、一番怖い先生に怒られるって分かってて平然に居られる訳が無いか…

  「もう大丈夫じゃないよ…もう帰りたいというかいつもの珈琲店で莉菜と一緒にコーヒーが、ハ・ヤ・ク・ノ・ミ・タ・イ」

私と莉菜は、いつも学校帰りにお気に入りの珈琲店に行って珈琲を飲みながら、しばらくおしゃべりをして帰るのが習慣にしていたので、珈琲店でおしゃべりをしている妄想をして現実逃避をしていた。

  「それは、分かるけど、怒れるのが嫌すぎてカタコトなんだー早めに行って怒られて済んだら一緒に珈琲を飲もうよ。先に行って夏希を待ってるから」

 夏希は、怒られるって聞いたら妄想の世界に入って現実逃避をしている時は、必ずポーってしているのですぐに分かる。そういう所も夏希の可愛い所なんだけど

  「ワ・カッ・タ・すぐに怒られて来てすぐに合流するから待ってて、怒られたら終わったら、秒で行くから」


 そう言って私は、莉菜を見送ってから、体育指導の先生の元に向かっていた。先生は、ずっしり構えてるようなそんな気がした。

 「何で呼び出されたか分かるよな?」

そんなに周りくどい聞き方しなくても、ストレートに自転車の二人乗りの件で呼んだんだぞって言えば良いのにと心の中で先生にツッコミをいれてた。

  「自転車の二人乗りの事ですよね?」

  「分かっているなら良いんだ。二人乗りをしたら駄目だと分かっているはずなのに何故するんだ?」

  「大好きな親友の莉菜とくっつきたい理由は、ただそれだけです。」

  私は、思っている事をそのままストレートに言った。嘘ついて話が長引いて莉菜の所に向かうのがちょっとでも遅くなることが嫌だったから。

  「君は、気持ちにストレートだな。友達とくっつきたいのは、分かるが、二人乗りは、危ないし危険だから駄目だぞ」

 先生も素直に答えを返すと思っていなくて少しびっくりしているような様子だった。その後も二十分ほど、説教されていると、担任の先生が慌てて私の所に来ていた。

 「先生少しすみません…少し夏希さんを連れて行きます。急ぎで話さないといけないことがあるので」

 「分かった、どうぞ」

 私と先生は、職員室から出て人が少ない廊下の方まで、出ていた。

 「夏希さん、今から話すを事を落ち着いて聞いてね。」

 「はい、分かりました。」

何の話だろ?私また他に悪いことをしてしまったのかと色々と思考を巡らせていると。

 「莉菜さんが車に跳ねられて病院に運ばれました。今は、病院で治療中の事ですが、とても危ない状態らしいです。」

莉菜が病院に運ばれた…きっと何かの間違いだろうと思っていたけど、現実は、そう甘くは、なかった。

 「え…どういうことですか?あの……頭が追い付いて来ないです……莉菜は、珈琲店で先に私を待ってるって…」

  私は、頭が真っ白になって何も考えられない状態のままで気付いたら先生に病院に連れられていて、気付くと手術中のランプが消えてお医者さんが出てきて、その雰囲気で何となく私は、莉菜が亡くなってしまったと分かってしまっていた。


良くニュースで聞くような事故やショッキングな出来事は、私にとっては、ずっと他人事で私には、一切関わりが無いことだと思っていたけど、莉菜が亡くなってから…私にもそういう可能性が起こりうる事を知ったけど、それを知った所で何も出来なくて…私は、無力だった…


_______


毎日のように莉菜の事を思い出しても帰って来ることは、無いと頭で分かっていても何処かでひょっこり帰って来てくれるのでは、無いかと想い続けて早くも四年が経っていた。初めの数か月は、いつも莉菜の事を思い出しては、私が泣いて両親が私を慰めるという事が続いてようやく思い出しても、あんまり泣き出さないくらいには、落ち着いて来ていた。

 私は、莉菜の事を思って泣いているばかりで、莉菜の家に行ってしまうと本当に帰って来ないのだと分からされる気がして全く莉菜の家に行けてなかった……中学生の時の莉菜の記憶が私の背中を押してくれて四年ぶりに莉菜の家に向かうことが出来た。少し呼吸を置いてからインターホンを押した。

