71話 夏休みと買い物
「暑い〜」
「我慢して下さい」
俺と灯里と楓と七海と愛香と美音の6人で外に出かけて居た。
家の中でバーベキューパーティがしたいと、愛香からの提案があったので、そのバーベキュー用の買い物をしていた。
「千秋君、バーベキューコンロってこれにします?」
「...灯里さん?それは大きさ的に家に入らないし...多分それ、外用かと」
灯里が示したバーベキューコンロは、外で使う大き目な奴だった。俺たちは家でやるので、家用のバーベキューコンロが欲しい。
見た目が気に入ったのか、どうしても物欲しさな目で見つめて来た。俺もあまりにも可愛いさについ甘えてしまい、これで良いのでは?っと脳内によぎった。
「灯里先輩、これはどうですか?見た目的には一緒ですよ」
「わー、可愛いです」
愛香は先程のバーベキューコンロの結構小さめのものを持ってきた。
そして、コンロをショッピングカートに入れて。
すると、灯里は周りの視線が気になり始めた。
「何か私達見られてません?」
「灯里も気付いたから、何か私達すげ〜見られてるよな」
「...お前らが可愛いからだろ?ナンパされるじゃね?」
千秋がいきなり自分達の事を可愛いって言われるて、油断も隙もないんだなっと七海達は思った。
「...ナンパされたら、どうする?」
「殴る?」
「大事になるだろう。そこは、俺の恋人だと嘘をつけば良いんだよ」
「へぇ〜、今度やってみるよ」
七海からのナンパ撃退法をアドバイスを教えてもらった。
そして、コンロを買って次は食べ物のコーナに向かって行った。
「お肉お肉は...ん?」
すると、俺たちはスーツ男の集団が目に入った。
一瞬村雨会の者だと思ったが、顔を見てみると日本人もいるが殆どは外国人顔だった。
「お兄ちゃん、あれ大丈夫かな?何か囲まれてるよ?」
愛香の言う通り、2人の女性を囲んでいた事に気づいた。
ブルーブラック系髪色のの女性が少し困った表情をしてるのがわかった...ん?何か見た事あるぞ?
そして、隣の方は物凄く目立つ銀髪の女の子が...シャル!!
千秋とって、見知った顔がそこに居たのだ。
流石に知り合いが目の前で困って居たのなら、助けるべきだと俺は思った。
「...ちょっと、行ってくる」
「「「え」」」」
俺はスーツの集団の所に向かって行った。
スーツ男はブラックブルー系の髪色の子に触ろうと、俺はその腕を掴み止めた。
「悪いが、この子は俺の知り合いだ。ナンパなら、ほかに当たってくれ」
この後俺たちは、勘違いのオンパレードになる事を今の俺には知る由もなかったのだ。
★☆★☆☆
「お嬢様、何が食べたいのですか?」
「う〜ん、分かんない。ちあきが食べてた同じ奴〜赤と黄色と」
シャルロットは、ワックのハンバーガーを食べたいがどうしても名前が思い出せなく、覚えているものを言った。
「...赤色と黄色の奴?...オムレツでしょうか?」
「それ、手で食べる奴?」
「...頑張れば行けるかと」
紗奈はシャルロットが食べたいものが分からず、非常に困った表情になって居た。
紗奈は、シャルロットが言っている食べ物が分かるかと視線を送ったが、みんな首を横に振って居た。
「紗奈様、シャルロット様が言っている特徴のものを片っ端買うべきでは?」
「そうですね。赤色と黄色ならすぐに見つかるはずです」
赤と黄色の色をした食べ物を探せば簡単と言って居たが、シャルロットが上げた特徴は、食べ物ではなく店の色だった。
紗奈が、シャルロットが食べたいものの特徴を詳しく聞いて、メモしたものをスーツ男達に渡すと、横から手が洗われる様に出て来た、スーツ男の腕を掴んだ。
「悪いが、この子は俺の知り合いだ。ナンパなら、ほかに当たってくれ」
どうやら、千秋は紗奈にスーツ男が触れようとか勘違いをしていたのだ。
スーツ男は、シャルロット達を狙うものだと勘違いしてしまい、千秋の事を鋭い目で睨みつけた。
「離せよ」
「なら、お前らがシャルから離れろよ。今時、ナンパしてんじゃねーよ」
「...は?」
スーツ男は、いきなり自分のオールバックヘアーを馬鹿にされたと勘違いして、この少年にイラつきを覚えた。
「お前に、関係ないだろ?」
「大有りだよ...あ!」
俺は七海から教えて貰ったナンパ撃退法を、ここで繰り広げた。
シャルと紗奈の肩を掴んで、ナンパ野郎にこう伝えた。
「俺の女にちょっかい掛けるなよ」
この言葉により勘違いオンパレードは、加速した。




