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女神の願い、ひとの答え  作者: しーぶる
<後編>~ひとの答え~
29/31

ーー第21章 「世界を変える者」ーー

------

……女神の願いを聞いた、セレネ……


長い抱擁が終わる時……彼女は、問いかけ始めるーー

                      ------


セレネ「……女神様」


 

 女神「…………はい」



セレネ「…………


    …………私の答えを、示すために…………」



セレネ「……この世界について……教えてください」



 女神「……!」



 女神「…………


    ……分かり、ました」



 女神「……………………」


 

 女神「…………その前に…………」



セレネ「…………?」



 女神「……あちらの二人も、呼びましょうか」



セレネ「……!」



セレネ「…………そう、ですね」




------

……そして、二人を呼ぶが……


せれねは、泣き疲れて……眠っていたーー

                 ------


せれね「…………すぅ…………ふぅ…………」



せれね「……ぅ~ん…………すぅ…………」



セレネ「……眠ってる……」



 女神「……眠って……ますね」



 悪魔「…………ふふっ!」


 

 悪魔「……可愛いでしょ~」



 女神「…………ふふっ…………」



 女神「……ほんと、ですね」


 

セレネ「…………


    ……可愛い、けど……どうしよう」



 悪魔「…………大丈夫よ~」



 悪魔「……私が見てるから、二人は……話してきて」



セレネ「……!


    ……でも……」



 悪魔「…………いいのよ」


 

 悪魔「…………あなたは、あなたの…………」



 悪魔「……わたしは、わたしの……やれることが、あるんだから」



セレネ「…………!」



 女神「…………」


 

 女神「…………分かりました」



 女神「……悪魔さん、お願いします」



 悪魔「……はいっ、任されました~」



 女神「…………


    ……では、あちらで……話しましょう」



セレネ「…………


    …………はい」




------

……ついに、残されていた謎が解けていくーー

                   ------


セレネ「…………」



 女神「……セレネ」



セレネ「……女神様」



 女神「…………何から、知りたいですか?」



セレネ「……!」



セレネ「……………………」



セレネ「…………


    …………まずは…………」



セレネ「……女神様の状態に、ついて」



 女神「…………!」



セレネ「…………陰の心は…………」



セレネ「……想いの暴走は、大丈夫……ですか……?」



 女神「…………


    …………はい、大丈夫です」



セレネ「……!」



 女神「……悪魔さんが……


    支えてくれるおかげで……」



 女神「…………陰の心を…………


    二人で、抱え込んでいるので……今は安定しています」



セレネ「…………っ!」



セレネ「……良かったっ……ですっ!」



 女神「…………っ…………!


    …………セレネっ…………」



 女神「……心配してくれて、ありがとうっ……!」



セレネ「……っ……!」



セレネ「…………そんなっ…………」



セレネ「……大切な存在を、心配するのは……当たり前ですっ!」



 女神「……っ!


    ……そう、ですねっ……!」



セレネ「……はいっ……!」




------

……次は、魔物についてーー

           ------


セレネ「…………っ…………」



セレネ「…………


    …………ふぅ…………」



セレネ「…………では、次に…………」



セレネ「……魔物とは、なんですか?」



 女神「……!」



 女神「…………っ…………」



セレネ「…………!」



セレネ「……女神、様……?」


 

 女神「…………


    …………魔物、は…………」



 女神「……一人の人間の……心を映す……」



 女神「……鏡であり、器のような……もの、です」



セレネ「…………っ!」


 

 女神「…………私の在り方が…………」



セレネ「……?」



 女神「……っ……」


 

 女神「……私と、悪魔さんの在り方が……


    世界に影響を与えて……出来た、存在……なんです」



セレネ「……っ!