 「はい…」

久々に莉菜のお母さんの声を聴いたのとインターホンのモニターに映った莉菜のお母さんは、少し痩せているような気がした。

 「夏希です…お久しぶりです。少し聞きたい事があるのとお線香をあげたくて来ました。中に入らせて貰えませんか?」

 もしかして、四年もお線香をあげに行ったりお葬式に私は、行かなかったので、中には、入れて貰えないのでは、無いかと少し緊張していた。

 「夏希ちゃん、久しぶりだね。来てくれて良かった。家に入って話したい事があるから」

莉菜のお母さんは、私の顔も見て少し元気になったようすだった。

「莉菜は、夏希を絶対に守る理不尽な終わらせ方は、絶対にさせないって毎日にように言ってたよ」

「本当に夏希ちゃんの事が大好きで仕方が無かったんだって思えたから、夏希ちゃんが生きててくれて本当に良かった。莉菜も絶対に喜んでると思うわ」

私は、莉菜のお母さん怒られても仕方なくて、むしろ私が生きてて喜んでくれてるとまでは、思っていなかったので、ちょっと驚いていた。

「そう言って貰えるだけでありがたいです」

それからしばらく莉菜の思い出話に花を咲かしていて気づくと夕方になっていたので莉菜の家を後にした。


____


  それから月日が経って私は、いつも通りの仕事が終わり、その日は、とても疲れていたので早めに就寝することにした。そして、普段全く夢を見ないのに不思議な夢を見ていた。


 夢の中の教室で、私が寝ていると後ろから小さな少年に声をかけられた。見た目は、小学生くらいで少し可愛らしい顔つきで女の子と間違えても可笑しく無いくらいに可愛い…

「ねえ、夏希お姉さんは、どうしてそんなに過去に戻りたいの?」


「私は、親友を事故で亡くしてしまったから…」

私の過去に戻りたい理由何て、それくらいしか見つからない、助けられる可能性があれば何にでも縋りつくしかないから

  少年は、私の顔をじっと見て私に聞いた。

「じゃあ、夏希お姉さん、もし過去に戻れるとしたら、戻る…それとも戻らない?」

 私は、少年に聞かれた質問に対して正解しないといけないようなそんな気分になった。

 「それは……」

私は、少しの間、悩んでしまった。色んな思考が飛び交っていたけど、私の中の答えは、やっぱり決まっていた。

 「過去に戻って親友が事故するのを未然に防ぎたい」


少年は、私の答えを聞いても顔の表情に変化は、無く無機質な感じだった。

 「夏希お姉さんは、自分の気持ちに素直だね。僕は、嫌いじゃないね」


 「本題に入るけど、ちなみに過去に戻れるのは、一回だけで夏希お姉さんの目標が成功すれば、変えた過去の現在に戻って失敗すれば、今いる、現在に戻る仕組みになっているよ。」

「過去を変えると今いる現在には、二度と戻れない…過去を変えた先の現在に戻る、過去を変えた先の現在がどうなっているかは、僕にもわからない…それでも戻る覚悟は、あるのかい?」

過去に戻って失敗するリスクもあるのかもしれないけど、莉菜が交通事故に合う時間は、把握しているので大丈夫だ。

「覚悟は、出来てるよ、莉菜を救う為だもの」

「分かった、それでは、過去に飛ばすよ。夏希お姉さん健闘を祈ってるよ」


気付くと私は、莉菜が事故する日の朝に戻っていた。

「本当に戻ってる…絶対に莉菜を助けないと」

「おーい夏希?考え事?私を助けるなら早く制服に着替えて早く学校に行かないと遅れちゃうから」

どうしたんだろ、朝一に夏希が考え事してるなんて珍しい

「ごめん、早く着替えるから」

準備が出来た私達は、学校に向かうことにした。

「あれ夏希…今日は、私の後ろに乗らないの?」

いつもは、私が自転車に乗る前には、夏希は、当たり前のように荷台に座っているのに今日は、自分の自転車に乗ろうとしていたので、少し変な感じがしたけど、普通は、自分の自転車に乗るのが普通なのであんまり気にしない事にした。

