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八、ピンの限界


「修吾様・・ニア隊長・・ご結婚おめでとうございます!乾杯!」


以前ニアが助けたウォッカが働く酒場でアマトは修吾とニアの結婚を祝福した。

その場には噂を嗅ぎ付けたポテフやホクの憲兵団も集まっており、皆で場を盛大に盛り上げる。


「それにしても英雄様はあの鬼悪をどうやって落としたんだ?」

「俺だったら怖くて結婚なんて絶対できないけどな・・」


ヒソヒソ話す憲兵を余所に、幸せそうに修吾の横に座るニア。

ポテフも突然のニアの結婚には驚きを隠せずにはいた。


一体なにがどうなったんだ?そう誰もが思うほどの電撃結婚である。


「オッホン、ニア殿、この度はおめでとうございます!今日は私がご馳走しますので英雄様もアマトさんも遠慮なさらず大いに騒ぎましょう!」

「ポテフ様・・・私と主人の為に申し訳ありません!」


すっかり修吾の妻の顔になっているニアは、何処となくカドが取れた優しい表情をしているようにも思えた。


「英雄様、この場で言うのもなんなのですが・・・モンスター石の鑑定結果が出ました」


ポテフは修吾だけに聞こえるように耳元で鑑定結果を伝えた。


「ぶふううううううううう!」


その結果に修吾は驚き、口に含んでいた食べ物を噴水のように吐き出す。


「じゅ・・・・15万ラギですか!」

「英雄様声が大きいです!」

「す、すみません。予想をはるかに超える大金に思わず・・・」

「いやはや・・なんとも豪傑な金額か・・・私も驚いております」

「それにしても何故そんなに高く?」


「修吾様!何をポテフ様とヒソヒソ話されているのですか!」


せっかくの夫婦の祝いの場で妻をのけ者にする夫に、ほっぺを膨らませ胸を押し付けながらスネるニア。


お前誰だよ!キャラ変わり過ぎだよ!そう心の中でツッコむ修吾であった。


「ニアさん、後で話しますからちょっと待ってください」


スネるニアをなだめ、修吾はポテフを連れて店の外に出た。


「バブルタイガーの石は今までと変わらず1万ギラなのですが、新種の氷石がとんでもない石だったんですよ・・・」


ポテフは石の鑑定額について説明した。


「氷石は溶けないだけではなく、水をかけるといくらでも大きくなる特殊な石だと分かったんです。それだけでもすごい事なのですが、更にとても強度が高く、武器や防具はもちろん家にも細工が可能な信じられない石でして・・・」

