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女神の願い、ひとの答え  作者: しーぶる
<後編>~ひとの答え~
28/31

ーー第20章 「暖かな癒しが満ちるとき」ーー

------

……セレネとせれねは、聖域の奥へと進んでいく


時に立ち止まりつつも、ゆっくりと……


……確実に……再会へ、向かっていくーー

                   ------


セレネ「…………っ」



せれね「…………行こう」



セレネ「…………


    ……うん……」



セレネ「……………………」



せれね「…………


    ……もうすぐ、だよ」



セレネ「……っ!」



せれね「…………」



せれね「…………大丈夫」



セレネ「……っ……!」



せれね「……わたしとも……


    向き合える、私なら……」



せれね「……大丈夫、だよっ……!」



セレネ「…………っ!」



セレネ「……………………」



セレネ「……うんっ……!」



セレネ「…………ありが、とうっ…………!」



せれね「……いいよ」



せれね「…………


    …………わたしと、私…………」



せれね「……私たちで、支えあって……進んでいけば」



セレネ「……っ!」



せれね「…………それが…………」



せれね「……わたしと、向き合って……


    ここまで連れてきてくれた……」



せれね「…………私に、対して…………」



せれね「……わたしが……してあげたい、こと……だから」



セレネ「…………っ!」



セレネ「…………本当に……ありがとうっ…………!」



セレネ「……あなたがいてくれて、良かったっ……!」



せれね「…………うんっ…………!」




------

……そして、再会の時は来る……



……聖域の奥へと辿り着いた、セレネのもとへ……


懐かしくも、決して忘れることのない……暖かい声が届くーー

                          ------


 ■■「…………セレネ…………」



 □□「…………セレ、ネ…………」



セレネ「…………っ…………!!」



せれね「…………


    ……女神、さま……お母、さん……」



 悪魔「…………セレネ」



 女神「…………


    ……セレネ……」



セレネ「…………っ!!」



せれね「……………………」



 悪魔「…………


    ……久しぶり、セレネ」



セレネ「…………っ」



セレネ「…………おかあ、さんっ…………」



 女神「………………」



 女神「……お久しぶり……です」



セレネ「……っ!」



 女神「…………セレネ」



セレネ「…………めがみ、さまっ…………」



セレネ「…………っ…………」



セレネ「…………………………」



セレネ「……っ


    …………よう、やくっ…………」



セレネ「…………ようやくっ……あえ、たっっ…………!!」



 悪魔「…………っ!」



 女神「……っ!」



せれね「……………………」



せれね「…………


    ……よかった、ねっ……!」



せれね「…………私っ…………!」




------

……再会は果たされた


しかし、セレネには……まだ、やることがある



……彼女の答えを、示すために……


知らなくては……ならないことがーー

                   ------


セレネ「…………っ…………」



セレネ「……………………」



せれね「……私……?」



セレネ「…………


    …………ふぅ…………」



 悪魔「……セレネ……?」


 

 女神「……大丈夫、ですか……?」



セレネ「……………………」



セレネ「…………うんっ…………」



セレネ「…………大、丈夫…………」



せれね「…………


    …………私っ…………」


 

 悪魔「……………………」



 悪魔「…………セレネ」



セレネ「……っ!」



セレネ「……お母、さんっ……」



 悪魔「…………


    ……女神様と、私は……」



 悪魔「…………」



 悪魔「…………あなたの、答えを…………」



セレネ「…………っ!」



 悪魔「……受け止めるわ」



セレネ「……っ!


    …………ぇ…………」



セレネ「…………どう、してっ…………」


    

セレネ「…………知って……るの…………?」



 女神「…………


    ……ずっと、見ていた……からですよ」



セレネ「…………っ…………!」



 女神「……………………」



 女神「…………セレネの、ことを…………」



セレネ「……っ!」



 悪魔「…………


    …………そして…………」



 悪魔「……あなたのこともね~」



 悪魔「…………セレネの、魔物さん」



せれね「…………っ!」



せれね「…………わたしの、こともっ…………」



 悪魔「……そうよ~」



 悪魔「…………


    ……もうっ、ほんとに傷ついたんだから~」



セレネ「…………?」



せれね「…………まさ、か…………」



 悪魔「……うんっ、そのまさか」



せれね「……っ!」



セレネ「……?


    ……お母、さん……?」



 女神「…………もう」


 

 女神「……言いすぎですよ、悪魔さん」



 悪魔「…………ふふっ」



 悪魔「……すみませんっ、可愛くて……ついっ」



 女神「……まったく……」



せれね「…………」



セレネ「……?


    ……女神様、お母さん……?」



 悪魔「…………!」



 悪魔「……ごめんなさいね~」



 悪魔「……この子が、ずっと……


    大きな樹の前で……叫んでたから、ね」



せれね「…………っ!」



セレネ「……!


    ……ずっと……?」



せれね「……っ」



 悪魔「……うんっ、ずっと……」


 

 悪魔「…………


    …………セレネの……心を…………」



セレネ「…………!」



 悪魔「……素直な想いを、叫んでくれてたわ」



 悪魔「…………灰色の世界になっても…………」



 悪魔「……ずっと、ね」



せれね「…………っ!」



せれね「…………


    …………ごめん……なさいっ…………」



 悪魔「……!」



 女神「…………悪魔、さん」



 悪魔「……ああっ、ごめんねっ!」


 

 悪魔「……謝ってほしいわけじゃ、なかったのよっ……」



せれね「……っ!」



せれね「…………?」



 悪魔「…………


    ……むしろ、感謝してるの」



せれね「…………っ!