「今日は、自転車を運転したい気分だから…」

咄嗟に嘘をついたけど、莉菜は、あんまり気にして無さそうだった。

「それなら良いんだけど、それじゃ行こっか」

____

それから変わった事は、放課後に私は、体育指導先生に呼び出されて無いという事、今日2人乗りで行かなかったのが良かったみたいだった。

放課後になって、莉菜は、私のところに来ていた。

「夏希、いつもの珈琲店に珈琲飲みに行こう」

「今日だけは、真っ直ぐ帰ろうよ送るから」

これで、莉菜を無事に家に帰す事が出来れば目標達成で莉菜は、事故に遭わないで済む。

「たまには、真っ直ぐ帰るのも良いかもね」

意外とすんなりOKを出してくれたので良かった。

無事に莉菜を家に帰すことが出来たので私は、目標を達成した。気付くと目の前がボヤけて来て、現在に戻っていた。

すぐに私の携帯電話取り出して、電話帳で莉菜の名前を探していると何処にも無くて莉菜のお母さんの名前しか無かったので、莉菜のお母さんに電話かけて確認することにした。

 「もしもし、お母さん、お久しぶりです。ちょっと聞きたい事があって電話したんですけど、今大丈夫ですか?」

 私の嫌な予感が外れてくれる事を願っていたけど、これは、当たるかもしれないと思うと胸の鼓動がどんどん早くなっていた…

 「全然大丈夫よ、夏希ちゃん、久しぶりね…急にどうしたの?」

 声色的に莉菜のお母さんも私が電話をかけて来たことに少し驚いているようだった。普段は、電話をかけることが無いので余計とそう思われても可笑しくない…

 「莉菜について何ですけど、私の携帯に莉菜の電話番号がなくて…」

 「莉菜は、高校三年生の時に歩道橋で足を躓かせて後ろに倒れそうになったお婆ちゃんを助けようとして、お婆ちゃんは、助かったけど…莉菜は、バランスを崩して歩道橋の階段で頭を強く打って亡くなったわ…」

____

  私は、莉菜を絶対に守るって思ってたのに二度も親友を救えなかったの…トラックから助けたから莉菜は、もう大丈夫って勝手に思ってた…でも、そうじゃ無かったトラックで轢かれる事を回避しても毎日は、ずっと続くからそれ以降の事も考えなきゃ行けなかったんだ……何で私から莉菜を奪おうとするの…じゃあ私が過去に戻った意味って何…


気付くと寝ていて少年が夢の中にまた現れていた。

 「やっぱり、また運命を変えられなかったか……」

 「何、また変えられなかった?どういうこと?」

 「言葉のままだよ、色んな人を過去に飛ばして未来が変わるか実験をしていたんだ。今だ成功者は、いないねみんな悪い方に行ってしまって、変える前の過去に戻してくれって頼まれるけど、過去に飛ばす前にちゃんと一回しか戻れないって言ってるのに聞く耳を持たない人が多くてね」

 色んな人を過去に飛ばして過去に飛ばした人が良い未来に行けるか、この少年は、実験しているらしい……

 「みんな後先を考えないで過去に戻るって行って、変えた先の未来が必ず良い結果になるとは、限らないのにね……その時変えた過去がちょっとしたことでも、未来の数年、数十年先ででどんな影響をもたらすかも知らないで過去に飛ぶのだから、ある意味過去を変えるというのは、博打だよね」

 少年は、私に話す間を与えないくらいにずっと話していた。

 「夏希お姉さんは、まだ良い方だよ。過去を変えて親友の莉菜ちゃんは、一年間は、長く生きることが出来て、現在もそこまで変わっていない……他の人で過去を変えた人は、家も失い、家族を失ってしまう人も居て前にいた現在より悪くなって最後は、自殺したんだから……」

 「夏希お姉さんの求めていたハッピーエンドでは、無いけど現状に納得しとくのも悪くないと思う。むしろ容易に過去を変える方がリスクがあるのだから……」














  読んでくださってありがとうございます。多分一度は、過去に戻りたいと思った人は、居ると思います。過去に戻りたいと自分自身も良く思うことがあるので過去をテーマに書いてみました。もし、過去に戻れたら色々な事がやり直せれると思います。やり直しをした事により未来にどんな影響が出るのかは、少し考えてみると必ずしも過去に戻ることが正解では、無いのかなって思ったり思わなかったり……

 実際には、過去に戻る事は、タイムマシンが無い限り不可能だと思うので、今いる現在に後悔を残さないようにしないとなーって思いますね。

  

  次回は、いつになるか分からないけど良かったらまた見てくださいね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
過去を変えたいという気持ちは痛いほど、分かります。だからこそ、後悔の内容に選択をしているのに、悪い方に進んでしまうこともある。 「人生は、博打」って刺さりすごる言葉です。 色んなことを思い出しながら、…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