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骸骨魔術師のプレイ日記  作者: 毛熊
第三章 迷宮の主
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進化と転職(二回目)

 今回からイベントに向けた戦闘訓練が始まる…ハズだったのに、どうしてこうなった?


 主人公が何になるかを予想してみて下さい!

――――――――――


種族(レイス)レベルが上昇しました。1SP獲得をしました。

職業(ジョブ)レベルが上昇しました。1SP獲得をしました。

種族(レイス)レベルが規定値に達しました。進化が可能です。

職業(ジョブ)レベルが規定値に達しました。転職が可能です。

【杖】レベルが上昇しました。

【魔力制御】レベルが上昇しました。

【大地魔術】レベルが上昇しました。

【暴風魔術】レベルが上昇しました。

【砂塵魔術】レベルが上昇しました。

【煙霧魔術】レベルが上昇しました。

【暗黒魔術】レベルが上昇しました。

【虚無魔術】レベルが上昇しました。

【召喚術】レベルが上昇しました。

【付与術】レベルが上昇しました。

新たに四重付与の呪文を習得しました。

【魔法陣】レベルが上昇しました。

【死霊魔術】レベルが上昇しました。

【呪術】レベルが上昇しました。

【罠魔術】レベルが上昇しました。

【降霊術】レベルが上昇しました。

【邪術】レベルが上昇しました。

【錬金術】レベルが上昇しました。

新たに変形と複製の呪文を習得しました。

【奇襲】レベルが上昇しました。

【奇襲】が成長限界に達しました。

これまでの行動経験から【暗殺術】スキルを獲得しました。

【光属性脆弱】スキルが緩和されました。


――――――――――


 つ、疲れた!何をしてたかって、話し合いが終わった後から金曜日一杯を使ってハイペースなレベル上げを敢行したからだよ!


 ジゴロウに追い付かなければ、って気持ちが無かった訳じゃないが主な理由は明日の鼠男将軍(ラットマンジェネラル)戦に備えてのことだ。いくら私達の数が増えた上に強くなったと言っても、二段階目の進化を終えているのがジゴロウ一人と言うのは少々不安だ。だから進化が一番近い私が頑張ってレベルを上げたのである。


 その過程で【付与術】と【錬金術】の新しい呪文を覚えた。【付与術】の方は読んで字の如く、一つの対象に重ね掛け出来る付与の数が増えたらしい。


 そして【錬金術】だが、変形は破壊不可なアイテム以外の形状を自在に変えられる呪文で、複製は自分が一度でも作成した事のあるアイテムならばすべての手順を省略して瞬時に作成可能となる呪文だ。今の【錬金術】レベルでは品質は『屑』のものしか出来ないらしいが、レベルを上げれば最大で『良』まで上がるそうだ。大量生産が捗るな。


 ただし、私が待ちに待っていたのは変形の方だ。何のためにって?それはね…


「これで、()()改造出来る!」


 私自身を混合骸骨(キメラスケルトン)にするためさ!いや、魔骨から腕が多い混合骸骨(キメラスケルトン)を作る時は肩甲骨を増やせば良かったんだがね、既に一つの魔物となっている動く骸骨(スケルトン)の場合は増やす事が出来なかったのさ。


 しかし!この変形なら、私の骨の形状を直接変形させられるのだ!これで私は自分の身体改造が可能となったのだ!早速、やってみようではないか!


 まずは肩甲骨だ。死霊道士(アンデッドメイジ)が使役していた混合骸骨戦士キメラスケルトンウォリアーのそれをしっかりとイメージしながら魔術を使う。すると私の肩の部分が蠢き始める。なんだか奇妙な感覚だな。


 だが、上手くいったらしい。メニュー画面に映る私の姿を確認すると、ちゃんと両肩の肩甲骨が変形していたからだ。


「フッフッフ、成功じゃないか…!」


 そして、私はあらかじめ用意していた新たな腕を装着する。もちろん、これも特別製だ。何せ、原材料は劣小蛇龍レッサースモールナーガの骨と()()()を融合させたものだからな。


 色々試していて知ったのだが、動く骸骨(スケルトン)種の魔物は何本か骨を抜き取っても活動出来るらしいのだ。ただし『抜き取られた骨の重さ÷全体の重さ×100』の割合で最大体力にペナルティが課される。


 今、私は劣小蛇龍レッサースモールナーガの骨とほぼ同じ重さの骨を摘出している。よって肋骨の全てと下顎、さらに手足の小さな骨が幾つも欠けた状態だ。


 端から見るととてもみすぼらしく映るだろうが、関係ない。今は深夜の三時で誰もログインしてないからな!


 私は慎重に肩関節へ腕を嵌める。うん、綺麗に嵌まったな。さて、どうかな…?