    …………感、謝…………?」



 悪魔「…………うん」


 

 悪魔「…………


    ……セレネの想いを……」



セレネ「…………!」



 悪魔「…………苦しみ、を…………」



 悪魔「…………


    ……私たちに、伝えてくれて……ありがとう」



せれね「…………っ…………!」



 女神「……私からも……


    本当に、ありがとう」



 女神「…………


    …………あなたのおかげで…………」



 女神「……セレネの幸せを……


    想いを……知ることが、できました」



セレネ「…………っ!」



せれね「…………


    …………わたしの……おかげ…………」



 悪魔「…………うんっ!」



 悪魔「……あなたの、おかげよ」



せれね「…………っ!」



 悪魔「……あなたがいてくれて……」



 悪魔「…………本当に、良かったっ…………!」



せれね「……っ!」



せれね「……おかあ、さんっ……」



せれね「…………おかあさんっっ…………!」




------

……せれねは、悪魔に抱き着いた



……その光景は……


まさに、過去にあったもの……


……幼いセレネと悪魔の……暖かな、抱擁だったーー

                      ------


 悪魔「……!」



 悪魔「…………ふふっ」



 悪魔「……よーし、よしよ~し」



せれね「……っ


    …………おかあ、さんっ…………!」



セレネ「…………っ!」



セレネ「…………


    …………よかった、ねっ…………!」



セレネ「…………っ…………」



 女神「……………………」



 女神「…………セレネ」



セレネ「……っ!」



セレネ「…………女神……様っ…………」



 女神「…………」



セレネ「……女神、様っ……?」



 女神「…………っ


    …………セレネ、も…………」



セレネ「……?」



 女神「…………セレネも、来て……くれませんか…………?」



セレネ「…………?」



 女神「……っ


    ……私に……抱き着いてっ……」



セレネ「…………!」



 女神「…………


    …………あなたの、暖かさを…………」



 女神「…………私……にっ…………」



 女神「……っ……」



 女神「……感じさせて、くださいっ……!」



セレネ「…………っ!


    …………女神、様っ…………?」



 女神「…………


    ……お願い……できます、かっ……?」



セレネ「…………っ…………!」



セレネ「……………………」



 女神「…………セレネっ」



セレネ「…………っ!」



セレネ「……女神、様っっ……!!」



 女神「…………!」



 女神「…………セレネっっ…………!!」




------

……聖域の中は、暖かで柔らかな癒しに満ちていた


その中心にいるのは……抱き合う二組のシルエット……



……黒い翼をもつ者同士と、翼をもたない者同士……



……その二組の抱擁は、とても……暖かかった




……そして、抱擁の中で……女神は、セレネに語り掛けるーー

                          ------


 女神「…………」


 

 女神「…………セレネ」



セレネ「…………!」



セレネ「…………女神、様…………?」



 女神「…………


    ……私と、悪魔さんは……」



 女神「…………ずっと…………」


 

 女神「……この世界でのあなたを……見ていました」



セレネ「……っ……!」



 女神「…………だから、双子の姉妹…………」



 女神「……シーアと、クロハのことも……」



セレネ「…………っ!」



 女神「…………


    …………そして…………」



 女神「…………あなたの、苦しみも…………」



セレネ「……っ!」


 

 女神「……あなたの歩んできた道も……知っています」



セレネ「……っ……」



 女神「…………っ…………」



 女神「……………………」


 

 女神「…………


    …………本当に、ごめんなさいっ…………」



セレネ「……っ……!」



セレネ「……女神、様っ……?」



 女神「…………これは…………」



 女神「……私と、悪魔さんの……謝罪です」



セレネ「…………!


    ……女神様と、お母さんの……」



 女神「……………………」



 女神「…………


    …………あなたを…………」



 女神「……独りに、してしまった……こと」



セレネ「…………っ!」


 

 女神「…………あなたの、想いを…………」



 女神「……ちゃんと……聴いてあげられなかった、こと」



セレネ「……っ」



 女神「…………なにより…………」


 

 女神「…………


    ……あなたの幸せを、勝手に決めてしまった……こと」



セレネ「…………っ…………」



 女神「…………本当に、ごめんなさいっっ…………!」



セレネ「……………………」



セレネ「…………っ!」



セレネ「…………めがみ……さまっっ…………!!」



 女神「……っ!


    …………ごめんね、セレネっ…………」



 女神「…………っ」



 女神「……本当にっ……ごめん、ねっっ……!」



セレネ「……っ


    …………めがみさまっっ…………!!」




------

……そして、女神は……セレネにお願いをするーー

                     ------


 女神「…………っ…………」



 女神「……………………」

 


 女神「…………セレネ」


 

セレネ「……っ……?


    …………女神、様っ…………?」



 女神「…………お願いが、あります」



セレネ「……っ!


    …………お願、いっ…………?」



 女神「…………


    …………はい」



 女神「……………………」



 女神「…………


    …………あなたの…………」



 女神「……あなたの、答えを……聴かせてください」



セレネ「…………!」



 女神「…………今度は…………」



 女神「……ちゃんと……知りたいことも、教えますから」



セレネ「……!」


 

 女神「……あなたの想いを……聴きますから」



セレネ「……っ……」



 女神「…………


    …………だから…………」



 女神「……私の願いに対する、あなたの答えを……」



セレネ「…………っ!」



 女神「…………


    ……あなた自身の考えで、歩んできた……道で……」



 女神「…………その道の先に、見つけた…………」



 女神「…………あなただけの……答えを…………」



セレネ「……っ!」



 女神「……あなたの答えを、私に……示して、くださいっーー」

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