    ……女神様と、お母さんの……」



 女神「…………


    …………はい」



 女神「……私は、悪魔さんに……」



 女神「……………………」



 女神「……私だけでは、抱えきれない分の想いを……


    代わりに……受け取って、もらっています」



セレネ「…………っ!」



 女神「……そのようにして、安定させて……いるのです」


 

 女神「…………


    ……それが、そのまま……人と魔物の関係に、繋がる」



セレネ「……っ!」



セレネ「…………


    …………なら、魔物の…………」



セレネ「……消えたくないって……声、は……」



 女神「…………


    …………消えたくない、という想いが…………」



 女神「……人間一人では、抱えきれない……強い想い、だから」



セレネ「…………っ!」



 女神「…………だから…………


    ……抱えきれず、溢れた想いが……」



 女神「……その人間と繋がっている、魔物に……」



 女神「……魔物の声に……なった」



セレネ「…………!」



セレネ「……っ……


    …………なら…………」



セレネ「……魔物が、陰の力を持つのは……?」



 女神「……………………」



 女神「……私の中で……


    いまだ、陰の心が……大きいから」



 女神「…………っ


    …………彼女、の…………」



 女神「……陰の女神の影響が、在り続けているからっ……」



セレネ「…………っ!?」



 女神「……その影響で……


    魔物たちには、境界がある」



セレネ「……!」


 

 女神「……旧い世界における、世界の鏡のように……


    真ん中で……黄色と黒色に分かたれて、いたように……」



 女神「…………この、聖域を……境にして…………」



 女神「……境界が、存在しているのです」



セレネ「…………っ!」



セレネ「…………


    ……ならっ、想いの暴走に……近いもの、もっ……」



 女神「…………その通りです」



セレネ「……っ!」



 女神「…………


    …………陰の女神の、影響…………」



 女神「……彼女が存在したという事実は、世界に……残り続けます」



セレネ「…………っ…………」



 女神「……………………」



 女神「……人間が消える間際に……


    消えたくない、という想いが……膨れ上がり……」



 女神「……繋がっている魔物に、伝わって……想いの暴走が、起こる」



 女神「…………そして…………」



 女神「……暴走した魔物は……自分の存在を、世界に残すために……」



 女神「…………


    …………誰かの記憶に、残るように…………」


 

 女神「……消えたくない、と……叫びながら……」



 女神「……人に傷を与える……人を、襲う」



セレネ「…………っ」



セレネ「……それ、じゃ……


    想いの暴走が……無くなることはっ……」



 女神「……もう、ありません」



セレネ「……っ……!」


 

 女神「……想いの暴走は……世界から、消えないのです」



セレネ「…………っ…………」



セレネ「……………………」



セレネ「…………!」



セレネ「……じゃあ、シーアの魔物は……?」



 女神「…………っ!」



セレネ「……シーアだけじゃない……


    クロハや……私の魔物も……」



セレネ「……他の魔物とは……明らかに違ったっ……!」



 女神「……………………」



セレネ「…………っ


    ……それは、どういうこと……ですかっ……?」



 女神「…………


    …………それ、は…………」




------

……そして、セレネ自身についてーー

               ------


セレネ「……?


    ……女神……様……?」


 

 女神「…………いえ」



 女神「……大丈夫、です」



セレネ「……?」



 女神「…………


    ……それらについて、話す……前に……」



 女神「……あなたのことについて、話します」



セレネ「…………!


    …………私の…………」



 女神「……………………」



 女神「…………あなたは……私と、同じ…………」


 

 女神「……この世界においての……


    女神と……同じ存在に、なって……います」



セレネ「…………っ!?」



 女神「……っ


    …………あなたは、もうっ…………」



 女神「……もうっ、人間では……なくなって、いますっっ……!」



セレネ「…………っ…………!」



セレネ「……………………」



セレネ「…………

   

    …………いつ、から…………」



 女神「…………」



 女神「…………おそらく…………」



 女神「…………旧い世界で、彼女と私の…………」



 女神「……陰と陽の、女神の力を……吸収した、時から……」



セレネ「…………っ!


    ……そんなっ……前、からっ……」



 女神「…………


    ……あなたは……陰の女神の、力を吸収したとき……」



 女神「…………彼女の想いが、見えましたか?」



セレネ「…………!


