28話 ボウリングと罰ゲーム
俺達はボウリングが出来るフロアへと足を運んでいた。
テスト勉強漬けによる運動不足も解消できると、みんなは盛り上がって居た、
「へぇ〜、ボウリングってこんな感じなんですねー」
灯里は、始めたのボウリングにウキウキして居て周りを見渡していた。
ドリンクバー付きで、5人は自分の好きな飲み物を取りに行った。何故か、俺がコーラとファンタとレモンを合わせて入れてた事に、うわ〜っと七海は声を溢していた。
確かに行儀は悪いけど、美味しいんだもん!
「普通にボウリング、久しぶりだな〜」
「へぇ、七海は誰かと行った事あるのか?」
七海が久しぶりと呟いて居たので、前に誰と行っていたのか純粋に気になって居た。
「女友達よ」
「...ふーん」
すると、俺が安心した様な顔になったのか、七海はニヤリと笑い頬を突いてきた。
「何?男と行ったと思ってたの?」
「べ、別にそんな事思ってないし、七海が誰と行こうが七海の自由だろ?」
「ふーん」
俺の言い訳に、何故かずっと嬉しそうにニヤニヤして居た。
そして、ボウリング用の靴をレンタルして、準備満タンになった。
「ねぇねぇ、普通にやってたらつまらないから、点数が1番低い人は罰ゲームね」
楓は、罰ゲームがあれば大盛り上がりすると思い、罰ゲームをつけようと提案してきた。
4人は、罰ゲームが無いゲームはぬる過ぎると言って楓の提案に満場一致で決まった。
そして、投げる順番は、楓→愛香→俺→七海→灯里と決まった。
楓の1フレーム目に1投目に6本、2投目に2本の合計8点。
愛香は、1投目に4本、2投目に5本の合計9点
俺は、1投目にガター、2投目に2本の合計2点
七海、1投目に9本、2投目にスペア。
灯里、1投目に3本、2投目に3本の合計6点。
...あれ?みんな上手くね?
☆☆☆☆☆
結果の順位は、1位七海、2位灯里、3位楓、4位愛香、5位俺...灯里は最初らへん少し下手だったが、徐々に慣れ、スペアを取り続け、最後の3フレームはストライクを連続にとっていた。
ちなみに、1位から4位までの点数の差は誤差程度だったが、4位と5位の差は30点近くに離れていた。
「...今のは、練習にして。2ゲーム目から罰ゲームやろうか」
「ちー、男としてみっとも無いぞ?」
「...はい、すみません」
4人は、俺に聞こえない様にコソコソと罰ゲームの内容を相談していた。
俺は、どんな重い罰ゲームをされるかハラハラしていたのだ。
「よし、決まり!じゃ、ちー君罰ゲームの内容を話すな」
ゴクリと、俺は息を飲んだ。
「来週の放課後の月曜日は七海、火曜日は灯里、水曜日は私、木曜日は愛香で、2人きりで出かける」
「...へ?」
思ったより軽い罰ゲームだった事に驚いてしまった。
むしろ、俺にとって罰ゲームよりご褒美だと感じている。
「全部、ちー君もちね」
っと、思っていたが最後に最後全て俺の奢りと聞いて、天国から地獄に落とされた気分だった。