「それで15万ラギって言うとんでもない査定額になったんですね・・・」

「いやはや・・・なんとも豪傑な石か・・・実は私は15万ラギでも安いと思っています」

「えっ?そうなんですか?」

「ええ、ただお恥ずかしい事にこの街にある資金の限界が15万ラギでして・・・それ

で今回は限界まで支払える金額にさせて頂いたんです」


話を終え店の中に戻ると、嬉しさのあまり飲み過ぎだニアが完全に酔いつぶれていた。


「修吾様―!どこに行ってたんですかあああ!ニア隊長が大変だったんですよ!」


そう泣きながら訴えるアマトの顔は痣だらけで髪も乱れており、

周りにもたくさんの憲兵達が倒れ気絶していた。

その光景を見てニアには酒をあまり飲ませないでおこうと心に決める修吾であった。


「え~、新婦様が酔いつぶれてしまった為、本日の祝宴はこれでお開きとします。いやはや、なんとも豪傑な新婦な事か・・・」


状況を見たポテフの判断により、結婚式は終わりを告げた。

修吾はニアをおぶさり宿に戻る中アマトに言った。


「アマトさん」

「何でしょうか?」

「リンドウに戻りましょう」

「え?リンドウにですか?」

「はい」

「・・・修吾様、何故急に戻るんですか?」

「それはですね・・・」


修吾はアマトに石の換金額を伝え、借金を返せるようになった事を話した。


「えええ!あの氷石がそんな大金になったんですか!」

「そうなんです、ニアさんとの結婚の事もありますし、一旦リンドウに戻って一度体勢を立て直した方が良いかと思うんです」

「しゅ・・しゅうごさま~・・あいして・・いますぅ~・・」

「ハハハ、ニア隊長、寝言でまでプロポーズしてますよ!」


修吾は照れながら宿に戻り、ニアをベッドに寝かせた。

翌朝、修吾はリンドウに戻る支度を済ませると、ニアの部屋を訪ねた。


(コンコン)

「ニアさん、起きていますか?」

「・・・・・はい・・・起きています・・・」


元気のないニアの声に心配した修吾は部屋のドアを開けた。


(ガチャ)

「ニアさん?・・大丈夫ですか・・・ええっ!」


ドアを開けると、ベッドの下で膝を抱えてうずくまるニアがいた事に修吾は驚いた。


「え、ちょっとニアさん、どうしたんですか?」

「うう・・修吾様・・」

「どうしたんですか?具合でも悪いんですか?」

「・・・はい・・・とても・・・頭が痛いんです・・・」


ニアは重度の二日酔いに見舞われていた。


「二日酔いかよっ!」

「私、初めてお酒を飲んでとても気持ち良かったんですが、昨日の記憶が途中からなく・・・」


しかも酔うと記憶を無くすタイプのようだ。


「と、とりあえずニアさん、二日酔いの所悪いんですけど、支度をお願いできますか?」

「・・修吾様・・頭が痛くて・・少し待っていただけますか?」

「は、はい、わかりました・・じゃあロビーで待って・・・」


ニアは部屋を出て行こうとする修吾の袖を掴んだ。


「・・・え?・・・ニアさん・・・?・・・うわあああ!」


そしてそのまま修吾をベッドに投げ入れると、修吾の上に跨り言った。


「しゅ・・修吾様・・・申し訳ありません・・手荒な真似をして・・・」


修吾の四肢を抑え込み、身動きが取れないようにしながら、ゆっくりと唇を近づけていく。


「え・・・ちょっと・・・ニアさん・・・ちょっと・・・」

「・・・まだ・・お酒が残っているんだと思うんです・・そのせいでどうしても我慢が出来なくて・・」

「え・・何が・・・何がですかニアさん・・・?」

「まだ・・・まだ私たちは・・・夫婦になってから一度もキスをしていません・・・」

「ええ!・・・ちょ、ちょっとニアさん待って・・・」

「もう・・・我慢出来ません・・・」


修吾とニアの唇があと少しで重なる瞬間。


(コンコンコンコン)

「大丈夫ですか!修吾様の叫び声がしましたが!修吾様!ニア隊長大丈夫ですか!」


本当に、本当に空気が読めないアマトが部屋を訪ねてきた。本当に。


「は、入りますよ!」

(ガチャ)


