83話 夏休みと女子会議
変更点
七海の一人称をこの話から
「私」→「あたし」に、変更いたします。
美音の一人称をこの話から
「私」→「わたし」
「うう、ん?」
俺は目を覚ますと、何か体の上に乗っているような感覚がした。下を向くと、布団が膨らんでいたのだ。
俺は恐る恐る布団をめくると、そこにはシャルロットが俺の体を抱き枕代わりにして、寝ていたのだ。
「...なんで?いるの。お〜い」
俺はシャルロットが何故ここに居るのと訪ねるために、体を揺らして起こさせた。
「ん〜、なぁに?」
「シャルさん?何故ここで寝てるのでしょうか?」
「ん〜、多分部屋間違えた」
「ほーう、なるほど....」
どうやら部屋を間違えたらしいのでしょうがない、部屋が向かい側や隣同士なら、百歩譲って間違えると思うが愛香の部屋を挟んでいるのだぞ?...流石に間違えるのか?いや、シャルロットなら、やりかねないな...うん
そもそも、シャルロットと紗奈の部屋には、ベッドが二つあるので、部屋に入って来ても気付くのでは?...うん、考えるのをやめようか。
「じゃ、自分の部屋に戻ろう?」
「...うるさい、ボクまだ寝ていたい」
「...はい、おやすみなさい」
うるさいといわれたので、俺たちは二度寝をしたのだった。何時間後に、俺を起こす為に灯里が入って来た時は大騒ぎになっていたのだ。
★☆☆☆☆
今日は特にイベントは無く、俺はすぐに部屋に入って、漫画などを読んでいた。
その間、紗奈たちの部屋で女子会議をしてる事なんて、知る由も無かったのだ。
「はいはい!注目です。これから、第一回女子会議を始めようと思います。司会は私、成瀬灯里が務めさせて頂きます」
第一回女子会議の開始の宣言した時は、みんなから拍手の嵐が降りかかったのだ。
「もう、皆さん眠そうなので、単刀直入に言います。そろそろ、千秋君に告白しません?」
そう言った時、楓たちはウンウンと頷いていた。
「正直、早くあたしらが告白しないとあいつ、どんどん惚れさせるからな」
七海の言い分に、みんなは再びウンウンと頷いていた。
良い例としたら、楓と愛香でハーレム計画を企んでから、灯里、七海、シャルロット、紗奈などが増えていった。
美音は、中学の時から少し気になるって愛香に言ったことがある。
「次にさ、ちー君と夏祭り行く約束したじゃん。その時に告らない?みんな、一緒で...」
早く告白しようと言ったものの、いざ告白すると言われるも、灯里たちは頬を赤らめせて、体をモジモジとさせていた。
「わ、わたしは賛成です」
美音の発言から、次々とみんなも手を挙げた。
「そうだよな。早く告白しないと、もしかしたら、他の女にちーを取られちゃうかもしれないからな」
「そうですねよ。夏休み挟んで良かったです。体育祭が終わってから、千秋君を狙う女性の方が増えましたからね」
実は最強リレーでの、千秋の活躍で近づきたい女子生徒が多かったのだ。
しかし、それに気づいた灯里たちは、雰囲気でそれを牽制していたのだった。
ちなみに、これは潤にしか分からない事だが、体育祭が終わってから、何人かの女子生徒に千秋の事を聞いてくる者が多かった。
「へぇ〜そんな事があったのですね」
紗奈とシャルロットに、体育祭の出来事を詳しく説明した。
愛香は、女子会議の風景を見ていたら、ある事に気づいてしまった。
「...あれ?桜坂高校の6大美女、全員揃ってない?」
実は紗奈は一年の時に、五大美女の1人だったのだ。
2年になる前に、すぐに居なくなってしまったので、2年生と3年生にしか、存在を知られて居なかった。
紗奈が五大美女の時に、3年生に1人いたが、愛香と入れ替わりとなって、そこから美音が入って今の六大美女が完成した。
そもそも、六大美女を広めたのは、学校の灯里達のファンクラブなのだ、正直本人たちは恥ずかしいからやめて欲しいと思っている。
「んじゃ、お兄ちゃん告白作戦は来週の夏祭りだね!」
「「「「賛成!」」」」
第一回女子会議は、愛香の〆でお開きとなった。
物語が大きく動き出すのは、来週の夏祭りかも知れない。




