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91話 夏休みと夏祭り⑧

愛香は優しく微笑みながら、話を始めた。


「お兄ちゃん、好きだよ。兄としてじゃなく、千秋として好きです。重いと思われるけど、私ねお兄ちゃんと過ごしてると、気付いたらお兄ちゃん以外の事が考えられ無くなっちゃった。家族以外と関係になりたい、私は兄妹としてじゃなく恋人としてお兄ちゃんと過ごしたい」


 ふーっと、一呼吸を吐いて美音と入れ替わった。美音は普段目を逸らして話すが今は俺の事だけ逸らさず見つめていた。


「ちーちゃん先輩。いや、ちーちゃん好きです。笑ってる貴方が好きです。優しい貴方が好きです。楽しく一緒に居る貴方が好きです。少しえっちな貴方が好きです。逆に嫌いな所が見当たらないです。全部全部、貴方の全てが好きです!わたしは、貴方と特別な関係になりたいです」


 両手を胸の前で握りしめて一歩後ろに下がった、次はシャルロットが後ろに腕を組んで前に出てきた。


「ちいき、好きだよ。えへへ、少し恥ずかしいな。ちあきには凄く感謝してるの、私にハンバーガーって食べ物を教えてくれた事、バーベキューの楽しさを教えてくれた事、そしてボクに恋を教えてくれた事。最初は、許嫁って言われた時は怖かったけど。今じゃ、すごく嬉しい。ちあき好きだよ」


...許嫁?何それ?


小さな微笑みを作りながら紗奈に目線を送って、シャルロットは紗奈と入れ替わった。


「千秋様、好きです。この中で千秋様と過ごした時間だと1番少ないです。ですが、貴方の事を見てると、ずっと隣にいたい、失いたくない、離れて欲しくないそして、千秋様に私の色々なものをあげたいと言う感情が芽生えて来ました。私の笑顔が好きとおっしゃってましたが、私も千秋様の笑顔が好きです。」


紗奈が言い終わると、みんなが一歩前に出て


「「「「「「大好き!愛してる、付き合って下さい」」」」」


「...そうか、そうだったのか」


俺はやっと告白されてるんだなっと、実感した。

正直、7人同時に告白されてる事に驚いている。目を見れば分かる、冗談でも揶揄ってる訳では無い。


「俺もみんなが好きだ」


そう、やっと気付いたんだ。最近、彼女達と一緒に居ると心が温まってる事、楽しい事、そして苦しい気持ちは全部、恋だったって事。

 

「...俺もお前達と凄く楽しかった。最初は騒がしい奴らだと思ってたけど。日々日々に楽しく感じてた、ずっと一緒に居たいと思った。独身欲が強いって思われるけど、誰にも渡したくない、その笑顔を俺以外の奴に他の奴に見せて欲しくない。俺の傍から離れて欲しくない、死ぬまで一緒に居たい」


 そう言うとみんなはニヤニヤと笑っていた、思い返すと彼女達の事が物凄く好きになってた。

楓も灯里も七海も愛香も美音もシャルロットも紗奈も、何もかもが好きになってた。


俺は覚悟を決めて、心の中で答えを出した。

 あとはこの答えを彼女達に伝えるだけだ。


「――――俺はみんなの事が好きだ。だからこそ、俺は誰とも付き合わない」


「「「「「「え?」」」」」」」

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