アマトが部屋に入ると、修吾はベッドに寝そべり、ニアはベッドの横で立っていた。


「・・あれ?・・・なんで修吾様がベッドに寝て・・・ぐわっ!」


ニアはもう少しで修吾の唇を奪えたところを邪魔された腹いせで、アマトの頭を鷲掴んだ。


「いだ・・・イダダダダダ・・・いだいです隊長・・・」

「貴様は本当に・・・何をしてくれたのか分かっているのか・・・」

「ちょっとニアさん!人を傷つけないと約束したでしょ!」


修吾の言葉にニアはすぐに手を離した。


「はあい!人は傷つけません!」


ニアの急激なキャラ変に戸惑いながらも、修吾はリンドウに向かう理由をニアに伝え、三人は宿を出発した。

荷馬車の中でニアは修吾に、サルが言っていた【お笑い使い】の話をした。


「・・・お笑い使い・・・ですか?」

「はい、あのサルは修吾様がお笑い使いだと言っていました」

「・・・う~ん・・そうですか・・・」


三人はお笑い使いの意味を話し合う。


「修吾様、そもそもお笑いってどういう意味か分かりますか?」


アマトがそう尋ねると、修吾は以前の世界でのお笑いを伝えた。


「人を笑わせる・・・ですか?」

「そうですアマトさん、お笑いとは人を笑わせて楽しませることです」

「あなた、いや修吾様、それとモンスターを倒すことがどう関係があるんですか?」

「え?・・・いや、それは僕にもわからないです・・・」

「・・あ!もしかしてあな、いや修吾様、こういう事じゃないですか?」

「な、なんですかニアさん」

「モンスターを笑わせると倒せるという事じゃないんですか?」


修吾とアマトは、ニアが修吾の事を「あなた」と呼びたい事には気づいていたが・・・スルーした。


「ニア隊長、そうかも知れませんが、それって一体どういう事なんですかね・・・」

「もしかして・・」

「何か気づいたんですかあな、修吾様!」

「もうあなたって呼んでいいよっ!」


修吾は我慢できずつっこんだ。


「え!いいんですか!」

「いいですよ、それよりも・・・笑いのツボって言葉があるんですが・・・」

「笑いの・・・ツボ?」

「はい・・・多分ですが、モンスターにもその笑いのツボってやつがあるんだと思います」


修吾の推測に、アマトは違和感を覚え言葉にした。


「修吾様、それってつまり、モンスターも笑うって事ですか?」

「それは・・・正直分かりません。そもそも、笑うと言う感情すら持っているのかも怪しいです」

「そうですよね・・・」

「ただ、もしそうだとしたら、僕のツッコミが笑いのツボに刺さり、それが致命傷になって消えるのであれば・・・今までのつじつまも合う気がするんです」


ニアは修吾とアマトの会話を聞く事でとても気になる事があった。


「あなた・・・キャッ・・・あなたって言っちゃった!」

「なんですかニアさん!いちいち恥ずかしがらないください!」

「あっ、すみません。仮にモンスターに笑いのツボがあるとして、それでモンスターを倒せるとしても、あのサルが倒せなかったのは何故でしょうか・・・」

「それは僕も考えてました。少し難しい話ですが、笑うって感情は本能だと思うんです」

「本能?」

「ええ、喜怒哀楽の感情って、基本本能で感じると思うんです。特に小さい赤子や動物は本能で感情を現していますし、本来は本能で感じる感情なんだと思うんです」

「確かにそうかも知れませんね」

「しかし人間は成長するにつれ、今まで本能で表現していた感情を理性が制御して、状況に合わせてコントロールするようになります」

「・・・なるほど・・・つまり!」

「そうです、あのサルは言葉を使えるほどの知能があり、それと同時に本能では無く理性で感情をコントロールできるモンスターであるという事です」

「だから・・・簡単には倒せないという事ですね」

「そうです・・・理性を超える笑いを与える事で初めて笑いのツボに致命傷を与えることが出来るんだと思います」


この修吾とニアの会話に、10歳のアマトは全くついていけなかった。


「じゃあ・・・どうやって倒せば・・・」


修吾は何となく、知能を持ったモンスターを倒せる方法を理解していた。

