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31話 幼馴染と放課後デート

水曜日、放課後の時間になり、松浦は帰る前に生徒達に進路の紙を渡した。そして、俺は楓の所に向かった。


「楓、今日はどこに行くんだ?」


「んー、私について来て」


 俺は楓の後を追った。今の所は見たことある景色だ、どんどん歩いて10分後は、帰り道と同じ道だ。

10分歩き続けて着いた場所は、物凄く見覚えのあるマンションだったのだ。


「...あれ?」


エレベーターに乗り、7階に降りた。

そして、着いた場所は俺の家の703号室の隣の704号室だ。

 つまり、氷室家の家なのだ。


「ただいまー」


「お帰りー。あら、千秋君いらっしゃい。」


「千穂子さん、お邪魔します」


俺は靴を脱いでから玄関を上がる。楓の母、氷室千穂子(ちほこ)がエプロン姿で立って居た。

楓と同じで茶髪に腰まであるストレートロング姿だ。

流石楓の母と言った所、楓は可愛い美少女に対して、千穂子さんは、大人の美人さんだ。


「私の部屋に行こう」


俺の手を引っ張り、楓の部屋までに連れてかれた。


「ちー君、なにしようか?」


「久しぶりに、ゲームでも遊ぶか?」


「良いねー」


楓は物置から、ゲーム機を取り出して。

 テレビに接続した。


「何のゲームが良い?」


「久しぶりに、ストフィ2やるか?」


「乗った!」


ストフィ2とは、いわゆる格闘ゲームだ。

 昔に、ストフィ2を2人はやり込んでいたのだ。


「最後に勝ったのは、楓だっけかな?今回は俺が勝つからな!」


 キャラ画面を見ると、アプデでいつの間にか知らないキャラが増えて居た事に、ワクワク感と驚きの感情が湧き上がって居た。


「前より、2倍増えてるね」


「そんなにか!お?俺がよく使っていたキャラクターがまだいて良かったわ」


 俺達はそんなことを話しながらキャラクターとステージを選ぶ。

起動するまでにある程度の操作方法とかを確認した。


「楓、操作方法とか大丈夫?」


「大丈夫大丈夫!ちょっと変わっているけど、基本的な所はあんまり変わってないから問題ないと思う!」


「よし!始めようか」


「オッケー!フルボッコにしてあげるよ!」


「それはこっちのセリフだ!」


 時間制限はなし。ライフは3つでゲームを始めた。

俺は格闘系のキャラクター、楓は剣を持っている人間のキャラクターを操作する。


カチカチカチ


「ちっ、楓、やるな!」


「ちー君こそ」


最初は様子を見ていたけど、案外楓が強い。

 楓の方がこのゲームをやっている時間は長いので、ライフを1つも残して勝つことが出来た。


「あ...負けちまったな」


「もう一回やる?」


「やるやる」


そして、俺達は格闘系ゲームを続けるのだった。

 ゲームをしながら、楓は未来のことを俺に聞いて来た。


「まだ、私たち2年生だけど将来とか決めたの?」


「んー、正直分かんない。楓はまだ、モデルを諦めて居ないのか?」


 楓は、子供の時から千穂子さんと同じモデルを目指して居たのだ

。まさか、子供の時に言っていた事を覚えていた事に、操作していたコントローラーを止めて俺の方を見た。


「...覚えていくれたんだ、まだ諦めてないよ。...私の()()()夢は」


「...そうか」


「楓ー!千秋君とのお茶とお菓子持ってきてー」


 千穂子さんは、どうやら俺達の様のお菓子とお茶を準備してくれて、持って来させるために楓を呼んだ。

楓は、はーいっと返事をしてお茶を取りに部屋を出て行った。

俺は、コントローラーを床に落として頭を抑えて考えごとをした。


「...2つの夢?...え?どう言う事だよ...楓」


俺は楓の部屋にある鏡を見た、顔は真っ赤に染められて居たのだ。

 訳10年前に楓が、千秋に約束した事は...


「ちー君!手出してー」


「えー?いいよー」


 俺は手を出すと、楓がいきなり小指を互いに引っ掛け合いゆびきりをした。


「約束だよ!私の夢はお母さんみたいなモデルだけど、もう一つはちー君のお嫁さんになる。忘れないでね!」


楓のもう一つの夢は、千秋のお嫁さんになる事だ。

 楓はただ一度しか、言って居なかったので忘れて居たと思っていた、そして千秋は、あの時は遊びだとあまり本気にして居なかったが、遊びでも嬉しさにそれをずっと覚えていたのだ。




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