「ん…んんっ?おおお!?」


 腕を嵌めてから数秒後、肩が徐々に温かくなったかと思うと、第三、第四の腕に神経が通っていく感覚がする。何ともくすぐったいが、それどころではない。


「う、動くぞ!」


 大成功だ!やれば出来るじゃないか!ふっふっふ、腕が増えたことでやれる事も増えそうだな!


「これで何か変化は…無い?」


 おや?種族(レイス)に変化があると思っていたのだが、メニューを見る限り深淵骸骨魔術師アビススケルトンメイジのままだな。予想が外れたか。なら、進化後に変わるのだろう。よし、進化先をチェック!


――――――――――


混合深淵骸骨魔導師キメラアビスデミリッチ

 深淵系魔術を全て使える骸骨魔導師(デミリッチ)の亜種。

 通常の骸骨魔導師(デミリッチ)よりも遥かに強力。

 【錬金術】により腕が増えている。


混合深淵龍骨魔導師キメラアビスドラゴンボーンデミリッチ

 深淵系魔術を全て使え、身体に龍の一部が含まれる骸骨魔導師(デミリッチ)の稀少種。

 通常の骸骨魔導師(デミリッチ)とは比較にならない強さを誇る。

 【錬金術】により腕が増えている。


――――――――――


 おおお!素晴らしい!ちゃんと種族名に反映されているぞ!進化する事ではじめて種族名に影響する、と言うことか?だったらまた身体改造をするなら進化直前がいいのだろうな。


 それで進化先は二種類あるわけだが…答えは決まっている。混合深淵龍骨魔導師キメラアビスドラゴンボーンデミリッチしかないだろう?混合深淵骸骨魔導師キメラアビスデミリッチは単純に混合(キメラ)化しただけっぽいしな。では早速、進化だ!


――――――――――


混合深淵龍骨魔導師キメラアビスドラゴンボーンデミリッチが選択されました。

混合深淵龍骨魔導師キメラアビスドラゴンボーンデミリッチへ進化を開始します。

進化により【不死の叡智】レベルが上昇しました。

進化により【深淵の住人】レベルが上昇しました。

進化により【深淵のオーラ】レベルが上昇しました。

進化により【龍の因子】を獲得しました。

称号(タイトル)、『龍の血族』を獲得しました。

進化に伴い、蓬莱の杖、髑髏の仮面、月の羽衣が一段階成長しました。


――――――――――


 んんん?りゅ、【龍の因子】だと?それに新しい称号(タイトル)?どう考えても劣小蛇龍レッサースモールナーガの骨を使ったのが原因だろうな。


 それよりも、進化すると劣小蛇龍レッサースモールナーガの骨と融合させた私の骨が元通りになった。進化すると身体の欠損も修繕されるのか。一つ勉強になったぞ。


 メニュー画面で見る限り、腕が増えた以外に外見の変化は無いと思う。今回も謎の万能感があるし、骨もさらに太くなった気がするが…これ以上は自分ではわからないな。明日、というか今日の午後に皆に見て貰おう。


 諸々の確認は後回しだ。その前に職業(ジョブ)を変えなければな。さて、どんなものがあるのかな…?


――――――――――


深淵魔術師

 邪悪な術を修めた魔術師。

 深淵系の魔術に中補正。


賢者

 数多くの魔術を使える魔術師。

 全ての魔術に補正。


――――――――――


 私が興味を引かれたのはこの二つだ。他は前にもあった火術士や闇術士みたいな能力(スキル)が進化した魔術に対応した○術士ばかりだった。


 そんな誰か他になっていそうな職業(ジョブ)ではつまらない。実力でナンバー1がほぼ無理なのは分かっているので、ならばオンリー1を目指そうってことだ。


 そうなると、二つに絞ったけど実際の選択肢は一つだけだな。


――――――――――


『深淵魔術師』が選択されました。

称号(タイトル)、『深淵へ潜る者』が『深淵へ至りし者』へと変化しました。


――――――――――


 ほほう、今回も称号(タイトル)が変化したか。それも『深淵へ至りし者』とな?


 『知る』から『潜る』を経て『至る』わけね。これで私は一人前の深淵魔術師、と言うわけか。それにしても、私以外に深淵魔術師に至ったプレイヤーはいるのだろうか?おそらくはいないだろうな。


 ならば徹底的に深淵系魔術を極めてやろう。目指すは深淵系魔術のスペシャリストだ!


