第7迷宮 10ポイントのモンスター達
リーフスライムは無事に生成することができた。
次に作るのは、誰にしようかな?出来るだけスポーンブロックとして作りたいし……。
シード、プラント、ウィスプが一体10DPで、スポーンブロックが100倍の1000DP。
リーフスライム2体分だね。そう考えると安いかも?
さっき、調子乗ってDPを2500もつかっちゃったから残りのDPが7500ぐらいだ。
置けて5、6個かな、ダンジョンの防衛ってモンスター用意しておけばいいと思うんだけど、使い過ぎても怖いし。
ということで、今DPの計算上スポーンブロックを作れるのは1番安い10ポイントのモンスター達。
プラント、シード、ウィスプの3体。
他のモンスターは100DPするのでスポーンブロックを作ってしまうと1万DPで初期値ギリギリになってしまう。
もうすでに幾らか使ってしまったので、それで足りるはずがなかった。
とりあえず一体づつ生成してみるか。
DP大切に!とは言ったけど、10ポイント、能力を盛っても100ポイント行かないだろう。
能力を確かめるためにもやって損はない!
筈。必要経費!
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種族 シード F
レベル 1
スキル
突進
50DPで生成します
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種族 プラント F
レベル 1
スキル
締め付ける
50DPで生成します
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種族 ウィスプ F
レベル 1
スキル
浮遊
50DPで生成します
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スキルはイメージがつかなかったので付けなかったのだけれど、才能(知能 天才 個体意識 王)を全部詰め込んでみた。
一応スポーンを一通り作る予定なので、そこからでてきたモンスター達をまとめてもらうためだ。
能力を盛っても50DPなので安く感じる。
ということで、一斉に生成する。
「モンスター生成!」
「キューイ!」
さっきのように、目の前の空間にどこからかほわほわとした淡い光の球が少しずつ集まってきた。
3体同時にやったので、さっきよりも光の量が多くて幻想的だった。
この光景を見るためだけにDP払って生成しまくるのも楽しいかもしれない。
余裕があったら。
暫くその光景を眺めていると、ピカッと強く光り、そのあと僕の目の前には新しい生物が存在していた。
3体の不思議な生き物だ。
無事に生成が出来たので、能力を確認していく。
まず一体目、シード。
エメラルドよりも少し小さく、二十センチぐらい、バレーボールの球ぐらいのサイズの丸いモンスターだった。
外見は名前そのまま種その物だった、硬い殻に覆われていてコロコロ転がって移動している。
スキルに突進があるので、攻撃方法はその通りなんだろう。
当たったら痛そうではあるが、ダメージはそこまで期待できないだろう。
続いて二体目、プラント。
僕の片腕より長い、1メートルはないぐらいの細長いモンスターだった。
外見は、葉っぱの付いてないツタっていう表現でいいだろうか、頭のない蛇かな?蛇にしたら大きいかもしれないけど、そんな感じのモンスターだ。
スキルには締め付けるっていうのがある。ダンジョンが森なのでうまく同化して攻撃できたら強いだろう。
うまくいくといいが、まだ未知数だ。
最後に三体目、ウィスプ。
これもシードと同じぐらいのサイズだった。
外見は、ふわふわ浮いている、光の塊。
うん、それ以外には何もない。
触ってみたけど、特に質感はわからなかった、すり抜けてしまったみたいなので、直接的な攻撃はできないだろう。
それに、魔法みたいな能力も持ってないので、攻撃手段はない。
ただ、ちょっと幻想的ではあるので、雰囲気作りには最適だろう。
うーん、1番微妙だなぁ。
新しく仲間になったモンスター達とエメラルドが仲良くじゃれあっているのを横目に見ながら、モンスター生成をどうするか考える。
シードがエメラルドに軽くぶつかりにいくが、エメラルドにはダメージが無いみたいで楽しそうにプルプルしている。
そこにプラントが絡みつきにかかるがエメラルドは気持ちよくニュルンと抜けて捕まらなかった。
シードは捕まった。
それを少し上でウィスプが色々形を変えながら見ている。
混ざりたい、いや、というわけで、スポーンブロックをシード3個、プラント2個、ウィスプ1個で作ることにした。
ウィスプは能力が未知数だけど、同じDP払って雰囲気作りで終わったりしないよね?期待を込めて1個。
プラントは強そうだけど木に隠れて攻撃するという奇襲的な面が大きいのでそんなに量はいらないと思って2個。
シードは一体は弱いが物量責めで敵を滅多打ちに出来たら強いんじゃないかっていう想像が出来たので3個作ることにした。
これらのスポーンブロックが全部で6個になるので、創造するのに必要なDPはかける1000で6000DPになる。
今あるのが7500ぐらいだから……足りはするけど、残り少なくなるの怖いかな。
他に使いたい物が今のところないから別に大丈夫ってことで。
「よしっ!やるぞ!」
「キュイ?」
スポーンブロックをシード3個、プラント2個、ウィスプ1個で作ることに決めたので、早速やる事にした。
「スポーン生成!」
「キュ!キューイ!」
スポーンブロックを生成しようとすると、また、ほわほわとした光の塊が集まってきた。
これがモンスター生成のデフォルトなのかな。
暫くボーッと見ているとピカッと光り、6つの立方体の塊がボトッボトッと地面に落っこちた。
それらを拾いながら何処に配置するべきか考えた。
因みにFランクのモンスターのスポーンエリアはルービックキューブぐらいの大きさだった。
ちょうど手に収まるぐらいの大きさだ。
そもそもこのダンジョン、今の全体の大きさが1km×1kmしかない。
入り口からマスタールームまで直進されてしまうと、いくら不気味で歩きづらい森であったとしても1時間もかからずついてしまうのだ。
山道に慣れている人からしたら、その半分もかからないかもしれない。
その範囲でなるべく防衛できるように、侵入者に進むのを諦めて貰えるように配置していかなければいけない。
改めてそう考えると、無理難題な気がして来たが、冗談じゃなく命がかかっているので頭をフル回転させよう。
またじゃれあい始めた、うちの可愛いモンスター達を眺めながら、スポーンブロックのひとまずの活用法を考える。
ダンジョンの事であーでもない、こーでもないと、自分の中で色々考えるのは意外と楽しい。
そんな事を思ってしまう自分は、少し気がおかしくなってしまったのだろうか?
