表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/112

90話 夏休みと夏祭り⑦

「んー?どうしたんだ?」


 何故かみんなは、俺の方を何か覚悟でも決めたかのような力強い目で見ていたのだ。

これから、何が始まるのかと、俺は少し不安を覚えていた。


「ごめんね〜、直ぐに済むと思うから」


「ちーちゃん先輩、気楽でいて下さい」


「お、おう」


 まじで何が始まるのか、俺はどんどん怖くなってきた。

すると、みんなは同時に一呼吸を終えて、同時に俺の名前を呼び始めた。


「ちー君」「千秋君」「ちー!」「お兄ちゃん」

「ち、ちーちゃん先輩」「ちあき」「千秋様」


「は、はい。な、なんでしょう?」


「「「「「せぇ〜の!!」」」」」


「え?マジで何が始まるの?」


「「「「「「貴方の事が、大好きです!!」」」」」


「.........ほぇ?」


 いきなりの言葉に俺は、人生で出した事がない情けない声が出てしまった。

目を見開き、俺は開いた方が塞がらず、『あなたのことが、だいすきです』の言葉が耳に焼き付いていた。


「ど、どゆこと?」


 言葉の意味は分かるが。思ったより混乱していて、俺の頭はその言葉を理解出来なかった。


「えーー、だから私はちー君の事が好き」

「私も貴方の事が好きです」

「あたしは、ちーの事が好きだ」

「昔からずっと、お兄ちゃんの事が好きだよ」

「ちーちゃん先輩が好きです!」

「ちあき〜好きだよ」

「私は千秋様の事が好きです」


「....え?うん、はい。ん?」


呆けている俺を無視して、7人は何かを話し始めた。

最初は楓が一歩前に進んだ。


「じゃ、まずは私からね。ちー君、改めて好きです。ん〜、いつから好きになったかは、覚えてないけど。気付いたら、貴方の事を目で追ってたの。ちー君の横顔を見てると心がドキドキする。...まだ、言いたい事が沢山あるけど、みんなを待たせるのも悪いし。最後に言うよ好きです」


楓は一歩下がって入れ替わる様に、灯里が出てきた。


「えーこほん。私は早乙女千秋の事が好きです。正直、最初は貴方の事が嫌いでした。ですが、貴方の事を知るとどんどん好きになって来ました。私は貴方からずっと一緒に居たいと言われた時は気付きました。私も貴方とずっと一緒に居たいと思いました。だから、好きです。付き合って下さい」


言い切ったと、灯里はスッキリした様な顔になった。

 そして、入れ替わるより七海は恥ずかしそうに目を逸らしていた。


「あー、なんだ。ちょっと、恥ずいけど。あたしが思うよりお前の事が結構好きだよ。多分一目惚れだったと思う。あたしは男と、言うのがあまり好きでは無いけど。何故かちーだけは全然悪い気がしないんだよ。あまり上手い事が言えないけど、これだけ言うよ好きだ」


 七海も言い切ったぞっと、嬉しそうに笑って。次は愛香と入れ替わって言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 全員並んでの告白っていい ヒロイン同士思いやりながら ちゃんと自分の想いを伝えてる [一言] はじめましてm(_ _)m 前話迄の流れから ある程度予想はしていましたが 今回その予想を上…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