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61話 夏休みと問題発生11

千秋ファミリーの正体があらわになります。



「なぁ、千秋の奴大丈夫かな?」


ミズキは1人で廃墟に残って行った千秋をずっと心配していた。すると、フード男はミズキの肩に手をポンっと置いてグッドサインを送った。


「...てか、お前誰?」


「俺だよ!」


フードから出てきた顔は潤だった。

 潤から聞いた話だと、部活帰りの時ミズキ達がゲーセンの前で襲われるの見て、深刻そうな顔でどこか行ってしまった事を見て、心配して千秋に連絡を入れたらしい。


そして、潤は後からミズキ達の後を追って千秋に報告をしていたのだ。

それを聞いて、蓮は納得したような表情になった。


「だから、千秋の奴ここに来れたのか」


「...また、千秋君に助けてもらったね」


「「「「そうだよな」」」」


千秋の戦いを見て、大智は言葉をこぼしていた。


「あいつは凄いよ。千秋が来ただけであの人数に勝ったんだぜ?...本当、俺は情けないよ」


 自分の情けなさに大智は肩をすくめた、そんな大智の肩に無言で千寿は手をポンっと置いた。

すると、目の前から何十台の黒いベンツがこちらに走ってくるのを目撃した。


「うおー、凄い車の量だな」


潤は車の量に少し驚いてしまった、みんなは車が向かう先を見ると廃墟の病院だと感じたのだ。

蓮はふとある事が頭をよぎった。


「...あれさ、もしかして千秋関連?」


「...まさかー」


真斗はそれはないでしょうっと、笑っていた。


「でも、中に乗ってた人達さっきのヤクザさんと同じ服装してたよ?」


「...ねぇ、千秋ってさ何者なんだろうね?」


「あいつ、自分の事あまり語らないからな」


みんなは、少し千秋の事が気になっていた。


☆☆☆☆☆


「若!」


「誰が、若だ!」


 飛び出すように部屋に入っていて、俺の事を若と呼んだ事に強く否定した。

次々と黒服のスーツ達が入ってきたのだ。


「若、よくご無事で...」


スキンヘッドに目に傷がある男の名前は吾郎。

 村雨会の中で格好上位に偉い人物になる。


「それで、その額の傷は誰からですか?」


泣いていたと思ったら、俺の額の傷を見て般若のように顔色が変わって行った。

あ、流石にこれは加藤が殺されそうな勢いだと知って話を誤魔化した。


「あのさ、吾郎ちゃん?あまり下の者の奴らに教育届いてないんじゃない?」


「面目ありません!」


ある程度電話で伝えていた、吾郎は自分の教育不足に深く反省をして、俺に綺麗な土下座をしだした。

 先程の極道者の5人はその光景を見て、俺が只者じゃないと知って震えが止まらなくなって居た。


「まぁ、今日は俺だったら良いけど、カタギの奴らに迷惑掛けたらジジイに怒られるのは、お前なんだぞ?」


「はい...」


ゴツイゴリラみたいな体型のおじさんが、猫のように体を丸くして、申し訳なさそうに頭を下げたり上げたりしていた。


「んで、その自殺死亡者の5人はどちらに?」


吾郎がそう言った瞬間、男5人はプルプルと震えていた。


「いいって、俺がもうヤキいれたから、許してやれ」


「ですが...」


「おい、吾郎ちゃん。あまり、面倒な事は嫌いなんだよ?2度も言わせんな」


「はい」


 俺はすぐに帰りたく、話が進まないと吾郎に威圧的な態度で話した。


「誰か家に送ってくれよ」


「では、私が」


「いえいえ、私が」


「静まれ!この兄貴である、俺が若をお迎えする!」


「こういう時だけ、アニキ権限を使わないでくださいよ!」


「うるせぇ!!」


「「「「ぶーぶーぶー」」」」


あいつ、本当に偉いのか?


「てか!誰でも良い!正俊(まさとし)は居ないのか!あいつが1番まともだ!」


「ここにおりますぞ」


すすっと幽霊のように、俺の背後から現れた。

そして、俺は正俊の車に乗りそのまま家に帰って行った。


「あ、兄貴、あの子は?」


5人の極道者が千秋の正体を恐る恐る聞いてきた。


「お前らはとんでもない奴に手を出したんだぞ?若が許したから良いけど。あの方は親父の孫だ」


「「「孫!!」」」


「ああ、親父の亡き娘の村雨京子の息子だ。ちゃんと次は覚えとけ、若頭の村雨千秋。いや、今は早乙女千秋か。ちなみに、親父さんは孫を溺愛してるからな、この事を知れたらお前らどうなるのやら」


「「「「ひぃぃぃ!」」」」


5人は何をされるのかと、抱き合い悲鳴をあげていた。


これで、長い長い夏休みと問題発生が終わります。次からはちゃんと恋愛小説に戻します。

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