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32話 妹と放課後デート

木曜日の放課後になり、愛香からメールが届いた。


愛< お兄ちゃん!どこ集合にする?

千< 教室に向かいに行くよ

愛< 分かった


「...うーん、潤。部活行く前にちょっと着いてきてくれないか?」


「構わんぞ?なんでだ」


「愛香を迎えに行くために今から1年3組に行くんだ」


「成る程。了解」


 俺1人で行ってしまうと、また一年のサッカー部員の陣と問題を避ける為に、潤を付き添いにさせた。

俺は1年3組の前に立ち、中の様子を覗いた。


 友達と楽しく喋って居た愛香が、俺が来てる事に気付いて、友達と挨拶を交わしてから、バックを持って俺の所に走って来た。

教室から一緒に出る時、奥で陣が睨みつけてる事に気付いたが無視した。


「すまんな、ありがとな」


「親友の頼みだ、それに最近あいつは調子に乗ってるからな」


「そうなのか」


「気を付けろよ?あいつ裏でコソコソとしてるからな」


 どうやら陣は、裏で誰かと会っている噂が潤の耳に入っていたのだ。もしかしたら、俺に対しての復讐かもしれないと忠告した。


「忠告感謝する、部活頑張れよ」


「おう」


お互い手を振ってその場で別れた。


「お兄ちゃん!ショッピングモールに行こうよ!」


「良いよ」


☆☆☆☆☆


ショッピングモールに、歩きで18分ちょい到着した。


「お兄ちゃんー、まずは服を見に行こうよ」


っと、言われたので俺達は2階の服のお店に入ったのだ。

 愛香に、自分の似合う服を選んで欲しいと言われたので、俺は迷いながら愛香の似合う服を選んだ。


「お兄ちゃん、こんなに買ってくれてありがとう」


「良いよ良いよ、罰ゲームだから」


 俺の両手には溢れんばかりの、俺が買った服が詰め込まれている。そのバッグを5個ほど腕にかけたりして持っていた。

なかなか、重かったのだ。


「お兄ちゃん、少しは持つよ?」


「大丈夫だよ。ありがとうね愛香」


まだ色々と回りたいので、ショッピングモールの中にある荷物を預けてくれる、預かりセンターに荷物を預けて、4階の映画館に向かって行った。


「何見ようか」


「これ!」


 俺の問いに、即答で指をさした映画は高校生の先輩後輩の恋愛映画だったのだ。

 チケット売り場の方へと向かった。愛香は俺と手をつなぐ感じで、食べ物と飲み物が売っている場所へと俺の手を引くようにして向かった。


「いらっしゃいませ。カップルの方でしょうか?」


「いや違い「あ、はいそうです」


  いや、俺達カップルじゃないよね?!


「それではカップル用のストローが二本刺さってるものはどうでしょうか?カップルでのご来場の皆様に割引価格でご提供させていただいてるのです。」


「あ、それいいで!」


「かしこまりました」


 それから愛香はポップコーンやポテトを頼んでいた。カップルだったら割引で買えるから、カップルと装ったんだろう。

それから、受付でチケット渡した後、様々な映画が同時に上映されているので、間違った部屋に入らないように気を付けた。


 そして映画が始まった。恋愛映画ということもあってドキドキさせられるシーンがある。目の前にあるポテトをつまみながら、映画を見ていると喉が渇いて来たので、そして無意識にジュースがある右側に手を伸ばした。すると、何かに当たった感触がした。そちらの方向を見るとちょうどジュースを取ろうとしていた愛香と被ってしまったようだ。


「あ、悪い。先に良いよ」


俺がそう言おうとすると彼女は俺の腕を掴んできた。そして、俺の顔に手を近づけて耳打ちをした。


「お兄ちゃんとなら、私は気にしないから一緒に飲もう?」


「...りょ、了解」


 ハート形のストローにそれぞれ口を加えた。同じのジュースを飲んでいることもあり、暗いのだがお互いの赤くなっている顔が見える。それが思った以上に近い距離であることに気づき、俺は少し恥ずかしくなってきた。


 恋愛映画は俺のことをドキドキさせに来るが、それ以上に今の状況が心臓に悪い程ドキドキさせていたのだ。結局映画が終わった後はドキドキしすぎて殆ど映画を集中して見れなかったのだ。


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