表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/112

66話 夏休みと真実①

「ねぇ、千秋君どこに行くの?」


「あとちょっとで着くよ」


「ちー君、あの屋敷広そうね」


空気が重かったので、何か話題を上げて場を和ませようと、目に入った大きな屋敷を指した。

美音は楓の戦略に気付いて、自分も何かやろうと決めた


「そ、そうですよね。この壁とか長いですね」


何百メートルも伸びてる壁を見て、驚いていた。

俺は屋敷が気になるのかと?2人に訪ねた


「中が気になるのか?」


「うん!」「はい、」


「良かったな、その夢が叶うよ」


「「え?」」


「はい、着いたよ」


 千秋に案内された場所は、先程の大きな屋敷に入る、大きな門の前にたどり着いた。

門の横には、村雨会と書かれており、門の前の駐車場には100高い黒いベンツが停められている事に気づき。

この屋敷は何の屋敷か、灯里達は気付いた。


「千秋君!千秋君!ここヤクザさんの家じゃないの!」


「わーわー」


灯里は涙目になりながら、俺の体を強く揺らした。

俺は恐る恐るある方を、灯里に訪ねた。


「灯里は極道者は怖いか?」


「そんなの当たり前じゃないですか!」


「...そうか」


 灯里の回答に何故かショックを受けて、千秋は肩をすくめていた。


「灯里もし無理なら、ここで待ってても」


「何を言ってるのですか?確かにヤクザさんは怖いです。でも、それ以上に千秋君から離れるのが怖いのですよ!私は千秋君と一緒に居たいです」


「そうなんだ。なら行こうか」


「あいつ、マジか」


 誰からどう見ても灯里からの告白なのに、その意図を千秋が気付いていなかった事に、七海は言葉をこぼしていた。

俺は潜戸を開けて、中に入って行った。


「あれ?鍵とか閉めないのでしょうか?」


「極道の屋敷に、泥棒が入ると思うか?」


「...言われてみれば」


「あ?」


 屋敷の庭に誰かが入って来た事に気づき、門番のおっちゃん達は俺達の所に近づいた。

あまりにも怖い顔に、灯里達は俺の後ろに隠れてしまった。


「おい!お前らの顔で怖がってんじゃないか!」


「ちょっと、ちー!流石にそれはやばいって!」


七海はヤクザに対して舐めた態度にビックリしていた。


「ん?...わ、若!!お帰りでしたか!」


「何?!若ですと!今日はどう言う御用件ですか?」


 俺だと気づき、いきなりヤクザ達がペコペコしだした事に、灯里達は驚いていた。

楓と愛香は千秋の正体が少し気付いた様だ。


「お前らは馬鹿だから、話にならない。今屋敷に誰が居る?」


「兄貴...と、龍馬(りょうま)さんに虎近(とらちか)さんに、亀太郎(かめたろう)さんに、鶏唐(とりから)さんが居ますよ。」


「ああ、ごめん聞いた俺がバカった」


 ピックアップされた名前にまともな奴が居なくて、俺は頭を抱えてしまった。


「ま、正俊はいないのか?」


「カチコミだ!って他の島の所に行ってしまいました」


タイミング悪!


「いや、もう吾郎ちゃん呼んで。あと、ジジィも客の間に来いって伝えろ」


「はっ!」


門番の1人が屋敷の中に走って行った。

 灯里達は、ヤクザに命令口調で喋っていた俺に何者だと気になっていた様だ。

そのまま、俺の案内で屋敷の客の間に向かって行ったのだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