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第10迷宮 真のダンジョン


「真のダンジョンねぇ……」


 僕がここのダンジョンマスターになってからもう4日が経った。


 初日は混乱していて動けなかったけれど、昨日、一昨日の2日の時間をかけてモンスターを配置して、ダンジョン内の環境を弄った。


 この世界を、まさに異世界の森のような状況にした次の日。

 僕はマスタールームの玉座に座りエメラルドを愛でながら、メニューを弄っていた。


 今見ていたものは、今日起きてみたら追加されていたもの。

 というか、夜のうちに解放されていたもの。

 真のダンジョンというものの情報であった。


 この真のダンジョンと言うものは、ダンジョンのランクが5を超えた時に自動に解放されるものらしい。


 昨日、調子に乗ってやったあれでダンジョンランクが結構上がっていたのと、僕が疲れて寝ている間に、設置してあったモンスター達のスポーンブロックからプラントやシード、ウィスプが一定数生成されてたことで、ダンジョンのランクが上昇したことで5になったみたいだ。


 それがこれ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

真のダンジョン


ダンジョンマスターとその眷属、勇者とそのパーティーのみしか立ち入る事の出来ないダンジョン

1つの世界であり、全ての可能性から出来ている

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「全ての可能性から出来ているってひっかかる言い回しだな、これってやっぱり神様みたいな存在が作ったのかな?」


 この真のダンジョンというものを作ったのは、このような事態を引き起こした存在なのかと、その存在の事を考えると色々思うところがある。


 どうしてダンジョンコアなんてものを作ったのかとか、どうして元の世界を壊すような真似をしなくちゃいけないのかとか、何よりどうして僕が選ばれなきゃいけなかったのかなんて。


 どう、いくら嘆いていたって、こんな事が出来てしまう存在に対して僕が出来ることなんて何1つないだろう。

 なんか考えるのもバカらしい。


 なので、有意義なこと、これからの事について考える。


 このタイミングで、真のダンジョンなんてものが出てくるということは、戦闘のチュートリアルをしろってことだろうか?

 ダンジョンの解放までに俺自身のレベルを上げろということかも知れない。


 他にも俺のダンジョンを参考にしやがれ!みたいなことも考えられるが。


 結局、僕の頭の中にはそこへ行かないなんていう選択肢はなかった。


 しかし考えるまでもなく、現在の自分の能力でダンジョンに向かうには色々と心もとない。


 能力も装備もある程度整えて行かないと、最悪死んでしまうこともありうるだろう。

 なので、その前に出来る限りの準備をしようと思う。


「というところで、今日のところは、自分の強化、あとは武器とかを考えようかな」


「キュイ!」


「ん、ありがと。さてと、今俺が持ってるスキルは、……えっと」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

スキル


ダンジョン操作 身体強化 魔力操作 精神強化 経験強化 再生 木属性魔法 農業 採集 商売

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「農業、採集、商売は戦闘用のスキルじゃないから、実際使えそうなのは木属性魔法だけか」


 そう言うと、昨日である程度使い方を覚えた木属性魔法を発動した。

 それは、マスタールームの床などの木材から、つたのような植物を一本だけ生やして、イメージした通りに動かすことが出来る程度の魔法だ。


「おぉ、ここって全部木で出来てるから使いやすい」


 だけど、まだこれしか出来ないから。実際に戦うとなると難しいかな。


 あとは、昨日のように木を直接操って果実を落とすぐらいだろう。


 対象が植物であればある程度どうとでもなるという、使い勝手がいいのか悪いのかよくわからない魔法だった。


 それにまだ、魔法スキルを手に入れたばっかりなので、完全に使い慣れている訳じゃない。


 そうと決まれば早速。


「まず武器から決めようかな」


 DPショップの武器の欄を試しに覗いてみると、ぱっと見では何個あるのか数え切れないほど多くの種類の武器が存在するという事が分かった。


 これそれぞれに応じて必要なスキルが変わってくるのだと思うと面白い。

 片っ端から取りまくったらステータスが縦に長く伸びそうだ。


 しかし、武器類は軒並み高く、安そうなただの銅の片手剣が1000DPもするために、試しに出して使ってみよう!なんて事は出来なかった。


 もっと見ていくと、いかにもゲームのような特殊効果が付いている武器は6桁を裕に超えている。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

水精の剣 C

硬度 D

切れ味 D

魔力伝達 D

魔力斬 水


水の精霊が加護を与えた剣

魔力を込めると攻撃に水属性を追加する


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 水だけじゃなく色んな種類があった、全部有れば色々な属性に対応できそうだけれど、一本に必要なDPは10万ですと。


 武器一覧の中でも明らかに能力がおかしいものは10桁とかする。

 10億ですかそうですか。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

レーバテイン S

硬度 S

切れ味 S

魔力伝達 S

自動修復 

魔力斬 炎


炎を操る伝説の剣

魔力を込めると斬った箇所が燃え尽きる

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 やっぱりこういうのをも見ているだけで楽しいし幾らでも時間を潰せてしまうのだが、流石に自分の武器にするには理想が高すぎる。

 10万する武器にだって手が届かないのに。


「武器って高いな、杖にしようと思ったけど、一番安いおもちゃのステッキみたいなので1000DPか、両手杖なんて3000DPもするし。これ、そこら辺の枝を自分で加工して出来ないのかな?」


 このダンジョンの中には、そこそこ上等そうな枝がボロボロ落ちていたのを思い出したので、それを使って杖を作る事が出来ないのかとふと思う。


 1000DPのステッキも3000DPの杖も表示されるものを見た感じ、ただの枝だから、これで数千DP浮かせられる!と楽観的に考えていた。



この話が面白いと思ったら、ブックマーク、評価、感想頂けるとありがたいです。

感想本当にありがとうございます!


これからの執筆活動、少しでも応援して頂ければ幸いです。

                 平和な松ノ樹

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― 新着の感想 ―
[良い点] 超いいです。 ダンジョンマスター系の中でもしっかり社会の敵しているダンジョンマスター少ないんで 最初光属性の果実商売ありましたけど、ある程度他のダンジョンマスターもレベル上がると属性ごと…
[気になる点] サブタイトルの上の言葉、誤字がひどい
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