しかし、それはそう簡単にできる事では無く、ニアとアマトに伝える事は無かった。

気が付くとリンドウの近くまで来ており、遠くにリンドウの街が見えて来ていた。


しかし・・・リンドウの街には異変が起きていた。


「あなた!アマト!見て!リンドウが!」


その異変に一番に気づいたニアが叫んだ。


「リンドウが・・・壊滅している!」



 ここはとある王宮の地下にある研究室。



「ホホホ・・・博士今戻りましたぞ・・・」

「うん・・・おかえり、モフ・・・どうだった?転生者は?」

「ホホホ・・・博士の言う通りじゃったわい・・・」

「そうか、やっぱりそうだったんだ・・・」

「少し聞いてもよろしいかのう?」

「なんだい?」

「なぜわしらモンスターは、笑いの力で死ぬんじゃ?」

「ああ、それか・・・」

「博士はわしらの弱点を無くすことに成功したのではなかったのかな?」

「うん、そうだね。そのつもりだったんだけど・・・多分・・・僕が心からお笑いが好きだからじゃないかな・・・」

「・・・・?・・・どういう事ですかな?」

「まあその内わかるよ・・・それよりもリンドウにザトスを向かわせたんだ」

「・・・ほ~う・・・ザトスを・・それであれば今頃その街も消えておりますな・・・」

「そうだね・・・ゲバラもザトスが現れた事で行動に出ただろうし・・・」



その言葉の通り、リンドウは壊滅していた。


リンドウに着いた修吾たちは、壊滅している街を見て、言葉を失った。

建物は崩れ落ち、人の気配も無い。

急いでゲバラの屋敷に向かうと、屋敷も崩れており、瓦礫と一緒にたくさんの憲兵が倒れていた。

その状況を見たニアは大きな声で叫んだ。


「ゲバラさまああああああああああ!」


ニアはゲバラの身を案じ、必死に叫び探した。


「ゲバラ様、何処ですか!ゲバラ様あああああ!」

「グオオオオオオオ!」 


ニアの叫びに反応したのは、モンスターの雄叫びだった。


「なんだ!モンスター?」


慌てるアマトを横目にニアが雄叫びの方向へ走った。


「ハア・・ハア・・・!」


駆け付けた先でニアが見たものは・・・大きなモンスターと、そのモンスターの肩に座っているゲバラの姿であった・・・。


「・・・ゲ・・・ゲバラ様あああああ!」

「・・・やあニア、早いお帰りだね・・・もう戻ったのかい・・・」

「ゲ・・・ゲバラ様・・・大丈夫ですか?・・・お怪我は・・・」

「ああ・・・大丈夫だ、私は何ともないよ・・・」


少しして修吾とアマトもニアに追い付き、その光景を目の当たりにした。


「・・・え・・・ゲバラさん・・・?」


修吾はゲバラの姿を見て混乱した。もちろんアマトも訳が分からない状況である。


「・・・ゲバラ・・・コイチラガ・・・アノ・・アレカ・・・」


ゲバラが乗っているモンスターが言葉を発した。


「そうだよザトス・・・あの新世代のロックトカゲを倒した英雄様たちだよ」


そのモンスターは全長10メートルはあり、見た目はゴリラのような姿をしていた。

しかしゴリラと違う点は、厚みのある肉体に体毛は薄く、ゴリラのような人間の姿をしていた事だ。どちらかと言うとモンスターと言うより、巨人に近かった。


得体の知れない巨大なモンスターと会話するゲバラの姿を見てニアは戸惑った。


「ゲ・・ゲバラ様?・・・あ、あのこの状況は一体・・・」

「・・・ニア・・・そうだね、早い話、君たちにはここで死んでもらえるかな・・・」

「え?」

「グオオオオオオ!」

「危ない!ニアさん!」


ゲバラの予想外の言葉に固まるニアに強大なモンスターは腕を振りおろし襲いかかった。

動揺するニアが避けられるはずが無く、間一髪、修吾がニアに飛びつき振り下ろされた腕を躱すことが出来た。


「ぐわっ・・」


ただ、完全に避けきる事は出来ず、修吾は左足を負傷した。


「あなた!」

「・・・うん?あなた?・・・ニア、お前、今、英雄様の事をあなたって呼んだか?」

「よ、呼びました!私・・・私は修吾様と夫婦になったのです!」


「・・・マジか・・」