 これで種族(レイス)職業(ジョブ)の更新は終わり。なら、ここからは新たな能力(スキル)称号(タイトル)の分析に移ろう。


 まずは【龍の因子】だな。これは…ちょっと使い難いかな?まず平常時は全てのステータスが誤差の範囲で上昇するみたいだ。


 だが、真の力を発揮するのは瀕死の時だな。瀕死、具体的には体力が残り一割を切った時、全能力向上と常時体力回復(リジェネ)効果、さらに一度だけ『龍息吹(ドラゴンブレス)』を使えるようになるそうだ。


 発動してから三分経過するか、体力が一割を超えると強制的に効果が切れる。また一度発動するとリアルタイムで丸一日、即ちゲーム内時間で九十六時間は再発動出来ない。本当の意味で最後の切り札、というわけだ。


 ただ、私は魔術師だ。ソロの頃ならともかく、パーティーを組んで行動するのが基本である現在では発動≒パーティー壊滅状態ってことじゃないか。発動しないことを祈るばかりである。どんな感じなのか試してみたい気持ちはあるがな!


 次は私の進化と共に強化された『蒼月の試練』の報酬だ。予想通り、こちらも新たな効果が追加されている。見ていこう。


――――――――――


蓬莱の杖 品質:神 レア度:G(神級)

 蓬莱山の神樹から造られた杖。破壊不可。所有者固定。

 真の力は持ち主の成長と共に解放されるだろう。

 装備効果:【魔術効果上昇】Lv3、【魔力増強】Lv3

      【魔石排出】

      【魔石吸収】


月の羽衣 品質:神 レア度:G(神級)

 月に住まう神と眷属が纏う羽衣。破壊不可。所有者固定。

 真の力は持ち主の成長と共に解放されるだろう。

 装備効果:【色彩変更】、【魔術耐性】Lv3

      【飛行】 Lv3

      【能力向上:月光】 Lv3


髑髏の仮面 品質:神 レア度:G(神級)

 死の力を増幅する仮面。破壊不可。所有者固定。

 真の力は持ち主の成長と共に解放されるだろう。

 装備効果:【死霊魔術強化】Lv3、【呪術強化】Lv3

      【偽装】 Lv3

      【邪術強化】 Lv3


――――――――――


 レベル制の効果は全てLv3に上がったな。新しい効果は【魔石吸収】、【能力向上:月光】、【邪術強化】の三種類。順に確認しよう。


 【魔石吸収】は【魔石排出】とは逆に杖に魔石を吸収させ、魔術の威力を底上げできる効果だ。吸収させた直後の一回しか効果がないし、今手に入る魔石は粗悪品なので余り意味がない。しかし、ゲームが進むに従って瞬間火力を大いに引き上げることが可能となるかもしれない。今後に期待だな。


 【能力向上:月光】は月光を浴びている時にステータス全般に補正が加わるようだ。夜間は可能な限り外へ行くべきだな。


 【邪術強化】は最も分かりやすいだろう。そのまま【邪術】の効果や成功率に補正が加わる。即死させやすくなった、と考えよう。


 最後は称号(タイトル)だな。『龍の血族』と『深淵へ至りし者』だ。詳細を確認しようか。


――――――――――


『龍の血族』

 龍に至った、あるいは龍の一部を取り込んだ者の証。

 龍系の魔物へ与える好感度が極大上昇

 獲得条件:『龍』と名の付く種族へ進化する、または龍系の魔物の肉体を取り込むこと


『深淵へ至りし者』

 邪悪とされる術を修めた者の証。

 深淵へ辿り着いた貴方は人からは畏怖を、魔物からは敬意を、そして深淵の住人からは親愛を向けられるだろう。

 深淵系魔術の効果が中上昇

 獲得条件:深淵魔術師に転職すること


――――――――――


 『龍の血族』は今のところ意味は無いな。ただ、私は龍玉という『月ヘノ妄執』が落としたアイテムがある。これはいつか本来の持ち主である龍神に返却するつもりなので、その時に余計な争いが起きにくくなったのではないか?そうだといいなぁ。


 『深淵へ至りし者』は『深淵へ潜る者』がそのまま強化されている。『知る者』から『潜る者』になった時と同じだな。より深淵系魔術を使い勝手が良くなったということだ。


 確認作業、終わり!も、もう限界だ!今日は昼まで寝るぞ、私は!起きて何か食べてからログインだ!お休みなさい!

主人公「ヒャッハー!私自身を改造だァ!」


 という訳でこんな感じにしました。四本腕に三目の黒い骨(龍の因子持ち)です。


 ちなみに『龍族の好感度が上昇した﹦龍は味方』の構図は必ずしも成立しません。その理由は追々。

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― 新着の感想 ―
【誤字報告】 進化する事ではじめて種族名に影響する、と言うことか? ⇩ 進化する事ではじめて種族名に影響する、ということか? これで私は一人前の深淵魔術師、と言うわけか。 ⇩ これで私は一人前の深淵…
[気になる点] 数年前のやつにツッコミもナンセンスだとは思うが、、 リジェネあるんでしょ?1%ずつ削るような被ダメだったらすぐ回復して効果終わっちゃうんじゃ?
[一言] 名前が長い笑笑
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