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94話 夏休みと最後のイベント

「やばい...」


 夏休みは残り3日を切った、今年の夏は色々合って物凄く濃い夏休みを味わった。

みんなでゲームしたり、海に行ったり、花火したり、夏祭りに行ったり、そして彼女達が出来たりして楽しかった。


俺の青春の1ページは、彼女達によってズッシリ埋められて居たのだが、今俺が持ってるノートは真っ白だった。


「...どうしよう」


 机の上に置かれてる、大量の夏休みの宿題を見つめて、絶望を味わって居た。

応募ハガキを書くために、バックからペンを取り出そうと開けたら、宿題の事を思い出したのだ。


あれ?夏休み中俺ペン持ったっけ?


「う〜ん」


 量的に残り3日間で間に合うのか?と思いながら思い詰めて居た。

俺が選んだ選択は、夏休みの宿題を綺麗に揃えて見なかった事にした。

気分転換に、リビングに向かうと。


おや?


 何故かリビングの食卓のテーブルにて、灯里と七海が少し真剣な面になって居たのだ。


「お前らどうしたんだよ?」


「ちー、どうしよう。あたし夏休みの課題一切やってないわ」


「...俺もだよ」


 せっかく忘れようとしたのに、七海が思い出させてくれた。


「灯里はどうしたんだ?」


「わ、私もです。遊びすぎで普通に忘れてました」


「マジか...」


 優等生かつ真面目な灯里が、宿題を一切やってないとか前代未聞だな。


「...ち、千秋君みたいに燃やせば何とかなりますかね?」


 確かに灯里なら、信頼を得てる教師達に信じられると思うが、辛いのは嘘をついてしまってる灯里になるがな。


「お前、どんどん不良生になってないか?」


「千秋君に染められた証拠ですね」


 おっと、俺のせいにするのか...まぁ、でも俺に染められたと言われるとなんだか嬉しいもんだな。


「灯里は今のままが魅力的だぞ。真面目な所が好きだからね」


「千秋君...」


 朝からの暑いイチャイチャに、七海は暑苦しいと俺ら2人を見ていた。


「朝から暑いよ...」


「七海も七海で、その荒々しい性格が好きだぞ」


「それは、褒めてるのか?まぁ、でもありがとう」


 七海は白い歯を見せてニカッと笑った。

すると、リビングに楓と愛香の2人が入ってきた。


「あれ、お兄ちゃん達。どうしたの?そんな集まってて」


「いや〜、宿題やってなくてね。あはは」


「え?まだしてないの?後3日なんだから、間に合わないよ?」


愛香はまた夏休みの宿題を終わらせて無いことに、仕方なそうに笑っていた。


「愛香達はどうよ?」


「全部終わってるよ?」


「何週間前に終わらせた」


「「「え?」」」


 ほとんど一緒だったのに、愛香と楓が夏休みの宿題をいつの間にか終わらせていた事に、俺たち3人は驚いた。


「俺らずっと、遊んでたよね?」


「そんなの、寝る前にとか、空いた時間にちょくちょく終わらせてるよ?」


 どっかの2年の学年1位さんと偉い違いだった。


「なんなら、みーちゃんも終わらせてるし。灯里先輩とか七海先輩もそうですよね?」


おお、やめてやれ。七海と灯里の泳いでる目を見たまえ。特に灯里なんて、同じ学年1位なのに、ここまで違うと、汗をダラダラ流してるぞ。

 

 楓達は、灯里達の反応を見て、あれ?もしやっと言葉を漏らしていた。


「百歩譲って七海先輩はわかります」


「おい、それどう言う意味だ!」


「灯里先輩...もしかして終わらせてないのですか?」


 灯里は壊れたロボットの様に、コクコクと頷いていたのだ。

この3日間は久しぶりのペンを持ち、課題を終わらせ組の3人と暇な2人が、俺たちの3人の課題を終わらせる事を手伝ってくれた。

これにて、夏休みは終わりです。

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