    ……はい、見え……ました」



 女神「…………っ


    ……やっぱり……」



セレネ「……女神、様……?」



 女神「…………


    ……その時点で、おかしいのです……」



セレネ「…………っ!」



 女神「…………陰の女神は…………」



 女神「……彼女は、私が……切り離した存在……」



 女神「……切り離した時点で……


    私との繋がりすら……完全に、なくなっている」



 女神「…………だからこそ…………」



 女神「……世界の鏡は、黄色と黒色に……分かたれていた……」



セレネ「…………!」



 女神「……………………」



 女神「…………それに…………」



 女神「……あなたの吸収の力には……


    想いを、見る力は……ありません」



セレネ「…………っ!?


    …………ぇ…………」



 女神「…………


    …………旧い世界で、想いを見ていたのは…………」



 女神「……あくまで、受け継がれた記憶が……想い、が……」



 女神「……あなたの力の増加に、伴って……定着していった、だけ」



セレネ「……っ!


    …………それ、じゃ…………」



 女神「…………っ…………」



 女神「…………


    …………はい」



 女神「……繋がりがない、誰かの……想いを、受け取れるのは……」



 女神「……それはもう、私のっ……」



 女神「……っ……


    …………女神の力、なんですっ…………」



セレネ「…………っ!」



 女神「……っ……


    ……だからこそ、あなたは……」



 女神「……この世界に、影響を与えることが……できた」



セレネ「…………っ


    …………まさ、か…………」



 女神「…………灰色の、世界…………」



セレネ「…………っ…………!」



 女神「……っ……


    ……あれは……」



 女神「……吸収の力を、使いすぎたからでは……ありません」



セレネ「……っ!」



 女神「…………


    …………私と、同じ…………」



 女神「……っ


    ……私が、人間を……天使と悪魔に……」



 女神「……分けてしまったときと……同じっ……」



セレネ「……っ……!」



 女神「…………想いの暴走の……せい、ですっ…………」



セレネ「…………っ…………!


    ……想いの……暴走っ……」



 女神「…………


    …………あの、時…………」



 女神「……聖域の前で……彼女と対面したとき……」



 女神「……あなたは……


    あなた自身の心を……消そうと、した」



セレネ「…………っ」



 女神「……しかし、心が消えたくないと……


    反発をした結果……想いの暴走が、起きた」



 女神「…………灰色の世界に、変わった…………」



セレネ「…………っ…………」



セレネ「……っ!


    …………ならっ…………」



セレネ「……それ、なら……吸収した、影響はっ……?」



 女神「……………………」



 女神「…………吸収によって…………」



 女神「……陰の力が、増大したことによる……影響は……」


 

 女神「……あくまで……


    魔物の声が、聞こえるようになったこと……」



セレネ「…………!」



 女神「……そして……


    あなたの魔物が、生まれたこと……」



セレネ「…………っ!」



セレネ「……あの子、が……?」



 女神「…………はい」


 

 女神「…………

 

    …………あなたの魔物は…………」



 女神「……最初は、存在しなかったんです」



セレネ「……っ!


    ……ぇ……」



 女神「……この世界の魔物は……」


 

 女神「…………


    ……この世界における、陰の心を……」



 女神「…………もしくは…………


    陰の心が変化した、陰の力を……持つ者のみに……」



 女神「……現れるのです」



セレネ「…………!」



 女神「…………だから…………」



 女神「……あなたが、暴走した魔物を……止め続けたから……


    この世界の、陰の力を……吸収し続けたから……」



 女神「…………


    …………あなたの魔物は…………」



 女神「……彼女は、生まれたのです」



セレネ「…………っ…………!」



 女神「…………


    ……そして……」



 女神「……魔物の声が、聞こえるようになったのも……」



 女神「…………


    ……この世界における、陰の力が……増したから」



セレネ「…………っ」



 女神「…………


    …………この、世界では…………」



 女神「…………陰の女神の影響で…………」



 女神「……陰の心の、影響が強い……魔物と……


    特に強い……陰の心か、陰の力を持った者が……」



 女神「…………共鳴する…………」



セレネ「……っ……!」



 女神「……その共鳴によって……


    魔物の声が……聞こえるように、なったんですーー」

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