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第3章

------

そして、ある天使との戦いの後ーー

               ------


ひと「いま、楽にしてあげるからね」



ひと「……!」



******


あの時から……

……世界には天使と悪魔が生まれ、

■■が消滅しました


私は嘆きました

すべて私が悪いのだと……


しかし、時が止まることはありません


誰が、何を感じようと関係なく、

生まれ落ちた命は、大きく育っていくのです

                 

                  ******



ひと「……これは、なに……?」



天使「……!


   何か、見えたかい?」



ひと「はい……


   ……力を吸収した時、


   なにか……記憶、みたいなものが見えて……


   ……前にも、見たことあるような……?」



天使「……! 


   ……それは、君に受け継がれた記憶ーー


   ーー父と母、そして……女神の記憶だよ」



天使「…………


   ……今まで、君が……


   夢で見ていたもの、なんだ」



ひと「……!


   ……夢……」


   

ひと「……だから、


   見たことある感じが……したんですね」



ひと「……?


   ……でも、なんで今も……


   はっきりと、覚えていられるんでしょう……?


   ……いつも夢で見るときは、


   ぼんやりとしか、思い出せなかったのに……」


   

ひと「それに……私はなんで……


   …………


   ……なんで、お父さんとお母さんだけでなく、


   女神さまの記憶も……受け継いでいるんですか……?」



天使「……それはね、


   おそらく君の力が大きくなったからだよ


   ……だから、受け継がれた記憶も安定したんだ」



天使「このまま力を吸収していけば……


   ……忘れていた夢の記憶も、すべて思い出せるはずさ」



ひと「……!


   ……夢の記憶を……思い、だせる……」



天使「…………


   ……女神の記憶も、受け継いでいるのは……


   君が、女神と同じ性質を持っているから


   …………っ


   ……ただ、それだけなんだ」



ひと「…………!


   ……っ……


   ……あの……天使さんは、


   夢を……覚えているのですよね……?」



天使「……うん、覚えているよ


   …………


   でも……君には教えてあげられない」



ひと「……っ……


   ……どうして……ですか……?」



天使「……君の力で思い出さない限り、


   すぐに忘れてしまうからね


   …………


   それに……君には……


   ……その記憶について、


   君ならどう思うか……どうするのかを、


   考え続けていてほしいからーー」



天使「ーーごめんね


   ……無理をさせてしまって」



ひと「っ……


   …………


   ……わかっています……


   天使さんが……私のことを、大切に……


   ……思ってくれているのは……」



ひと「……いつも天使さんがしていることは、


   私のためを考えてくれているからこそ……


   ……その気持ちは、十分すぎるほど感じていますーー」


   

ひと「ーーでも……怖くて……


   …………っ


   その記憶を持っている方は……泣いていたんです


   ……自分を責めて……すべてに絶望して……


   …………


   ……悲しい記憶は、見たくないです……」



天使「……ありがとう


   僕の気持ちまで考えてくれて」



天使「でも……だからこそ、


   君は僕の想いではなく、


   ……君の心の思うままに歩んでほしい


   …………


   君がやりたいと思うのも、やめたいと思うのも、


   誰かが縛れるものではないのだから」



ひと「…………!」



天使「……そして、そうだね


   悲しいことは……見たくない


   ……でも、夢の記憶は過去の事実でしかないんだ


   だからこそ……目を背けてはいけないと思う」



ひと「…………っ


   ……どうして……?」



天使「…………


   これから起こる悲しいことを、


   防ぐため……だよ」



天使「ーーどうして、悲しいことが起きたのか……


   ……どうしたら、防ぐことができたのか……


   …………


   ……過去を見て、考え、


   そして、動くんだ……未来を変えるためにーー」



ひと「…………!


   ……未来を、変えるため……


   …………


   この世界の崩壊を、防ぐため……!」



天使「うん、そうだね

   

   ……君は、この世界の崩壊を知って、


   どうしたいと思ってる?」



ひと「……崩壊してほしく、ないです……!


   だって……どんな世界でも……


   ……天使さんと、悪魔さんと、私のいる……


   大切な場所、だからっ……!」

   


ひと「……っ!


   ……天使さん、ありがとうございます……!


   …………


   私は……大切な場所を守るために、


   どんな悲しい記憶でも、見届けます!」



天使「……!


   …………ありがとう


   君がいてくれて、本当に良かった」




------

そして、ある悪魔との戦いの後ーー

              ------


ひと「いま、楽にしてあげるからね」



ひと「……!」



*******


私は悪魔です


悪魔の中でも力は弱く、

何も特別なことは、出来ないけれど


悪魔は、全より個を優先する種族でした


しかし、各々が孤立しているわけではなく、

共通の目的があった時には、

みんなで協力することもありました


それは、同じ悪魔同士だけではなく、

ときには天使様たちとも……


……本当に平和でした


……最初の頃は……


                *******



ひと「……悪魔の、記憶……」



悪魔「……! 


   ……悪魔について、思い出したのね~」



ひと「……はい


   …………


   あの……悪魔さんは、


   心を失わなかった、最後の悪魔……


   ……なんですよね……?」



悪魔「…………!


   ……そうね~


   今、この世界において……


   ……私以外に、心を持った悪魔はいないわ~」



ひと「…………っ


   ……なら……


   ……ちがう……のかな……」



悪魔「……ふふっ


   ……あなたが気になっていることは、


   分かっているつもりよ~」



悪魔「だから……ね


   ……怖がらなくてもいいの


   私に……話してみてくれないかしら?」



ひと「…………っ!


   悪魔さん……


   ありがとうございます……!


   …………

   

   ……もしかしたら……


   この記憶は……悪魔さんの記憶ではないかとーー」

   


ひと「ーーそうだったら、嬉しいなって……


   ……そう、思って……


   …………


   でも……違いますね


   ……悪魔さんは、最後の悪魔……


   心を持っている、強い悪魔……ですから!」



悪魔「……!


   私の記憶だったら……嬉しかったの?」



ひと「……はいっ!


   …………

   

   ……私が見る記憶は、受け継がれたもの……


   天使さんから、そう教えてもらったので……」



ひと「だから……もしも……


   ……もしも、悪魔さんの記憶なら……


   私のお母さん……なのかなってーー」



悪魔「ーーふふっ……!


   よ~し! 


   よしよし~!」



ひと「……っ!?


   ……えっ……!? 


   ……えっ……?」 



ひと「……な、なんで、急に抱き着いて……


   ……撫でてくるのですかっ!?


   ど、どうしたんですか!?」



悪魔「ふふっ! 


   何でもないわよ~」



悪魔「……今まで、

   

   力の使い方ばかりだったから、


   その話はしていなかったわね~」



ひと「……?


   ……悪魔さん……?」



悪魔「…………

   

   あなたは……私の娘よ~」



ひと「……っ……!?


   ……えっ……?


   …………


   でも……悪魔さんは、最後の悪魔……」



悪魔「……そうね~


   …………


   私は、最後の悪魔……


   ……でもね、力の強いものが、


   最後まで生き残るとは……限らないのよ」



悪魔「……弱いからこそ、


   生き残るために……必死に、諦めずに……


   ……光を探し続けることができる……


   …………


   ……だから、私は最後まで……


   心を失わずに、いられたの」



ひと「…………っ!


   ……何が……あったのですか……?」



悪魔「それは……


   ……あなたの力が増していけば、思い出すわ~」

  

 

悪魔「……私のことも……


   ……天使様の、ことも……


   …………

   

   ……あなたは、知っている……


   すでに……夢で見ているのだから」

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