ダンジョンコアに選ばれたのも必然だったのかもしれないなぁ。
この状況も僕の好きなファンタジーなのに変わりはないのだから。
そんな関係ない事にも思考を費やしながら。
それから暫く経っただろうか、スポーンブロックから初めてのモンスターが姿を現し、周囲が少し騒がしくなった頃。
色々と脱線してしまっていたかもしれない深い思考から帰ってきた。
モンスター達を集めて目的地へ移動する。もちろんダンジョンマスター専用の瞬間移動。
まず、ウィスプを入り口から1番近くにあった湖の中に配置することにした。
危害を与えることができない代わりに、攻撃を受けることもないであろうウィスプ。
ダンジョン内に入ってきた侵入者をうまく惑わせて、方向感覚を鈍らせることができないかなってことで入り口から近いところに置くことにした。
それに、水の中だったら埋めなくても問題なく生成されるようなので湖の中に放り込んでおいた。
ついでに俺の中でこの湖の名前は妖精の泉になった。
ウィスプくんもここから陽動よろしくお願いします。
その次に、プラントを入り口とマスタールームまでの直進距離にある木2本の上に等間隔で配置した。
木の上からの奇襲!という俺の想像をなるべく叶えるためだ。
一応ウィスプに陽動で全然違う道にいかせようとはするが、もちろん1番来られたくないのは最短ルートなので、それの途中にある木の上に置いた。
少し奥まった木の上に置いておけば、見つかる可能性もかなり低い筈だし、もちろん機能を無くすこともない。
プラントくん、自然の暗殺者として頑張ってください!
最後にシードなのだが、正直どこでもあんまり変わらない気がしたので、スライムと同じように奥まったところに置くことにした。
3つあるのを全部近くに置いてもいいのだが、一応ばらけて配置することにした。
2つをダンジョンの端っこ流石に侵入者もここまで来ないだろうってところに配置した。
ここでもエメラルドが穴を掘ってくれたため、簡単に作業が終わった。
もう一つは、スライムのスポーンエリアより少し入り口側のところに配置した。
プラント2体に挟まれているような場所である。
エメラルドが穴を掘ってくれた。ありがとう。
「キュー!」プルプル
それら全ての配置をし終わると流石に疲れてしまったので、すぐに自室に帰った。
もちろんエメラルドは腕に抱えたままで。
自室がある一帯は何故か設備が至れり尽くせりなので、大きな浴室も完備してある。
しかも何故か、ずっとお湯が循環しているやつだった。
それもそこそこ大きく、3人ぐらいは一緒に入れそうなサイズの湯船にエメラルドと2人?で入る。
「ふわぁ……なんか久しぶりにゆっくりできてる気がする」
「キュー♪」プルプル
所持 10100DP
獲得 +100DP 日超
消費 -8670DP
固形栄養食 5×4
リーフスライム(エメラルド)2500
シード 50
プラント 50
ウィスプ 50
シードスポーン 1000×3
プラントスポーン 1000×2
ウィスプスポーン 1000×1
差引 1530DP
シード F 木 植物
無限の可能性を秘めた植物の種のモンスター
直径20センチほどで、自分で転がり突撃して攻撃する
プラント F 木 植物
木に寄生して成長するツタのモンスター
1メートルほどの体で巻きついて攻撃する
ウィスプ F 光 精霊
ほわほわ浮いている光のモンスター
ただの光
リーフスライム E 木 魔法生物
森に順応した結果木属性を獲得し、木に登れるようになったスライム
体内のコアが無事な限り再生する事が可能
突進して攻撃する
これからの執筆活動、少しでも応援して頂ければ幸いです。
平和な松ノ樹