ゲバラは渾身の「マジか」を使った。


「それよりもゲバラ様、これはどういう事ですか!私たちに死んでくれとは一体・・・」

「それはこっちの台詞だよニア。何故お前たちが此処にいるんだ?借金を返すための金を集めに行ったんじゃないのか?」

「それは、もう集まったんです!修吾様が強いモンスターを倒して15万ラギ集めたんです!」

「まさか・・・そんな大金をこんなにも早く・・・完全に想定外だよニア・・・」

「だから一体どういう事なんですか!何故あなたがモンスターと仲良くしているのですか?」

「・・・コイチラ・・・コロシテ・・イイカ・・・」

「あ、ああ、ごめんごめんザトス・・・いいよ・・・」

「ゲ・・ゲバラ様あああああ!」


混乱し叫ぶニアに巨大なモンスターは掌を向けた。


「何だ!」


その行動にアマトが反応する。

巨大モンスターは掌から何か黒い液体を練り出し、矢のような形に生成した。


「何する気だ!ニア隊長!逃げて!」

「・・・シ・・・シネ・・・」


巨大モンスターは掌から黒い矢をニアに放った。


(ドカアアアアン)


矢はニアの足元の地面を吹き飛ばし、同時にニアも吹き飛んだ。


「ニアさああああん!」


修吾は足を引きづりながらも急いでニアの元に駆け寄った。

ニアは地面に叩きつけられたが、矢が直撃していなかった事で一命は取り留めた。


それを見てアマトは修吾に懇願した。


「修吾様、早くお笑いの力でモンスターを!」

「うん、え~っと・・・何か・・・何かつっこまないと・・・」


「・・ザトス!英雄様が攻撃してくるぞ!気をつけろ!」


修吾は何とかツッコミのフレーズをひねり出し叫んだ。


「さっきからゲバラさんが小鳥のようだよぉぉぉっ!」



(ボンッ)



修吾のツッコミに巨大モンスターの片腕だけが消えた。


「えっ、腕だけ?」

「で、でも効いた!あのサルより効きますよ修吾様」


「なんだ今のは?何故ザトスの片腕が消えたんだ・・・」


修吾のお笑いの力をゲバラは理解していないのか、何が起きたか分かっていない様子だ。


「やった!修吾様、倒せますよ!」

「いや、無理ですアマトさん!」

「何故ですか?」

「・・・これ以上は・・・ツッコミどころが無いからです・・・」

「えっ?」


「・・・ナ・・ナニコレ・・・ナンカイマ・・・オモシロイトオモッタラ・・・ウデガ・・」


「修吾様、ツッコミどころが無いとは一体どういうことですか・・?」

「確かにあのモンスターは知性が低そうなので本能で笑いを感じ取ってくれるみたいですが・・・単

純なツッコミでは倒せないという事です・・・」

「そんな・・・じゃあ一体どうすれば・・・」

「ザトス、これ以上英雄様が何か仕掛けてくる前にケリをつけよう・・・」


ゲバラはそう言うと、巨大モンスターから飛び降り、落ちている大きな瓦礫を持ち上げた。


「なんだ!ゲバラさんのあの怪力は!」


驚く修吾にアマトは修吾の腕を掴み走り出した。


「ちょ、ちょっとアマトさん、どこに行くんですか?」

「修吾様逃げないと!ゲバラさんが何かしてきます!」

「で、でも、あそこにはニアさんが!」

「分かってます!分かってますけど・・・修吾様が倒れると誰もモンスターを倒せなくなります!」


修吾はアマトに引っ張られ、モンスターから遠のいて行った。


「あらら、英雄様逃げちゃったね・・・」

「アイチラ・・・コロス・・・」

「まあ待ちなよザトス・・・面白い置き土産があるじゃないか」


二人は乗ってきた荷馬車に駆け込み街から逃げ出した。

修吾はニアを置き去りに逃げる事しか出来ない自分を情けなく感じた。


そして力を使い果たしのか、そのまま眠りに付いた。




果たして、ニアの命はどうなるのか・・・。

ゲバラとモンスターとの関係は何なのか・・・。

そしてあの巨大モンスターを倒すことはできるのか・・・。




どうやら英雄ツッコミの進化が問われる時がやってきたようだ・・・。



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