84話 夏休みと夏祭り
「ちー君、似合うかな?」
楓は青い生地に、白の花柄の浴衣を着て、俺にクルっと周りを見せて来た。
「めっちゃ似合う」
「えへへ、ありがとう」
俺はお世辞でもない、心から思ったことを伝えると、楓は嬉しそうに笑って居た。
「ちー、あたしのはどうよ?」
「千秋君、私のも見て下さい」
俺は声をする方を見ると、七海は黒の生地に赤い花の柄の浴衣とポニテの灯里は、白の生地に赤の花と緑の葉っぱの柄の浴衣を着ていた。
2人が並んで立つと、あまりにも美しさに俺は息を呑んでしまった。
「2人とまで凄い、美人だ」
「び、美人...」
「ち、千秋君、またそうやって...」
2人は、俺から美人と言われた事に恥ずかしく赤くなった顔や両手で隠して居た。
次には、愛香と美音が出てきた。
愛香は髪を肩までストレートに落として居て、白い生地に紫陽花の柄の浴衣を着ていた、美音は同じく白の生地に猫と紫とピンクの花の柄の浴衣を着ていた。
2人とも、灯里や楓達に負けないぐらい、眩しかった。
そして、最後にシャルロットと紗奈が着替えが終わって、部屋から出てきた。
シャルロットは銀髪の逆の色の真っ黒な浴衣に赤い帯を着ていた、その上に白い生地と花の柄の羽織を着ている。
最後の紗奈は髪を束ねて、ひまわりの簪をつけていて、白多めの生地に、青い波の様な線の上に、黄色の花が流れてる様な柄の浴衣を着ていた。
「よ、4人とも凄い似合ってるよ」
やばい、いざ7人がそうも揃うと、目が!!焼け死ぬ!
俺は7人の浴衣姿を見て、あまりに美しく言葉を失ってしまった。
「正直驚いたよ、みんなの浴衣姿が凄く可愛いし、一人一人の浴衣の柄がみんなに合ってて、すげ〜美人だ」
「「「「そ、そうなんだ...あ、ありがとうね」」」」
ん?褒めたら無かったのか?なんやら、みんなして俯いてるぞ?
もっと、褒めるべきか?いや、これは一人一人に伝えるべきだな。
「楓はその青い浴衣と、似合いすぎて可愛いよ」
「う、うん」
「灯里のは、あまり浴衣は派手じゃないけど、灯里らしいく似合ってて、凄い美人だ」
「は、はい。ありがとうございます」
「七海はいつも明るい色の服を着てるけど、暗い感じのも似合ってて好きだな」
「ふ、ふーん」
「愛香はいつもとと、違う髪型で可愛すぎて正直驚いたよ」
「へ、へぇ」
「みーちゃんは、猫の柄と似合ってるし。いつも、可愛いけど浴衣姿だと、いつも以上に可愛いよ」
「ううぅ」
「シャルは、その銀髪の反対に黒のチョイスはシャル自身をいかしてて、可愛い」
「あ、ありがとう」
「紗奈のその髪飾りが凄く良い。少し子供らしいかと思いきや、紗奈の大人らしい女性って感じだから、子供らしさより、美人な大人って感じだな」
「...そ、そうですか」
俺は思った事をすべて伝えられた事に、満足していたが。
灯里達は何故か、無言で俺は目すら合わせず俯いてるいたのだった。




